goo blog サービス終了のお知らせ 
毎日、1000件以上のアクセス、4000件以上の閲覧がある情報発信ブログ。花や有機農業・野菜作り、市民運動、行政訴訟など
てらまち・ねっと



 東京の豊洲市場の問題は、どこに原因があるのかということも大事だけど、そもそも、食品を扱う施設がこんな地下状態で安心なのが、そういう原点が問われている。
 
 地下室があるか無いか、どのような施工なのか、そういったことについて、今までに情報公開で点検してこなかったのか、仮に点検しても"隠されて"解らなかったのか・・・都民関係者の認識が知りたい・・・そんな声が聞こえてきそう。

 ともかく、客観的な事実と背景にある言い分を見てみた。
 一番面白いのは、石原・元都知事と当時の中央卸市場長の意見の違い。ふつうに考えれば、石原氏がごまかしていると思われる。
 今年、舛添前知事がごまかし続けていたけれど、結局観念。石原・元知事もそんなことになりそう。

 ということで、現時点の次を記録しておく。

●豊洲市場 石原氏、08年に地下コンクリ箱案に言及「ずっと安く早い」/東京 2016年9月15日
●石原氏が豊洲「コンクリ箱」案…「安くて早い」/読売 9月15日

●税金858億円が消えた!石原慎太郎が「だまされた」発言で都民から袋叩き/アサ芸プラス 9月15日
●【報ステ】石原元都知事「地下をコンクリートに」/テレ朝 9/15
●“コンクリ箱”案、石原元都知事と当時の市場長 意見対立/毎日放送 16日
 
●予定価格1・6倍、高い落札率…豊洲入札調査へ/読売 9月14日
●豊洲市場の主要3施設、落札率なんと99.9% 各工事応札1企業体のみ、指摘される「談合」/産経 9.14
●豊洲市場3棟予定価格、ゼネコンに聴取後400億円増/朝日 9月16日
●豊洲新市場、土壌汚染対策工事も90%超で大手ゼネコン受注 鹿島など談合を否定/9月15日 週刊文春

●豊洲市場棟の地下空洞、コンクリ床も計画せず  東京都、一部は砕石層のまま/日経 9/16

●解除できるのか 豊洲“時限爆弾” 豊洲市場「爆発」の恐れも 地下空洞に引火性ガスの危険性/日刊ゲンダイ 9月15日
●都議会自民“崖っぷち” 豊洲移転の延期追及から一転…世論は小池氏支持/zakzak 9.15

人気ブログランキング = 今、1位
人気ブログランキング参加中。気に入っていただけたら ↓1日1回クリックを↓
 ★携帯でも クリック可にしました →→ 携帯でまずここをクリックし、次に出てくる「リンク先に移動」をクリックして頂くだけで「10点」 ←←
 ★パソコンは こちらをクリックしてください →→←←このワン・クリックだけで10点

●豊洲市場 石原氏、08年に地下コンクリ箱案に言及「ずっと安く早い」
       東京 2016年9月15日 07時04分
 築地市場(東京都中央区)からの移転が延期された豊洲市場(江東区)の主要な建物下に盛り土がされていなかった問題で、石原慎太郎氏が都知事在任中の二〇〇八年、地下にコンクリートの箱を埋める案に言及していたことが分かった。長所として工費の安さや工期の短さを挙げていた。土壌汚染対策を検討する専門家会議の盛り土案に反し、都が地下空間案を採用した判断に、石原氏の意見が影響したかどうか、解明が進むことになりそうだ。 (中沢誠、中山高志)

 専門家会議は〇七年五月、ベンゼンで土壌が汚染されていた豊洲市場の地下利用について「有害物質が建物内に入る恐れがあるため、地下施設は造らない方がいい」と指摘。〇八年五月十九日、土を入れ替えて盛り土にする方針を決定した。
 しかし、石原氏は〇八年五月三十日の都知事の定例会見で、海洋工学の専門家がインターネットで「もっと違う発想でものを考えたらどうだ」と述べていると紹介。土を全部さらった後、地下にコンクリートの箱を埋め込み「その上に市場としてのインフラを支える」との工法があると「担当の局長に言った」と説明していた。

 当時は、六百七十億円と見込まれた汚染対策費が一千億円を超えるとの見方も出ていた。石原氏は五月十六日の会見で「もっと費用のかからない、しかし効果の高い技術を模索したい」と説明。五月二十三日の会見では専門家会議の座長が「新しい方法論を試すにはリスクが高い」と述べたことについて、「その人の専門性というのはどんなものか分からない。いたずらに金かけることで済むものじゃない」と反論した。

 二カ月後の七月、専門家会議は敷地全体を盛り土にするよう都に提言した。都は翌月、工法を検討する別の有識者の「技術会議」を設置。その会議で、地下空間を設けて駐車場などに有効利用する公募案を候補の一つに選んだ。この公募案は委員の反対で不採用になったが、「浄化作業のため」とする都の別の提案で地下空間案が設計に反映された。土壌対策費は最終的に八百五十八億円となった。

 石原氏は今月十三日のBSフジの番組に出演し、盛り土にしなかったことを部下から「聞いてません。これは僕、だまされたんですね」と述べた。本紙は十四日、事務所を通じて石原氏に取材を申し込んだが、コメントは得られなかった。

●石原氏が豊洲「コンクリ箱」案…「安くて早い」
      読売 2016年09月15日 15時00分
 東京・築地市場(中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)の建物の下に盛り土がなかった問題で、元知事の石原慎太郎氏が在任中の2008年5月、建物の下に「コンクリートの箱」を埋め込む案の検討を指示していたことが分かった。

 都が専門家会議の提言と異なる地下空間を設けたことに、石原氏の指示が影響していた可能性がある。

 石原氏は08年5月30日の定例記者会見で、専門家会議の議論を踏まえた上で、海洋工学の専門家の意見を紹介。「土壌の汚染をどうやってクリーンアップするかではなく、もっと違う発想でものを考えたらどうだ。要するにコンクリートの箱を埋め込むことで、市場(の建物)を支える。その方がずっと安くて早く終わるんじゃないか」などと専門家会議の意見に異論を唱えた。

●税金858億円が消えた!石原慎太郎が「だまされた」発言で都民から袋叩き
        アサ芸プラス 2016年9月15日 5:59 PM
 9月13日放送の「プライムニュース」(BSフジ)に出演した石原慎太郎元東京都知事が、築地市場の移転問題について「僕はだまされた」と発言した。

 石原都政下の01年に正式決定した築地市場の豊洲移転。今年8月2日に小池百合子新都知事が誕生すると、土壌汚染対策として行われていたはずの盛り土が行われていなかったことが発覚。かかったとされる約858億円の税金の行方も含めて、大きな問題となっている。

 しかし、決定当時のトップが、あたかも責任逃れのような言い訳をしたことに批判の声が殺到している。

「ネット上には『だまされたのは都民』『他人事すぎてあきれる』『職務怠慢か無能だったとしか思えない』など、袋叩き状態ですよ。都議会とつるんでいたのではと疑う声もあります。芸能界からも、元宮崎県知事の東国原英夫は『責任はトップにあります。知らなかったでは済まされない』と批判。キャスターの安藤優子も『(だまされたと)言いたいのは築地の業者さんたち』とし、責任者であった石原はだました側であると指摘しました。もともと、不穏当な発言の多い人物でしたが、引退してもなおこれだけの批判。晩節を汚すとは、まさにこのことですね」(週刊誌記者)

 長年にわたって、都民の気持ちを汲めない人物が都知事であったことについて、都民は振り返ってみるいい機会かもしれない。

●   【報ステ】石原元都知事「地下をコンクリートに」
         テレ朝 (2016/09/15 23:30)
 豊洲市場の主要な建物の下に盛り土がされず空洞となっていた問題で、2008年に当時の東京都知事・石原慎太郎氏が「建物の地下を盛り土ではなく、コンクリートの箱にする」という案を都の幹部に伝えていたことがわかった。

当時の市場長は「石原氏から検討してみろと言われた。私の時は地下は使わないという考えできていた」と述べている。しかし、石原氏は15日、記者の取材に対し、あくまで都の担当局長にあたる市場長から地下空間を利用する提案をされたとしていて、真っ向から対立する証言となっている。

こうしたなか、小池都知事は、リオデジャネイロ・パラリンピックの閉会式に出席するためブラジルへ出発した。小池知事は今後、再び専門家会議を設置し、安全性について検証するとしている。

●“コンクリ箱”案、石原元都知事と当時の市場長 意見対立
       毎日放送 16日01:27
 2008年当時、都知事だった石原慎太郎氏が豊洲新市場の「地下にコンクリートの箱を埋める」案について発言したことをめぐり、石原氏と当時の市場長の意見が真っ向から対立しています。 「要するに箱ですね、コンクリートの。それを埋め込むことで、その上に市場としてインフラを支える、そのほうがずっと安くて早く終わるんじゃないかと」(東京都 石原慎太郎知事<当時> 東京都HPより 2008年5月30日)

 豊洲新市場の土壌汚染対策をめぐり、2008年5月、当時の都知事・石原慎太郎氏は会見で「建物の地下を盛り土ではなく、コンクリートの箱にする」という案を都の幹部に伝えていたと発言していました。

 これについて、15日、石原氏が取材に応じました。

 「私は下から聞いたことを皆さんに報告しただけ。(Q.下というのは?)市場長」(石原慎太郎 元都知事、15日)

 市場長から上がってきた意見を報告しただけと話す石原氏。しかし、当時の市場長は15日、反対に「石原氏から指示を受けた」と話しました。

 「あの会見の内容は私が指示を受けた」(当時の市場長 比留間英人氏、15日)

 最終的に地下にコンクリートの箱を埋める案は実行されませんでしたが、都は、当時の石原氏の意向が盛り土についての方針に影響を与えなかったかについても調べています。

●予定価格1・6倍、高い落札率…豊洲入札調査へ
        読売 2016年09月14日 10時15分
 築地市場の移転延期に絡む課題を検証するため、近く設置される東京都のプロジェクトチーム(PT)が、豊洲市場の建設工事の入札経緯を調査することが、都への取材で分かった。

 都は2013年11月、建設工事4件の入札を実施し、このうち青果棟、水産仲卸売場棟、水産卸売場棟の3件の工事は、業者が資材費や人件費の高騰などを理由に入札を辞退し、不調に終わった。

 このため、都は3件で計約630億円だった予定価格を1・6倍の計約1040億円に引き上げ、14年2月に再入札を実施した。いずれも大手ゼネコンなどでつくる共同企業体(JV)が落札し、予定価格に対する落札率は99・7~99・9%だった。

 小池知事は、豊洲市場の総事業費が、5年前から1・5倍の5884億円まで増大したことについて「きちんと精査する必要がある」と指摘していた。

●豊洲市場の主要3施設、落札率なんと99.9% 各工事応札1企業体のみ、指摘される「談合」
   産経 2016.9.14 07:00
 築地市場(東京都中央区)の移転先となる豊洲市場(江東区)で、土壌汚染対策の盛り土が行われていなかった水産卸売場棟など、主要3施設の建設工事の再入札の平均落札率が99・9%だったことが13日、都への取材で分かった。各工事の入札には、それぞれ1つの共同企業体(JV)しか参加しておらず、競争原理が働かなかったことが整備費の膨張を招いたとの指摘もある。

 落札率は、入札の上限となる予定価格に対する落札額の比率。落札率が高いほど、業者にとっては利益が大きいことになる。

 問題となっているのは、豊洲市場のメーン施設となる青果棟▽水産仲卸売場棟▽水産卸売場棟-の建設工事。青果棟(予定価格約259億4500万円)は鹿島など7社JVが約259億3500万円、水産仲卸売場棟(同約436億700万円)は清水など7社JVが約435億5400万円、水産卸売場棟(同約339億8500万円)は大成など7社JVが339億1500万円で落札した。

 平成25年11月に行われた1回目の入札時の予定価格は、3棟で合計約628億円だったが、応札がなく不調。1カ月後の12月に発表された再入札では、予定価格の合計は約407億円増え、約1035億円に膨らんだ。

共産党都議団の試算によると、1平方メートル当たりの単価は1回目が15万~17万円だったのに、予定価格を引き上げて行った再入札では27万~32万円に高騰。いずれの入札も予定価格は公開で行われていた。共産都議は「談合の疑いがある」などと指摘し、建設工事費の高騰の経緯や妥当性、談合疑惑について「徹底した検証を行い、公表することが急務だ」としている。

 豊洲市場は土壌汚染対策費も当初計画の約1・5倍の858億円に膨張するなど、最終的な総事業費は5884億円に及ぶと見込まれており、事業費について小池氏は「天井知らずに高くなっていいのか。非常に疑問に思う」として、自身が設置する都政改革本部で検証する考えを示している。

 入札に詳しい法政大大学院の武藤博己教授は「今はJVでの入札がほとんど。特定の高い技術が求められる場合をのぞき、1社応札は競争性の観点から問題がある。受注調整が行われていた可能性は高いのではないか」と話している。

●豊洲市場3棟予定価格、ゼネコンに聴取後400億円増
    朝日 2016年9月16日 5時04分
 東京都の築地市場(中央区)が移転する予定の豊洲市場(江東区)の主要建物3棟の建設工事で、1回目の入札不調後、都当局が入札予定の大手ゼネコン側にヒアリングを行い、積算を事実上聞いていたことが、都幹部や受注ゼネコン幹部の証言で分かった。その後の再入札で3棟工事の予定価格が計407億円増額され、いずれも予定価格の99%超で落札された。

 また、受注ゼネコン幹部は「再入札前に予定価格を引き上げるから落札してほしいと都側からヒアリングとは別ルートで要請があり受け入れた、と社内で説明を受けた」とも証言した。都幹部はこうした要請を否定している。

 都とゼネコン側のなれ合いの中で建設費がつり上がっていた可能性が浮かび、小池百合子都知事が発足させた「市場問題プロジェクトチーム」の調査でも解明のポイントとなりそうだ。

 主要建物3棟の建設工事は別々…

●豊洲新市場、土壌汚染対策工事も90%超で大手ゼネコン受注 鹿島など談合を否定 
   2016年09月15日 12時05分 週刊文春 文/「週刊文春」編集部
 豊洲新市場の工事を、高い落札率で大手ゼネコンが受注している問題で、土壌汚染対策工事も90%超の高い落札率で受注していることがわかった。また、土壌汚染工事を受注したJV(ジョイント・ベンチャー)の筆頭幹事だった会社が、続いて建設工事も99%の落札率で受注していた。

 盛り土が行われていなかった青果棟(5街区)、水産仲卸売場棟(6街区)、水産卸売場棟(7街区)では、土壌汚染対策工事を実施した後、建物の建設工事を行うことになっていた。

 まず、2011年8月に3ブロックの土壌汚染対策工事の競争入札が実施された。
 落札結果は、次の通りとなった。
5街区=鹿島ほか6社JV(落札額=約114億円)
6街区=清水建設ほか10社JV(約318億円)
7街区=大成建設ほか5社JV(約85億円)

 5街区と7街区は2JVで争われ、6街区は清水のJVのみの入札だった。

 共産党の清水秀子都議が語る。
「落札率90%以上は談合が疑われるとされます。ところが5街区の落札率は93.9%、6街区は97%、7街区が94.7%。しかも、JVの形で入札に参加した15社全てが落札に成功しているのです。共産党にも談合情報が寄せられましたが、都も入札の4日前に同じ談合情報を入手していたことを認めている。にもかかわらず、都は業者から通り一遍の事情聴取をしただけで済ませました」

 土壌汚染対策工事の後には、建物の建設工事の入札が実施されたが、異例の展開となった。
 2013年11月に行われた1回目の入札(予定価格=628億円)は、登録したJVが辞退したために不調に終わる。そのわずか、1カ月後に、東京都は労務費や資材費の高騰を理由に、予定価格を1035億円と6割以上、上乗せして再入札の広告を行った。

 その結果、3ブロックの建設工事は、土壌汚染対策工事を受注した会社が筆頭幹事となったJVが受注。いずれも1JVのみの応札で、99%の落札率となった。
 落札結果は次の通りだ。
5街区=鹿島ほか7社JV(約259億円、99.96%)
6街区=清水ほか7社JV(約436億円、99.88%)
7街区=大成ほか7社JV(約339億円、99.79%)

 公共工事を20年以上ウォッチしてきたという五十嵐敬喜法政大名誉教授は語る。
「不自然としか言いようがありません。落札率がほぼ100%というのは異常な数字です。建設工事費が高騰した経緯や談合疑惑について、徹底した検証が求められます」

 鹿島、清水の各社はいずれも談合を否定し、「適正な手続きを経て落札しました」と回答した。東京都財務局は「入札手続は適正に行われております」と答えた。

 青果棟(5街区)、水産仲卸売場棟(6街区)、水産卸売場棟(7街区)などの主要な建物では、土壌汚染対策の盛り土が実施されていなかったことが発覚。小池百合子東京都知事は、その経緯や5884億円に膨らんだ総事業費を検証するとしており、対応が注目される。

 9月15日発売の週刊文春では、豊洲市場移転問題と“ドン”内田茂氏率いる自民党東京都連との関係について詳報する。

●豊洲市場棟の地下空洞、コンクリ床も計画せず  東京都、一部は砕石層のまま
        日経 2016/9/16 2:01 
保存その他
 築地市場(東京・中央)の移転予定先の豊洲市場(同・江東)で建物の地下に土壌対策である盛り土をしていなかった問題で、東京都はこの地下部分の床にコンクリートの敷設も計画していなかったことが15日わかった。豊洲市場の土壌からはかつて高濃度の化学物質が検出されたが、地下の対策を都民に正しく説明していなかった。安全対策の検証が長期化し、移転の判断にさらに時間がかかりそうだ。

 豊洲市場の建物部分は敷地面積の…

●解除できるのか 豊洲“時限爆弾” 豊洲市場「爆発」の恐れも 地下空洞に引火性ガスの危険性
          日刊ゲンダイ 2016年9月15日
 何から何まで全てがデタラメだ。東京・築地市場の移転予定地である豊洲市場の建物下で土壌汚染対策の盛り土がされず、空洞になっていた問題。「青果棟」の地下ではコンクリートすら敷かれておらず、砕石層がムキ出しだったというから唖然呆然だ。

 恐ろしいのは、この空間の視察を求めた共産党都議に対し、都の担当者が「酸欠」を理由に断ったという話だ。この説明通りなら、移転中止は必至。大惨事を招く危険性が現実味を帯びてくるからだ。

 そもそも、外部識者の専門家会議がなぜ、盛り土を提言したのかというと、汚染土壌から発がん性の高いベンゼンなどの有害物質が揮発し、建物に拡散するのを防ぐためだ。それが汚染土壌の上を砕石層で覆っただけなんて、シロートが考えても揮発したベンゼンが空気中に広がっていることが容易に想像できる。

 ベンゼンは発がん性以外に「引火性」も高い化学物資だ。工業会などの資料によると、〈揮発性が高くかつ引火性の強い液体であり、空気との揮発性混合ガスを形成〉〈屋内、屋外または下水溝で爆発の危険がある〉と注意喚起されている。

ここで都担当者の「酸欠」という表現を額面通り受け取れば、「青果棟」地下の空洞には排気口などの設備が一切ないと言っているに等しい。ということは、「引火性の高いガス」が密閉空間にたまり続けていることになる。つまり、一歩間違えれば「大爆発」の可能性もゼロじゃないのだ。

 都はあらためてコンクリートを敷く方針のようだが、「酸欠」や「がん」に加え、「爆発」の危険性がある場所の工事を誰が引き受けるのか。福島原発の廃炉作業じゃあるまいし、全面マスクをかぶって作業――なんて事態になれば最悪だ。そんな場所に「都民の台所」を設置していいはずがない。豊洲移転の計画当初から、土壌汚染対策の重要性を訴えてきた日本環境学会の坂巻幸雄・元副会長はこう言う。

「今、起きている問題は、我々がどんなに都に対策を求めても応じず、最初から移転ありきで突っ走ってきたツケが出ていると言っていい。都は豊洲市場の建物内外のベンゼンの大気濃度を測って公表していますが、青果棟は他の測定場所と比べて数値が高いのです。爆発するかはともかく、揮発したベンゼンが地下空間にたまり続けている可能性はあると思います」

 もはや小手先の対策でどうにかできる問題じゃない。まずは、強引に移転計画を進めた石原慎太郎元知事や歴代の担当職員の責任を徹底追及し、これまで整備に費やしたカネを請求するべきだ。

●都議会自民“崖っぷち” 豊洲移転の延期追及から一転…世論は小池氏支持
   zakzak 2016.09.15
 「都議会のドン」こと内田茂都議率いる、都議会自民党が窮地に陥っている。土壌汚染対策の決め手となる「盛り土」が一部実施されていなかった豊洲新市場(東京都江東区)について、都側の主張に沿って「安全対策は万全」として、築地市場(中央区)からの移転推進の先頭に立ってきたからだ。会派幹部らは、都職員らの「独断」「隠蔽」「虚偽説明」を責め立てているが、最大会派のチェック機能に問題はなかったのか。

 28日開会の定例議会を控え、都議会が慌ただしくなっている。

 各会派は続々と豊洲新市場の視察を行っており、14日は公明党都議団が現地入りする。職員の都議会への出入りも、これまでにないほど激しくなっており、都庁内には、災害や非常事態のような緊張感もみられる。

 そんななか、都議会自民党は14日午後、緊急の勉強会を開催し、土壌汚染対策の最新状況について、都側から報告を受ける予定だ。移転を強力に推進してきただけに、自民党都議が職員を厳しく糾弾する可能性もある。

 実際、フジテレビは13日、担当部署の現在の幹部らが「盛り土」が行われていないことを把握しながら、伝達をしていなかったと報じている。職員に対する恨み節は当然といえる。

 だが、豊洲新市場への移転は、都議会自民党が石原慎太郎知事時代から推進してきた目玉プロジェクトだ。職員だけを責め立てて、「俺たちは知らなかった」ですむ話ではない。

 都政の重要政策は、ドン・内田氏率いる都議会自民党の意向を無視して進められることはなかった。幹部職員は、真っ先に都議会自民党に“おうかがい”を立てるのが常識だからだ。

 都政事情通は「築地市場の豊洲新市場への移転延期は、都民の評価が真っ二つに割れていた。都議会自民党は、移転推進派の業者と一体となって『小池百合子知事の移転無期限延期は暴挙だ。業者への補償はどうなるのか』と反転攻勢に転じる計画だった。それが今回の盛り土の問題で、世論は『小池氏はよくやった!』と拍手喝采を送っている。自民党は厳しい立場にある」と指摘した。

 都議会自民党関係者は「今回の件は、まったく知らされていなかった。移転が完全にストップすれば、業者や自治体への影響は甚大だ。都議会自民党のダメージも計り知れない。議会のチェック機能も問われる…」と絶句している。

コメント ( 0 ) | Trackback ( )