
2017年01月08日プレイリスト
「『トリ(チキン)』で棚からひとつかみ」
1. ドーナツ・ソング / 山下達郎 "コージー" "オーパス" '98
2. CHICKEN LITTLE / PICO PETE '56
3. CHICKEN SHACK BOOGIE / AMOS MILBURN '48
4. CHICKEN STRUT / THE METERS '70
5. DIXIE CHICKEN / LITTLE FEET "DIXIE CHICKEN" '73
6. DO THE FUNKY CHICKEN / RUFUS THOMAS '70
7. CRAZY CHICKEN / GRAHAM CENTRAL STATION "NOW DO U WANTA DANCE" '77
8. CHICKEN SOUP WITH RICE / CAROLE KING "REALLY ROSIE" '75
9. CHICKEN CHOW MEIN / B.BUMBLE & THE STINGERS '63
10. 鶏肌(チキンスキン) / 忌野清志郎 LITTLE SCREAMING REVUE "RAINBOW CAFE" '98
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■内容の一部を抜粋
・近況
明日1月9日は成人の日。「成人のみなさま、おめでとうございます。なかなか厳しい時代ですけれども、僕が成人した時代もそんなにいい時代でもなかったんですよね。ですので立派にドロップ・アウトしてミュージシャンになりましたが。その時代、その時代にいいことも悪いこともあります。今のメディアは何かというと、ネガティブなネガティブな未来を想起しますが、そういうのを少しでも若い力で切り開いて行ってもらいたいと思います」と達郎さん。
・『トリ(チキン)』で棚からひとつかみ
今年は酉年なので鳥にちなんで「『トリ(チキン)』で棚からひとつかみ」。十二支(の干支)の酉はニワトリなので、単に「トリ」と言ってはじめると際限なく広がるので、今日は「トリ(チキン)」しばりで棚からひとつかみ。「ケンタッキーのまわし者かそういう感じもいたしますが」と達郎さん。英語で「チキン」というと臆病者というニュアンスがあるし、「チキン」というダンスが流行った時代もあり、ロックンロールではチキンというギターの奏法もある。いろいろなファクターがあるので今回は大ロックンロール、大ファンク大会。
・ドーナツ・ソング
達郎さんとまりやさんの楽曲に「トリ」の曲はないのであたまは違う曲でとのこと。昨年のリクエスト大会の中から「ドーナツ・ソング」。リクエストしたリスナーは「一年間がんばったご褒美にドーナツを買いに行きます。達郎さんはドーナツ好きですか?」という質問。「再三申しておりますが実家がパン屋でございましたので(笑)、甘いものがダメなんですが(笑)。ですから割りと甘みの少ない普通のプレーンなやつ、何だいそれ」と達郎さん。
・CHICKEN LITTLE
ピコ・ピートはどこの誰かは全然わからない。シングルは1956年の「CHICKEN LITTLE」一枚だけしかない。リトル・リチャードのクローンでカリフォルニアのインディ・レーベル、ジェットから出ている。
・CHICKEN SHACK BOOGIE
チキンというタイトルが付いた曲で代表的なのがジャンプ・ブルースの大家、エイモス・ミルバーンの出世作1948年の「CHICKEN SHACK BOOGIE」。R&BチャートでNO.1を5週間も続けた。「チキンシャック」というのは鳥小屋とかそういうような意味。ドラムはアール・パーマーで今日オンエアしたのはイギリスのエースから出ているアール・パーマーのコンピレーションから。そのコンピには「CHICKEN SHACK BOOGIE」が1956年だとクレジットされているので、ひょっとしたらリレコかもしれないと達郎さん。
・CHICKEN STRUT
ニューオリンズに飛んでザ・ミーターズ。1970年、R&Bチャート11位、全米50位の「CHICKEN STRUT」。大瀧詠一さんが影響を受けた一曲。
・餅
神戸市のリスナーからの質問で「山下家のお餅は切り餅、丸餅どちら?」。
「東京の人間なので角餅です。角餅にすまし汁、三葉をふって。それとうちの母親が仙台なので、自己流のにんじんの切り干し、細切れそういうのを入れておりましたが」と達郎さん。
・DIXIE CHICKEN
リトル・フィートの1973年の代表的なアルバム『DIXIE CHICKEN』(達郎さんはリトル・フィートのアルバムの中でいちばん好きなのだとか)からタイトル・ソング「DIXIE CHICKEN」。
・DO THE FUNKY CHICKEN
ニューオリンズ・フレーバーの曲が2曲続いたあとはメンフィス。メンフィスのR&B界の重鎮、ルーファス・トーマス。シンガー、ソングライター、DJとしても大変な実績のある人。彼の代表作でチキンというダンスを扱った曲で「DO THE FUNKY CHICKEN」。1970年、R&Bチャート5位、全米28位。
・名画座
リスナーから「達郎さんがお好きな名画座はありますか?」という質問。
達郎さんは予備校さぼって映画ばかり観てた時代があったとか。「私は池袋の生まれ育ちなので名画座といえば文芸座、文芸地下ですが。文芸座、文芸地下、飯田橋の佳作座、渋谷の前線座、新宿の武蔵野館、京王名画座と回ればこれで一週間経ってしまいますね。その時代に(笑)、死ぬほど映画が観られましたのは本当に後のミュージシャン生活にどれだけ(笑)、プラスになってるかというそういう感じでございますが」と達郎さん。
・ワイヤレス
リスナーから「達郎さんはライヴでワイヤレスを採用されてませんが、音質等のこだわりの理由があればご享受ください」というお便り。
「私はアリーナのツアーをやらないのでホールのツアーしかやりませんので、100%ワイヤードです。うちのバンドは伊藤広規、佐橋佳幸、ホール・ツアーに関して全員ワイヤードです。シンセも全てワイヤードです。ワイヤレスはだいぶ音が良くなってきましたが、きちっとしたケーブルのワイヤードにはまだ敵いません。音質の問題です。ワイヤレスP.A.なんて絶対やめてほしいって言ってますが。ヘッドフォンももちろんワイヤードです。古い人間なので別に何と言われても関係ありません。死ぬまでそれでやります」と達郎さん。
・CRAZY CHICKEN
今度はファンクもの。グラハム・セントラル・ステーションの1977年の『NOW DO U WANTA DANCE』のB面の1曲目に入ってる「CRAZY CHICKEN」。
曲をかけ終えて。「世の中でいちばん暑苦しい音楽のひとつでありますグラハム・セントラル・ステーション。グラハム率いる...亡くなってしまいましたね。(中略)冬だからまだ温まりますけれど夏の最中にこれ聴こうものならドテラ着て鍋焼きうどん食ってるようなそういう心持ちにさせられます」と達郎さん。
・CHICKEN SOUP WITH RICE
キャロル・キングが1975年にテレビ・アニメのために曲を書き下ろした。絵本作家のモーリス・センダックという人の共同作業でCBSのアニメ・スペシャル番組で放映されたと資料には書いてある。日本題は『おしゃまなロージー』(原題『REALLY ROSIE』)に入ってるライス入チキン・スープ、「CHICKEN SOUP WITH RICE」。
・CHICKEN CHOW MEIN
B.バンブル&ザ・スティンガーズの1963年の「CHICKEN CHOW MEIN」。要するに鳥焼きそば(笑)。この人はクラシックを換骨奪胎するので有名。エマーソン、レイク&パーマーの「NUT ROCKER」はB.バンブル&ザ・スティンガーズのアレンジを土台にしている。「CHICKEN CHOW MEIN」はビゼーの「カルメン」のメロディーだが、それがなぜ「CHICKEN CHOW MEIN」なのかわからない。
・鶏肌(チキンスキン)
邦楽で「トリ」を探したけれどほとんどなかったそうだ。忌野清志郎リトル・スクリーミング・レビューの1998年のアルバム『RAINBOW CAFE』から「鶏肌(チキンスキン)」。
■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2017年01月15日は引き続き、酉年にちなんで「『トリ(チキン)』で棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp