村雨庵 茶の湯日記

日々是茶の湯

鶯の笠

2018-03-13 22:42:51 | 短歌・俳句の事
写真は黄昏時に撮った
わが家の椿
ご覧の通り 満開だ

鶯の笠おとしたる椿かな  芭蕉

鶯の笠と言えば
先月の伊勢物語を読んでいたときの
伊勢物語121段 梅壺に

うぐひすの花を縫ふてふ
笠もがな
ぬるめる人に
着せてかへさむ

鶯の花を縫って作ったという笠が
あるといいのだが
それを濡れてる人に被らせて
帰すのにねえ
というところか


古今和歌集にも
東三条左大臣

うぐひすの
笠にぬふてふ
梅の花
折りてかざさむ
老いかくるやと

鶯は梅の花を縫って笠にするという
その梅の枝を折って髪に飾ると
年をとってしまったことなど
きっと隠れるね
という感じか

いにしえから 鶯には
梅や椿の花笠が
お似合いだと言うことか


コメント
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