村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

人丸

2009-01-22 13:19:01 | 茶事 茶会 
一月のふくめ会にて
先生ご持参の
冷泉為恭作の人丸像を拝見した
線描の美しき白描画
空を見つめ歌を詠みなんとす
柿本人麿
その面はなんとも美麗なりてしみいり
いまだあの掛軸を忘れずにおる
その覚えにと
暇を持て余して今日書き留めておくことにした


三十六歌仙 柿本人麿
7世紀末頃 天武、持統天皇の宮廷で活躍
和歌の神  万葉集を代表する歌人
伝説多し
人麿と赤人は同人物とみなす
生まれ変わり在原業平に
住吉明神の化身

ほのぼのと明石の浦の朝霧に鳥がくれ行く舟をしぞ思う
梅の花それともみえず久方のあまぎる雪のなべてふれれば

「人磨影供」12世紀初頭和歌の儀礼として人麻呂の像を掲げた
      画像を掲げ種々の供えものをし、歌会をする
      14世紀初頭は一般的な作法になった
      歌人にとって「人麿影」は歌会を行う為の必需品でもあり
      大量に制作されたであろう
人麿の図像
「藤原信実系」烏帽子 直衣 右手に筆左手に紙 硯を前 または脇に
硯には磨りあげた墨、硯箱の蒔絵は梅 高麗縁の厚畳 虚空を眺め思案中
色白面長 眉も口髭も長い
「兼房夢想系」梅の花びらを雪のように散らすもの
(藤原兼房のある夜の夢に梅花舞い散る中に現れた)
「維摩系」脇息にもたれかかる
「鍍唐人麿」唐様な装束をまとう

さあ三十六歌仙図の中
人麿だけは 
なんとかわたくしめ
みつけることができた


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