goo blog サービス終了のお知らせ 

坂本龍一 Playing The Piano /05

2005年12月25日 | Live

■坂本龍一 Playing The Piano /05
2005年12月11日(日) 神戸国際会館こくさいホール
1F 8列 006番

坂本龍一(Piano)

Set List
01 Amore
02 Asience
03 Fountain
04 Seven Samurai
05 Shining Boy & Little Randy
06 Chanson
07 Energy Flow
08 A Flower is not a Flower
09 Undercooled
10 Reversing
11 Bibo No Aozora
12 Merry Christmas Mr.Lawrence
13 The Last Emperor
14 Tibetan Dance
15 Riot in Logos
16 +33
Encore
17 The Sheltering Sky
18 Thousand Knives
19 Aqua

教授がMCで話していたが神戸でのコンサートは10年振りだったそうだ。この夏、バンドでライヴ・ツアーを行ったが、それも10年振りの坂本龍一名義の国内ツアーだったらしい。僕が最後に聴きに行ったのは2001年のM2S(Morelenbaum2/Sakamoto)で、Antonio Carlos Jobimのカヴァーを披露するライヴだった。

会場には向き合う形で2台のMIDIピアノが設置されていた。教授はしもて側のピアノを弾いていた。最初はモニターの音が小さかったらしくて音量を上げてくれるようにと言ってた。会場内は冷えていて寒く、教授もMCの時はいつも指を温めていた。あまり関係ないですけどスニーカーはNBだった。

ステージの上で教授は線香を焚いていた。リラクリゼーションなのだそうだ。この「坂本龍一 Playing The Piano /05」は夏のツアーと同様の「CO2フリー」のツアーなのだという。全13公演とリハーサルで使用する電気はすべて自然エネルギー(水力発電、バイアモス発電、風力発電を3万キロワット購入)で賄われていて、化石燃料で発電した場合と比較すると、18トンの二酸化炭素の排出を削減できたことになるのだそうだ。

「Shining Boy & Little Randy」のイントロで客席から聞こえてきた子どものぐずる声に動揺してしまったのだけど、「僕も父親ですから動揺して...」と話したところ、客席の誰かが「すごく(演奏が)よかったです」と反応していた。

ピアノ・ソロ・ツアーは今回が実ははじめてになるのだそうだ。なぜ今になってやるようになったのかについて教授は「仕事で地方に行くと『俺たちは生Energy Flowを聴いたことがないんだ』という怒り(笑)の声があって...」と話していた。

教授のピアノはMIDIピアノといって、ヤマハと共同開発した特注のピアノで、確かボタンひとつで生ピアノからシンセサイザーに切り替えられたりすることが可能だったと記憶している。鍵盤には光センサーが通っていて、データを瞬時に再生できたり、コンピュータを使ってもう一台のMIDIピアノにデータを飛ばして、ひとりで連弾することもできるという。その「ひとり連弾」が後半のステージで披露された。

「+33」は8台のピアノで連弾することをイメージして書いたそうで、「一度やってみたいんだけど...」と話すと、誰か(たぶんさっきの彼)が「やってください」と反応していた。経済的な面というよりMIDIピアノが8台も揃わないことや、ピアノの調律に時間がかかってしまうので無理なのだそうだ。

アンコールには3回応えてくれた。2時間ぐらいのステージ。会場からは「東風」のリクエストがあったものの、教授は首を横に振るばかりで演奏してくれなかったが、再び「ひとり連弾」でやった「Thousand Knives」のミニマムな旋律が耳から離れず、しばらく残っていた。

画像は公演終了後に貼り出されたセットリスト。

矢野顕子 さとがえるコンサート2005

2005年12月04日 | Live

会場に入るとドアーズがながれていた。ひしひしと迫るサイケデリック・ロックの「Break On Through」、「ハートに火をつけて」、「水晶の船」、「Riders On The Storm」...。ジム・モリソンのヴォーカルを聴いていると奇妙な世界に紛れ込むような錯覚をしてしまう。曲が「Hello, I Love You」になった時、もうそろそろはじまるんだなと思った。

矢野顕子は紫紺のドレスに身を包んで現れた。ステージにはグランドピアノと花瓶に電球の花が挿してある電気スタンドがあるだけ。この舞台デザインを手がけたのはいつものように立花ハジメだ。ステージの中盤からは電灯管(75本!)を並べて正方形にしたミニマムな舞台装置も登場した。現代アートの粋といった素晴らしいものだった。

弾き語りコンサートの場合、矢野顕子はゆったりとそして自由にピアノを弾いて歌う。昨年のさとがえるコンサートと曲が重ならないように、開演5分前までセットリストを考えていたそうだ。「Watching You」は久し振りに聴いたような気がする。

映画『誰がために』の音楽「誰がために」を担当した矢野顕子は「とっても哀しい曲」と言ってテーマ曲を歌った。映画では歌が入ってないそうだ。東京での公開は終了したようなのだが、大阪は来年の1月にテアトル梅田で上映されるとのこと。

テレビCMで歌を担当した消臭剤「リセッシュ」の話題に触れ、最初にオンエアされたヴァージョンはクレームがついて差し替えになったことを打ち明けた。なんでも「我が家のオトコはなんだか臭う」とやっちゃったらしい。

そんな話題の後は歌う曲に困り、急遽歌ったのが「椰子の実」だった。ホントは「David」を歌うところだったようだ。「David」は本邦初公開の英語ヴァージョンだった。

会場となったNHK大阪ホールでライヴをするのがはじめてだという矢野顕子。会場のピアノが気に入ったらしくて、「ずっと弾いていたい」と話していた。そんなわけでいつもよりアドリブ演奏が多いような気がした。

来年の3月にはデビュー30周年記念のミニ・アルバムを発売するという。その中で小田和正とTHE BOOMの「中央線」をレコーディングしたようだ。FM802のイベントで共演し「中央線」を演奏したことがきっかけになったという。

そんなわけで最近のマイブームは「小田和正」で、ライヴでも1曲歌ってくれた。ピアノで音を取ってからアカペラで歌ったのはオフコース時代の名曲「秋の気配」だった。その後、世界遺産レイ・ハラカミのエレクトロニカをフィーチャーした「気球に乗って」の英語ヴァージョンを歌った。

新しいカヴァー・ソングもあった。ELLEGARDEN(エルレ・ガーデン)の「右手」という曲(『My Own Destruction』収録曲のようだ)。くるりの「ばらの花」に続く名作になりそうなしっとりとした雰囲気を持つカヴァーだった。

そのくるりの岸田繁との共作で、iTMSで先行ダウンロードされた新曲「PRESTO」も披露された。パッケージ版はDVD付きのシングルとなる予定だとか。

来年はさとがえるトリオでの公演を約束して、本編最後は今年槇原敬之がカヴァーした「ごはんができたよ」(『Listen To The Music 2』収録)。

アンコールでは衣装を変えて、ヘアー・スタイルもまっすぐに伸ばして登場した。デザイナーは宇津木えり。非常に若々しいスタイルで通称「パンダ」らしい。最後は上原ひろみ作の「Green Tea Farm」を披露した(『Brain』収録曲)。

■矢野顕子 さとがえるコンサート2005
11月29日(火) NHK大阪ホール
1F F6列 034番

矢野顕子
(Vocal, Piano)

Set List
01 BAKABON
02 想い出の散歩道
03 Watching You
04 誰がために
05 椰子の実
06 David
07 機関車
08 おおパリ
09 秋の気配
10 気球に乗って
11 電話線
12 右手
13 PRESTO(新曲)
14 ごはんができたよ
Encore
15 Super Folk Song
16 Green Tea Farm

土岐麻子インストア・ライヴ & サイン会

2005年11月24日 | Live


タワレコ梅田茶屋町店で開催された土岐麻子のインストア・ライヴ & サイン会に参加しました。10月20日にオープンしたばかりのNU茶屋町。特設ステージの最前列で見ることができました。


以下ネタばれしています。 

土岐麻子といえば言わずと知れた元Cymbals(シンバルズ)のヴォーカリストでジャズ・サックス奏者土岐英史の娘さん。11月9日に発売されたミニ・アルバム『STANDARDS gift ~土岐麻子ジャズを歌う~』はiTMSのアルバム・チャートでは今日付けで2位を記録しています。

開演前にはたこ焼きを食べたという土岐麻子は手鏡を持って現れました。「青のりがついてないかなと思って(笑)」と話していました。この日はじめて見た土岐麻子は背が高くて写真で見るよりも可愛いらしい。松嶋菜々子と竹内まりやを足して2で割った感じ。瞳ぱっちりで三つ編みでした~。衣装は淡いグレーのカーディガンに、黒のタートル・ネックのセーター、膝までのパンツもグレー、そして黒のブーツ。グレーと黒でコーディネイトしていました。

サポートするギタリストは高内春彦。松坂慶子の旦那さんです。早めに来てリハーサルの様子を見学したという友人の話によると、その時はとちりまくりだったそうです。今回演奏するところをはじめて見ました。ギターはエレガットでした。3曲目の「Human Nature」では、歌い出しのところで土岐麻子と息が合わなくなって、最初からやり直してました。ハルさんはミニ・アルバムにも参加しています。

少し舌足らずな感じがするヴォーカルはリッキー・リー・ジョーンズなんか歌ったら似合いそうだと思いました。 サイン握手会の時にそのことを言ったら、「あっ好きです」って。「今度歌ってください、キャロル・キングとかも」とお願いしたら、「勉強しますね。また聴きに来て下さい」と笑顔で返されました。来年、1月9日にはお父さんたちとブルーノート大阪でやるそうです。やわらかく温かい手でした(しまった、手を洗っちゃったよ~)。

9月にヴィレッジ・ヴァンガード下北沢店で行われたインストア・ライヴの模様を収めたミニ・ライヴCDは発売が25日に延期されたみたいです。そしてヴィレッジ・ヴァンガードのみの限定盤とのこと。

■土岐麻子インストア・ライヴ
2005年11月23日(水) タワー・レコードNU梅田茶屋町店
整理番号31番
土岐麻子(Vocal)
ハル高内(Guitar)

Set List
1.Tea For Two(部屋とお茶と私)
2. Norwegian Woods[The Bird Has Flown](ノルウェーの森)
3. Singin' In The Rain(雨に歌えば)
4. Human Nature
5. September

アルバム・ジャケット内側にしてもらったサイン。




dunhill presents DAY AFTER DAY

2005年11月11日 | Live

FM802 SPECIAL PARTY & LIVE
dunhill presents DAY AFTER DAY

2005年11月7日(月) ブルーノート大阪
整理番号258番

畠山美由紀, Nathalie Wise

このスペシャル・イベントは午後8時30分からヒルトンプラザWESTのダンヒル・ブティックでパーティーが開催され、その後、場所を隣のハービスENT PLAZA地下のブルーノート大阪に移して、ナタリーワイズと畠山美由紀のライヴが行われた。

今月開業15周年を迎えたブルーノート大阪。今回のイベントはFM802とのコラボレーションだった。ただ、ブルーノート大阪で行われるライヴだけの参加は出来ないという応募招待制のイベントで、ライヴの前にダンヒル・ブティックでパーティー形式のファッションショーが開催された。写真は招待券と当選通知書。

ダンヒル・ブティックでは来場者に軽食と飲み物が無料で振舞われ、ファッションショーはヒルトンプラザWESTの通路で開催された。背の高い外人や日本人の男性モデルがダンヒルの秋冬ものの洋服に身を包んで颯爽と通路をウォーキング。プロのカメラマンがフラシュを焚いて撮影も行われていた。観客の中に桑名正博の姿があった。

ブルーノート大阪ではウェルカム・ドリンクが無料で振舞われた。店内では氷を入れたバケツを両手に提げたウェイターが何度も往復していた。125組250名が招待ということだが実際にはそれ以上の人数が集まっていたのは確実だった。盛況な雰囲気の中、ライヴに対する期待が大きく膨らんでいった。ダンヒル・ブティックのファッションショーに出演したモデルがブルーノートの店内をウォーキングした後、午後10時過ぎにライヴははじまった。

暗がりの中に現れた4人の影。ひとりはライトブルーのチャイナ・ドレスを着た女性だった。僕はその女性が畠山美由紀だと思っていたのだが、彼女はドラムキットの前に座った。ドラムを叩きながら歌うのかと一瞬思ったがそうではなかった。彼女の名前は伊藤葉子。しばらくして胸元が大きく開いた深いブルーのドレスを着た畠山美由紀がしずしずと登場したのだった。

しっとりとしたコール・ポーターの「So In Love」を畠山美由紀は歌った。あまりにも美しいスタンダードの名曲。「わたしの狂気に恋をした」と彼女は歌った。白い縁のめがねをかけた高田漣がマンドリンを演奏。

高田漣は4月に亡くなった高田渡の息子さん。一度ハナレグミのライヴで見ている。畠山美由紀と同じ事務所に所属しているそうで、共演する機会が多いのだという。この日はベタル・スチールの演奏が大半を占めた。

サポートをしているミュージシャンは知っている人が多かった。コントラバスは吉野弘志。大貫妙子のピュア・アコースティックでお馴染み。ピアニストは斉藤哲也。ナタリーワイズのメンバーだ。髪の毛が伸びていて紹介されるまで気がつかなかったのだが。この夜はアコーディオンの演奏もあった。

5曲目の「愛にメロディ」は新曲でクラムボンの原田郁子が作詞、ハナレグミ(永積タカシ)が作曲だそうだ。全6曲、約45分間のパフォーマンスだった。

続いてナタリーワイズ。オリジナル・メンバーに徳澤青弦(Cello)と神田珠美(Viollin)がフィーチャされていた。組曲形式で3曲、詩的で静謐な世界観を披露した後、実存の不安を描いたような作風の「No Signal」が続いた。

メンバー紹介の後、畠山美由紀と高田漣を迎えて「美しい夜」が披露された。ブルーノートで聴くジャズ・オリエンテッドな演奏は素晴らしかった。終演は午後11時半。もうちょっとゆっくり飲んで帰りたい気分だったが、終電を気にして帰途に着いた。

■畠山美由紀
畠山美由紀(Vocal)
斉藤哲也(Piano, Accordion)
吉野弘志(Contra Bass)
高田漣(Guitar, Mandolin, Pedal Steel Guitar)
伊藤葉子(Drums)

Set List
1. So In Love
2. クレマチスよ
3. 口づけ
4. Them There Eyes
5. 愛にメロディ
6.

■Nathalie Wise
BIKKE(Spoken Words)
高野寛(Vocal, Guitar)
斉藤哲也(Piano)
徳澤青弦(Cello)
神田珠美(Viollin)

Set List
1.
2.
3.
4. No Signal
5. 美しい夜

K'DO @ OSAKA BLUE NOTE

2005年10月11日 | Live

2005年10月4(火) 大阪Blue Note
1st Stage 自由席 整理番号16番

K'DO(カドォ)
大貫妙子(Vocal)
沖山優司(Bass)
沼澤尚(Drums)
フェビアン・レザ・パネ(Piano)
森俊之(Rhodes & Hammond B-3)

Set List
01 Deja vu
02 Meu Namorado/私の恋人
03 Mon doux soleil
04 しあわせな男達へ
05 la musique
06 Promises, Promises
07 Never On Sunday(日曜はダメよ)
08 遥かなる旅路 II
09 Time To Go
10 都会
11 One Fine Day With You
Encore
12 A Kiss From The Sun

ステージ向かって左からフェビアン・レザ・パネ(Piano)、大貫妙子(Vocal)、沼澤尚(Drums)、沖山優司(Bass)、森俊之(Rhodes & Hammond B-3)という並び。

「Deja vu」で沼澤尚が繰り出すリズムが複雑なので戸惑った。森俊之はハモンド・オルガンとフェンダー・ローズを積み重ねていた。このユニットから恐ろしいほどのグルーヴが生まれていた。とにかくリズムとハモンド・オルガンの音色が印象的だ。大貫妙子は裾にラインが入った白のロング・ドレス姿だった。

「Mon doux soleil」は『LUCY』でも『attraction』でもない新しいヴァージョンだった。ハモンド・オルガンがリードを取っているのかと思えばピアノ・ソロがフィーチャーされる。素晴らしい演奏が披露された。

アルバム『One Fine Day』をリリースした後、5月に東京だけでレコーディング・メンバーによるライヴをやったが、その後でユニットを組んだと大貫妙子は話した。

大貫妙子のオフィシャルサイトでK'DO(カドォ)は...
------------------------------------
お馴染みの5人のミュージシャン達が
Blue Note/ Motion Blue でのセッションのために
スペシャルユニットを結成しました。
ユニット名「K'DO」は
「贈り物」を意味するフランス語からヒントを得た造語。
例えばフレンチからブラジリアンまで、
小粋なグルーブに溢れる、洗練されたポップス、インストゥルメンタルを
ツインキーボード+ヴォーカルの編成でお贈りします。
------------------------------------
と紹介されていた。

ステージではケーキの名前に「K'DO」というのがあると大貫妙子は話した。ガトーを使ったケーキらしいのだが、調べてみると銀座の資生堂1階にあるPLAZAのものみたいだ。そこから表記を借りたという。

「しあわせな男達へ」はアルバム『コパン』に収録された楽曲。独身男性をイメージして書いたそうだ。遊んでいる時よりも仕事をしている横顔が素敵なのだという内容だという。これはリズムはボサノヴァみたいなのだが、レゲエのようなサウンド・アプローチをしていた。混沌とした音楽の渦に巻き込まれてしまう。

「la musique」は3拍子でゆったりと演奏された。透明な大貫妙子の歌声とシルクのようなフェビアン・レザ・パネのピアノの音にうっとりとした。

「Promises, Promises」はバート・バカラックの曲のカヴァー。変拍子が続くこの曲をインストゥルメンタルで披露した。「大貫さんの歌と差をつけたいというのと、フランスの音楽やブラジルの音楽や映画音楽などいろいろな要素が混じった音楽をやろうということで、いつもは即興演奏でインストをやるんだけど、即興演奏じゃなく、K'DOできちんとアレンジした曲を演奏しようとして選曲した」と森俊之は話した。彼はメンバーの中でただひとりの大阪生まれだそうだ。

演奏の後、大貫妙子は「ステージの後に映像をながしたらよかった」と話したが映画は見てないのだそうだ。あとで調べたら「Promises, Promises」は映画音楽ではなくて、映画『アパートの鍵貸します』を劇作家のニール・サイモンが脚色した1968年のブロードウェイ・ミュージカルの主題歌だった。

「Never On Sunday(日曜はダメよ)」は同名の映画の主題曲。ビールのCMでも使われているとかで耳馴染みのあるメロディー。曲の途中で「阪神優勝おめでとうございます」と大貫妙子。陽気なそして幸せな雰囲気に包まれた。

「遥かなる旅路 II」はフェビアン・レザ・パネのピアノ・ソロ曲。ここからひとつの流れとして3曲演奏された。「都会」は2002年にFM802のイベント「JAPANESOUL」でレヨナがカヴァーするのを聴いたが、大貫妙子本人が歌うのを聴いたのは今回が初めてだ。森俊之の弾くフェンダー・ローズの音色は転がるような感じだった。

最後は大貫妙子の最新作『One Fine Day』からタイトル・ナンバーともいえる「One Fine Day With You」。アンコールでは恒例のプレゼント・タイムがあり、沼澤尚はマイクが入っていることを知ってて「いいな~」とコメント。K'DOでは沼澤尚のファンも多く、一部で歓声が上がった。昨年だったかニューバランスとのコラボレーションで「沼澤尚モデル」が販売されたが、この夜履いていたシューズはまさしくそのNBだった。

最後には、来年以降もK'DOの活動を続けてゆく、オリジナルも作ってバンドならではのカラーを出して、ゆくゆくはCDを発表したい、という大貫妙子の発言があった。

写真左から森俊之、沼澤尚、大貫妙子、フェビアン・レザ・パネ、沖山優司。

健'z with Friends LIVE ~大阪編

2005年10月03日 | Live

2005年9月26日(月) バナナホール
ぴあ整理番号227番

健'z with Friends
萩原健太(Guitar)
黒沢健一(Vocal)
曾我泰久(Vocal, Guitar)
高田みち子(Vocal, Keyboard)

Set List
01 The Tracks of My Tears [Smorky Robinson & The Miracles](高田)
02 Ruby Baby [The Drifters/Dion](黒沢)
03 The Night Has A Thousand Eyes [Bobby Vee](曾我)
04 Diary [Bread](黒沢)
05 Till There Was You [The Beatles](曾我)
06 Forever [Spring/The Beach Boys](高田)
07 Junk [Paul McCartney](黒沢)
08 So Bad [Paul McCartney](黒沢)
09 Vanilla Sky [Paul McCartney](黒沢)
10 Leaves That Are Green [Simon & Garfunkel](高田&黒沢)
11 All I Have To Do Is Dream [The Everly Brothers](黒沢&曾我)
12 The Surfer Moon [The Beach Boys](曾我&高田)
13 Surfer Girl [The Beach Boys](健'z with Friends)
14 Graduation Day [The Beach Boys/Four Freshmen](健'z with Friends)
15 Please Let Me Wonder [The Beach Boys](健'z with Friends)
16 Fools Rush In [Ricky Nelson/Brook Benton](曾我)
17 Calico Skies [Paul McCartney](黒沢)
18 Don't Talk [The Beach Boys](黒沢)
19 It's Only A Love Song [L⇔R](黒沢)
20 Somewhere In Time [The Good-Bye](曾我)
21 Good-Bye Rose [高田みち子](高田)
22 You Can Close Your Eyes [James Taylor](健太)
23 Blackbird [The Beatles](健'z with Friends)
24 Still Crazy After All These Years [Paul Simon](高田)
25 'Til I Die [The Beach Boys](健'z with Friends)
26 God Only Knows [The Beach Boys](黒沢)
27 Surf's Up [The Beach Boys](黒沢)
28 This I Swear [The Skyliners](黒沢)
Encore
29 Will You Love Me Tomorrow [Carole King](高田)
30 マージービートで抱きしめたい [The Good-Bye](曾我)
31 Love and Mercy [Brian Wilson](黒沢)
32 And Your Dream Comes True [The Beach Boys](健'z with Friends)

正式なツアー・タイトルは...
LOFT/PLUS ONE 10th Anniversary / CRT&レココレ present 「修学旅行だヨ ! 健'z with Friends LIVE」

バナナホールで公演があったので「修学旅行だヨ ! 健'z with Friends LIVE ~大阪編」。

HMV心斎橋店のインストア・ライヴの後で、ぴあステーションに寄ってチケットを購入したのだが、「電話予約してないんですが健'zのライヴのチケットはまだありますか」と言ったところ、オンラインで調べてもらっても全く出てこなかった。「ゲントウキですか?」なんて逆に聞かれたりした。ライヴの日にちと場所を伝えてようやくヒットしたのだった。結局、健'zではなくて「LOFT/PLUS ONE...」と登録されていたのでした。

ライヴは5分ほど押してスタートした。暗がりの中、最初に現れたのは曾我泰久だった。ずらっと4人出てきて最後が萩原健太。ステージ向かって左から高田みち子(Vocal, Keyboard)、黒沢健一(Vocal)、曾我泰久(Vocal, Guitar)、萩原健太(Guitar)という配置だった。

僕は大変な誤解をしていて、今回のライヴは黒沢健一と萩原健太の「健'z」だけでステージを進行して、あとで何曲かを高田みち子と曾我泰久をフィーチャーする形でやるものだと思っていた。しかしそうではなくて最初から健'z with Friendsの4人でライヴはスタートした。

1曲目は高田みち子のメジャー・デビュー・アルバム『Night Buzz』にも収録されたスモーキー・ロビンソン&ミラクルズの「The Tracks of My Tears」だった。全くノーマークだった高田みち子だがこれが本当に素晴らしかった。

「The Night Has A Thousand Eyes」は2番から日本語詞で歌われて、よりオールディーズ色が強調され、CDとはまた違った曾我泰久の魅力が溢れててよかった。オーディエンスから手拍子が沸き会場が一体となった。

もっとのんびりとした感じのライヴだと思っていたが、意外にサクサクと進行した。高田みち子が歌う「Forever」までがステージの前半になるのだろう。1曲1曲が短いこともあるのだが音楽に対する愛が凝縮した濃密な時間だった。

楽しいトークが歌のあいだに展開されるわけだが、ここでの主役は黒沢健一。阪神タイガースの優勝マジックが3で迎えた大阪公演だったが、「大阪の人はいまこの世の春だろうね」と萩原健太はプロ野球の話をはじめた。スポーツ全般の話題に明るくない黒沢健一はここで天然ボケを連発し大爆笑の渦が会場に広がった。何しろ知ってるスポーツ選手かなぜかアーノルド・パーマーと麒麟児だというから後は推して知るべしだ(笑)。野球でいうところの「貯金」がわからないという黒沢健一。「今日は試合に負けたけれど昨日は勝ったので、その勝利を『心の貯金』から引き出せるというような意味でしょうか」と「貯金」を深い意味で捉えていたのには感動した。この後もパンポンとかうまい棒とか傑作な黒沢話が続いたし、二度見コンテストや"ジャン"健一という黒沢健一が活躍するコーナーもあったのだが、それについてはまた別の機会に。

中盤はポール・マッカートニーの小品3連発でスタート。「So Bad」における黒沢健一のファルセットは美しかった。まるでボーイ・ソプラノのようであった。東芝EMIから出てるポールの新作はコピー・プロテクトが施されている。「クソみたいなCD」と萩原健太はCCCDを非難するコメントをした。

続いてデュエット・コーナー。黒沢健一と曾我泰久による「All I Have To Do
Is Dream」が秀逸だった。このコーナー中で曾我泰久と高田みち子のやりとりがあって、昨年の夏に二人がはじめて会った時、高田みち子は赤い帽子を被っていて、まるで競馬の予想屋のオッサンみたいだったと曾我泰久は話した。HIP?とやっ
てるしと。

最新作『TALEA DREAM』で高田みち子のバックを担当しているのは松木恒秀(Guitar)、岡沢章(Bass)、渡嘉敷祐一(Drams,Percu)、野力奏一(Piano,Key)のWhat Is HIP?の面々。27,8年くらい前に山下達郎や坂本龍一とセッションしていた人たちだ。

萩原健太は高校生の頃、自宅で一人多重録音してビーチボーイズのコーラスをコピーしていたそうだが、そんな遠い昔の自分に聞かせたい健'z with Friendsのビーチボーイズ・カヴァー集のコーナーもあった。このあたりは山下達郎と音楽的なバックボーンが重なって見えて興味深かった。

そして健'z with Friends各々のソロを披露する場所もきちんと用意されていた。それぞれのカラーが出ていたが、僕にとっては高田みち子が今回の収穫だった。いちばん最後に萩原健太がJTの「You Can Close Your Eyes」をカヴァーした。今夜最初のサプライズだったわけだが優しい歌声には癒された。

本編のハイライトは「Surf's Up」を含むブライアン・ウィルソンのソロともいえる楽曲の3連発。今夜披露されたカヴァー曲はまだCD化されてない曲が多かった。アンコールでいつも歌われるブライアン・ウィルソンのソロ「Love and Mercy」や「'Til I Die」、「God Only Knows」もいつかレコーディングされることを願う。ライヴCDが発表されたら本当にうれしい。

「Love and Mercy」の感動で幕を閉じた健'z with Friendsのライヴ。しかし最後にもうひとつのサプライズが待っていた。なんとアカペラで「And Your Dream Comes True」を披露したのだ。3時間にもおよぶ長尺ライヴで、パイプ椅子に座りながら前の人の頭越しに首を伸ばして見ていたので疲れていた。しかしそんな疲れなど一気に吹き飛んでしまった。

写真は会場で限定販売された4人のサイン入りトートバッグ。

RALLYPAPA & CARNEGIEMAMA インストア・ライヴ

2005年09月22日 | Live

2005年9月18日(日) タワーレコード梅田大阪マルビル店 イベントスペース
整理番号101番

RALLYPAPA & CARNEGIEMAMA
趙亨来[チョウ・ヒョンレ](Guitar, Vocal)
水田十夢[ミズタ・トム](Bass)
金洙鉄[キム・スチョリ](Keyboards, Vocal)
金 光浩[キム・ガンホ](Guitar)
浦朋恵[ウラ・トモエ](Saxophone, Clarinet)

Set List
1. まちとまち
2. 風の丘
3. 黒猫よ、待て!
4. 冬の日の情景

RALLYPAPA & CARNEGIEMAMAが8月13日にリリースした両A面シングル「風の丘/黒猫よ、待て!」の発売を記念したインストア・ライヴ。

通常、CD発売のプロモーションで開催されるインストア・イベントというと、レコード会社関係者などが司会を務め、トークを中心にした形式で、ミニ・ライヴはカラオケやギター一本で1,2曲歌って、サイン&握手会などがセッティングされているものだ。

今回もそういった形のインストア・ライヴだと思っていたら、開演時間の午後3時にいきなりライヴがはじまった。それもエレクトリック・セットだった。白のボタンダウンにダークブルー・ジーンズ姿のチョウ・ヒョンレが「タダなんで、どうぞごゆっくり楽しんでください」と挨拶した。

現在のラリパはドラムレスなので新メンバーの浦朋恵を加え5人。「まちとまち」はリズムを刻んではじまる新しいアレンジ。途中にメンバー紹介をかねてそれぞれがソロを披露した。

「今、売れに売れまくっている超名盤シングルから2曲立て続けにやります」とチョウ・ヒョンレ。「風の丘」はカントリー・ワルツだ。ドリームズヴィルの長門芳郎はたった一行の浦朋恵の歌声に一目惚れだそうだ。チョウ・ヒョンレがマンドリン、浦朋恵がクラリネット、キム・ガンホがレスポールでスライド・ギターを披露した。

「歴史的な名曲」とチョウ・ヒョンレが紹介した「黒猫よ、待て!」は、チョウ・ヒョンレとキム・スチョリが代わる代わるにヴォーカルを取る。ドラムレスなのでメンバー全員が足を踏み鳴らしてグルーヴを出していた。

デビュー・アルバムの中の曲「冬の日の情景」はリメイク・ヴァージョンだった。ここでも全員が足を踏み鳴らしていた。コーラスの掛け合いが素晴らしい。

ラリパを見るのは6月の京都クラブメトロ以来。あの時はほとんど姿が見えなくて、フラッシュする照明が気になり、僕は目を閉じてずっと聴いていた。今回は前から2列目。演奏する姿を目の当たりにできた。思っていたよりも泥臭い印象はない。ナニワのザ・バンドは洗練されたロックを聞かせてくれた。

写真は終演後のサイン会でCDジャケットにもらったサイン。

HydePark Music Festival 2005

2005年09月05日 | Live

午後2時に稲荷山公園に着きました。アーリー・タイムス・ストリングス・バンドから見ることができました。ハンバート・ハンバートやラリパのメンバー、中川五郎も参加した西岡恭蔵トリヴュートはなかなかよかったです。最後は「プカプカ」でしたよ。

次のラストショウで雨が降りはじめたので一旦退散することにしました。雨が止むことを期待しつつ雨具で臨戦態勢に。しかし雨は激しくなり雷鳴がとどろいた。

鈴木慶一/鈴木博文/武川雅寛のハーフ・ムーンライダーズには徳武弘文と島村英二(だったと思う)が参加。「アシッド・ファイブ」と名乗ってました。反米のメッセージの曲がありました。

ここから雨の被害にあわないところへと転戦、音だけ聴いているという状態に。公園内のほとんどは水につかり僕もびしょ濡れ。靴にまで水が入り泣きたい気持ちだった。

洪栄龍、エリック・アンダースンも土砂降りの中でのパフォーマンス。体がだんだん冷えてくる。次の佐野元春 and The Hobo King Bandまで体力が持つのか心配しましたが、なんとエリック・アンダースンのステージ中盤から小降りとなり、バンド・チェンジのセッティングの頃には雨が止んでしまった。

佐野元春の野外はいつもこんな感じで雨に祟られるが、不思議なことに佐野元春の登場の頃には雨が止んでしまう。まさに奇跡といった瞬間を目の当たりにしたのでした!

しかし、佐野元春 and The Hobo King Bandはイベントを無事終了させるために5曲だけの短縮ライヴ、正味30分に満たない演奏時間だったのが悔やまれます。めちゃくちゃ盛り上がったんですけどね。こちらはまた別の機会にライヴ・レポートを書いてみたいです。

セット・チェンジの間に会場内で行われていたエリック・アンダースンのサイン会に参加しました(上の写真)。

そして最後は細野晴臣。「ろっか・ばい・まい・べいびい」、「僕は一寸」、「Pom Pom蒸気」、「夏なんです」、「終りの季節」、「恋は桃色」とレア物ばかり! 「幸せハッピー」(坂本冬美[HIS])のセルフ・カヴァーもありました(笑)。小坂忠をゲストに迎えて「ありがとう」までやった! 最後はスケッチショウの「Stella」。

もう終わった後はヒッピー顔負けの汚さ(苦笑)、かつヘトヘトでしたが、見に来てよかったと思いました。

サヨナラCOLOR~映画のための音楽会~

2005年08月14日 | Live

10日水曜日に「サヨナラCOLOR~映画のための音楽会~」を聴きに行きました。会場のZEPP OSAKAは大阪の南港にあります。

丁度1年前、千葉ポートパークに行った時、知り合いから「ここって大阪南港に似てますね」と言われたんですが、僕は南港のコスモスクエア駅には行ったことがなくて、リアクション取れなかったんです。でも今回はじめて行ってみて、本当に雰囲気似ていると思いました。

ZEPP OSAKAはお台場にあるZEPP TOKYOよりは小さいかなと思いましたが、収容人数は2,180人だそうです。西日本一の収容数を誇るライヴ・ハウスなんだそうです。最近では自然エネルギーで電力を賄っていることで話題になっています。

会場では映画の前売り券が販売されていて、前売り特典のポストカードには2枚に1枚出演者のサインが入っていると言われたので運試し(?)に1枚買ってみました。すると原田知世のサイン入りポスト・カードが当たりました。

そんなわけで久し振りにホームライヴ・レポをアップしました。どうぞよろしくおねがいします。

健'z インストア・ライヴ

2005年07月31日 | Live

雨のち曇り。
HMV心斎橋店で行われた健'zのインストア・ライヴを聴きに行った。

健'zをはじめて見たのは3年前に大阪サンケイホールで開催された『ペット・サウンズ - ビーチボーイズ・フィルム・コンサート 2002』だった。

萩原健太さんが司会を務めたこのイベントでは、前半にビーチボーイズがピークを迎えた60'S中頃のライヴ映像 - お揃いのストライプ・シャツを着て、マイク・ラブなんかはモンキー・ダンスを踊ったりしている - が紹介された。そして、ブライアン・ウィルソンの代わりにブルース・ジョンストンが参加したヨーロッパ・ツアーの模様、アル・ジャーディンやデニス、カール・ウィルソン兄弟の活躍が簡単に触れられた。

その後、アルバム『Pet Sounds』の製作、なんと2002年の春に行われたブライアン・ウィルソンのイギリス公演と日本公演(ブライアン・ウィルソン・インタビュー)の模様が短いながらも映像で紹介された。

イベントの後半には、黒沢健一さん(元L⇔R)が登場し、健太さんとともに6曲の弾き語りライヴが披露された。曲間に話されるビーチボーイズ話の面白かったこと! ひとときの夢のような淡い時間を過ごした。

セットリスト(2002.7.27)
1. God Only Knows
2. You Still Believe In Me
3. Don't Talk
4. I Just Wasn't Made For These Times
5. Surf's Up
6. Sufer Girl

健'zはその後、2003年に『健'z』でデビュー。そして今年7月13日に曾我泰久と高田みち子をメンバーに迎え『健'z with Friends』を発表した。健'zについてはここのインタビューを参照のこと。

HMV心斎橋店で行われた健'zのインストア・ライヴはオリジナル・メンバーだけで行われた。

セットリスト
1. Baby's Request[Wings]
2. Diary[Bread]
3. Leaves That Are Green(木の葉は緑)[Simon & Garfunkel]
4. マージービートで抱きしめたい[The Good-Bye]
5. 51st Street, Lexingten Avenue[高田みち子]
6. Junk[Paul McCartney]
7. Love And Mercy[Brian Wilson]

MCでは「健'z」の名前の由来に触れて、ヴォーカルとギターだけのユニットだから、日本でヴォーカルとギターだけのユニットといえば「B'z」、それにならって健一と健太なので「健'z」にしたという話から、でも今はひらがなの「けんず」にして「ん」のところにミカンの絵を描いたジャケットにしたらよかったと展開した。そうすれば「ゆず」のファンが間違って買ってくれるんじゃないかと言って笑わせた。

また、最前列でタイガースのユニフォームを着た女性に健太さんは「阪神好きですか? 落合(中日)をあなどっちゃいけないですよ~」とひとしきりプロ野球の話題で盛り上がった。野球が一切わからない健一くんは 「楽天というのはインターネットの...」と天然ボケをかましていた。それでも南海ホークスは知っていた模様だったのだが、大阪のチームだったとは知らず、ザ・バンドの前身がホークスだったのでと全く野球と関係ないことで記憶していたらしい(笑)。

ポール・サイモンのソロ・アルバムに入ってた弾き語りの「Leaves That Are Green」が ふたりのお気に入りだったのでカヴァーしたが、健一くんは健太さんの知らないうちにハーモニーをつけてしまったというレコーディングの裏話もあった。やめとけって言ったんだけどなと健太さん。

コーラーのCMなんかでレコーディングが終って「乾杯!」なんてさわやかな場面があるけれど、実際はあんなのありえないという健一くんに、健太さんは「じゃあ今度からレコーディングが終ったら乾杯するようにしたら」と提案、「コーラーはデブのガソリンだから」と謎のフィロソフィーを披露した(笑)。

さて、ミニライヴの後はサイン会。健一くんのファンは女性が多い。というか来ていた男はみんな健太さんのラジオのリスナーなのか?(笑)。僕は今日のライヴで使っていたギターのことを聞いてみたところ、「'60年代に作られたギブソンでね、僕がお店で見つけた時はリフィニッシュされてた。アルバムの中の写真で僕が抱えているのは健一のマーティンなんですよ」という答えが返ってきた。

その夜、FM802に健'zが生出演したことを知ったのは放送が終ってからだった。