2015年05月10日プレイリスト
「ワン・コード・ソングで棚からひとつかみ」
1. RUN THROUGH THE JUNGLE / CREEDENCE CLEARWATER REVIVAL "COSMO'S FACTORY" '70
2. THERE WAS A TIME / JAMES BROWN '68
3. WANG DANG DOODLE / HOWLIN' WOLF '61
4. COCONUT / NILSSON '71
5. 99 YEAR BLUES / HOT TUNA "BURGERS" '72
6. I DON'T KNOW IF I CAN MAKE IT / DAWSON SMITH '75
7. MONA / BO DIDDLEY '57
8. THANK YOU / SLY & THE FAMILY STONE '70
9. 俺の空 / 山下達郎 "レイ・オブ・ホープ" '11
---------------------------------------------------
■内容の一部を抜粋
・近況
相変わらずのスタジオ暮らしとシュガーベイブのアルバム『SONGS』40周年記念盤の計画をやっているとか。毎日やることが違って、シュガーベイブのマスターのチェックをやったかと思えば、人に書いた曲のちょっと手直しとか、自分の曲の手直しとか、毎日やってることが違うそうだ。そんなわけで「ここはどこ? わたしは誰?」のような状態だという。
・ワン・コード・ソングで棚からひとつかみ
今日はリスナーからの提案でコード1コでできてる曲を集めた「ワン・コード・ソングで棚からひとつかみ」。達郎さんの曲でワン・コードの曲はないのであたまの曲はなし。
・RUN THROUGH THE JUNGLE
クリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルの1970年のアルバム『COSMO'S FACTORY』から「RUN THROUGH THE JUNGLE」。この時代のCCRは全部両A面シングルで「UP AROUND THE BEND」のカップリング。全米4位。サイド・ギターがD7をずーっと弾いてる。
・THERE WAS A TIME
ワンコードというとジェームズ・ブラウンだが、本当にワン・コードで貫いてる曲はそんなにないそうだ。1968年、R&Bチャート3位、全米チャート36位の「THERE WAS A TIME」。ライヴ音源から切り取ってシングル・カットしたという。日本ではワン・コードだと「コード1コしかない。手抜きか?」と言われる。「わたし、RIDE ON TIMEの歌を出したときに、知り合いの歌手の人が『これイントロないから手抜きですよね?』って言われたことがあります(笑)。日本の歌謡というのはそういうセンスなんですよね。ちゃんとイントロがあって、たくさんコードがあって、変化がたくさんいくという。従いまして今のジェームズ・ブラウンみたいなワン・コードの曲だと手抜きだって言われた時代であります」と達郎さん。この曲はブラスが通奏低音だがギターはひたすらワン・コード。
・WANG DANG DOODLE
ブルースにはワン・コードの曲がたくさんある。シカゴの大御所ハウリン・ウルフの1961年のシングル「WANG DANG DOODLE」。ココ・テイラーのヴァージョンも有名。作詞作曲ウィリー・ディクソン、シカゴ・ソウルの有名曲。
・COCONUT
ニルソンの1971年のアルバム『NILSSON SHMILSSON』からシングル・カットされた「COCONUT」というカリプソ・ソング。1972年に全米8位まで上がった。
・99 YEAR BLUES
ジェファーソン・エアプレインから脱退したギタリストのヨーマ・コウコネンとジャック・キャサディンが結成したブルース・グループ、ホット・ツナの1972年のアルバム『BURGERS』から「99 YEAR BLUES」。
・サーフ・ロック、ホットロッドetc.~山下達郎リマスタリングコレクション
5月4日にNHK-FMで「今日は一日“アナログ時代のアメリカン・ポップス”三昧」という番組が放送された。午後5時台に達郎さんがゲスト出演して「サーフ・ロック、ホットロッドetc.~山下達郎リマスタリングコレクション」を90分ほど生放送した。番組にはそのときのプレイリスト要望のお便りが届いてるとか。現在、達郎さんのホームページに掲載中。
http://www.tatsuro.co.jp
・SONGS -40th Anniversary Edition-
1975年4月25日にナイアガラ・レーベル第一弾アルバムとして発売されたシュガーベイブの『SONGS』が40周年を迎えるので7月8日に『SONGS -40th Anniversary Edition-』が発売になる。これまで番組で内容について取り上げてきたが方針が変わる可能性が出てきたという。どう変えるかまだ秘密、来週まで少し待ってほしいとのこと。
・京都人情捜査ファイル
テレビ朝日系のドラマで木曜ミステリー『京都人情捜査ファイル』(高橋克典さん主演)の主題歌を達郎さんが書き下ろした。タイトルは「マイ・ガーディアン・エンジェル」。今日オンエアする予定だったが、『SONGS -40th Anniversary Edition-』のことでバタバタしていてデータが間に合わず来週になったという。今はフル・ヴァージョンを作ってるそうだ。
・I DON'T KNOW IF I CAN MAKE IT
ファンク・ナンバーでずーっとワン・コードというのは意外とないとか。ドーソン・スミスはイースト・コーストのトランペッターで歌も歌う人らしい。詳しいことはわからないという。1975年のシングル「I DON'T KNOW IF I CAN MAKE IT」はR&Bチャート79位。達郎さんの好きなジョージ・カーのプロデュース、アレンジの一曲でドーソン・スミスの自作曲。
・MONA
ボ・ディドリーの1957年の「MONA」。途中一瞬コードを変えるそうだが、「僕、好きなんで大目に見て(笑)」と達郎さん。
・THANK YOU
ワン・コードの究極といえばスライ&ファミリー・ストーンの「THANK YOU」。1970年のミリオン・ヒット。
本当にずーっとワン・コードの曲はオルタナ・カントリーにあるけれど歌詞がわからなければ面白くないのでそういうのはやめたそうだ。3分間聴いてられる曲を選んだとか。
・俺の空
達郎さんにはワン・コード・ソングはないけれど、ファンク・ナンバーとかはダンス・ミュージックなので同じコードでずーっとやってるとグルーヴが出てトランス状態になる。そういうような狙いなのでワン・コード・ソングではないけれど最後は達郎さん自身の曲で、「イエロー・キャブ」でも「クィーン・オブ・ハイプ・ブルース」でもいいけれど、一番新しいところで2011年のアルバム『RAY OF HOPE』から「俺の空」。
■リクエスト・お便りの宛て先:
〒102-8080 東京FM
「山下達郎サンデー・ソングブック」係
2015年05月17日は、「猫の歌で棚からひとつかみ」
http://www.tatsuro.co.jp