村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

たびをしぞ思う

2010-08-31 00:20:07 | 茶の事
からころも 
きつつなれにし 
つましあれば
はるばるきぬる 
たびをしぞおもう

伊勢物語の九段 東下り

 昔、男ありけり。
その男、身をえうなきものに思ひなして、
「京にはあら じ、東の方に住むべき国求めに。」
とて行きけり。
もとより友とする人、一人二人して行きけり。
道知れる人もなくて、惑ひ行きけり。
 三河の国八橋といふ所に至りぬ。
そこを八橋と言ひけるは、
水ゆく川の蜘蛛手なれば、
橋を八つ渡せるによりてなむ、
八橋と言ひける。
その沢のほとりの木の陰に下り居て、
乾飯食ひけり。
その沢にかきつばた
いとおもしろく咲きたり。
それを見て、ある人のいはく、
「かきつばた、といふ五文字を上の句に据ゑて、旅の心を詠め。」と言ひければ、詠める。

 唐衣きつつなれにしつましあればはるばるきぬる旅をしぞ思ふ

と詠めりければ、 みな人、乾飯の上に涙落として ほとびにけり。
 
まだもう少し九段はつづく
これも有名な短歌の一つでもある

歌や名前は
正確に覚えよっと


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