北原白秋
猫柳 春の暗示のそことなく
をどる河辺を
泣きてもとほる
「高野切」の高野は
高野山(こうやさん)のこと。
この古筆の一部が一時、高野山にあったことから、
この名がつく
豊臣秀吉が、
比叡山など寺院を焼き討ちしていた時期、
高野山文珠院の高僧の
木喰応其(もくじきおうご)だけは、
秀吉を説き伏せ、
焼き討ちを免れた。
その時、
秀吉から巻9の一部が、
高野山にもたらされたと。
高野切は
905年に編纂された「古今集」を書いたもの。
紀貫之が清書して
醍醐天皇に献上したと言われる
最初の
333古今集20巻(奏覧本)は
12世紀頃までに焼失した。
現存する最古の古今集の写本が高野切。
1049年頃に書かれたと言われてる。
書かせたのは、
藤原道長の子、藤原頼道。
以後、近衛家に代々伝わる。
第1種=藤原行経
第2種=源兼行
第3種=藤原公経
と
料紙は麻紙(まし)。
すこし卵色がかっていて、
つるつるしてる。
その上から全体に雲母砂子が蒔かれて。
シンプルだが、清楚で上品。
平安貴族達の美意識が
垣間見られる。
麗しい
写真は
黄色いセンリョウ 黄実千両キノミセンリョウ
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