shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Beatles 1+ [Deluxe Edition]

2015-11-22 | The Beatles
 前回はディスクユニオンの開店セールに行った話だったが、歩き疲れて家に帰るとアマゾンから「ビートルズ1+」が届いていていっぺんに疲れが吹き飛んだ。発売日に届くとはさすがはアマゾンだ。あれからもう2週間になるが、毎晩のように2枚のブルーレイ・ディスクを取っ換え引っ換えしながらHDの美麗映像で動くビートルズを楽しんでいる。この盤は何と7種類ものフォーマットで発売されたのだが、“ブルーレイ2枚狙い” の私は迷うことなくデラックス・エディションをチョイス。輸入盤も送料を考えるとそれほどお買い得感は無かったし、ポールやリンゴによる曲目解説(←あんまり大した内容じゃなかったけど...)の字幕とかもあった方がラクチンなので今回は珍しく国内盤を買うことにした。9月半ばに注文した時には10,584円だったものがアマゾンの予約価格保証とやらで(←映像付きは絶対に下がりますね!)最終的には7,896円と、当初の価格設定よりも2,689円も安く買えて大喜びだ(^.^)
 視聴した感想としては、まず当然ながら画質がめっちゃ綺麗ということ。私はプロモ・ビデオをコンパイルしたブートDVDを数種類持っているが、この「ビートルズ1+」と比べると月とスッポン、天と地ほどの差がある。誰かさんが言った “ゴミになります!” というのはこういう時にこそ使うべきフレーズだろう(笑) 前半の白黒フィルムのパートですら既存の映像に比べるとかなりクリアになっていて “中々やるなぁ...” と感心しながら見ていたのだが(←特に「イエスタデイ」を歌うポールの玉のような汗がめっちゃリアル...)、「ペイパーバック・ライター」以降のカラー・フィルムになるとその差は歴然で、思わずTV画面に釘付けになってしまったほどだ。
 中でも「ペイパーバック・ライター」「レイン」「ハロー・グッバイ」「ストロベリー・フィールズ・フォーエヴァー」「ヘイ・ブルドッグ」といった66~67年頃の映像の美しさは圧巻で、「ゲット・バック」や「レット・イット・ビー」(←レンズに付着してる糸くずみたいな埃のレストアが不完全!)といった69年のものよりも遥かにクッキリハッキリした鮮明な映像なのだ。古い方がキレイって何でやろ???と不思議に思ったが、ディスク2を観て納得した。ちょうど曲目紹介のタイムカウンター画面で撮影フォーマットが出るのだが、35mmのと16mmのと2種類あったのだ。そこで一つ思い当たるフシがあった。
 私はスタートレックの大ファンでその全作品をコレクションしているのだが、過去のスタトレTVシリーズがDVD / BD化された時に、90年代の「ザ・ネクスト・ジェネレーション」「ディープ・スペース・ナイン」「ヴォイジャー」3シリーズよりも60年代の「宇宙大作戦」の方がめっちゃ綺麗にレストアされて蘇えっていたので不思議に思ったものだった。後で聞いたところによると90年代の3作品が16mmフィルムで撮られたのに対し、60年代の作品は35mmフィルムで撮られたからだという。画質の粗さで言うと、VHSビデオの標準速と3倍速ぐらいの差が感じられるのだ。ビートルズのこのディスクでもその差は一目瞭然で、HD化によって35mmフィルムをレストアした作品の美しさがより際立った(←映画「レット・イット・ビー」は元々TV用に16mmで撮影されたもの)ということだろう。
Strawberry Fields Forever - Restored HD Video


 2枚併せて全54トラックの大半はブートやYouTubeで見たことがあるものだが、中には初めて見てビックリしたものもある。まず悪い意味で驚かされたのは「カム・トゥゲザー」だ。何じゃいあの新興宗教のプロモーションみたいなふざけたCGは!!! ニヤケたジョンが “変なおじさん” みたいな踊りをするところなんかもう怒りを通り越して殺意が沸々とこみ上げてくる。せっかくの名曲が台無しやないか!!! ビートルズをナメんなよヽ(`Д´)ノ この曲のプロモ・ビデオは存在しないのでCDの曲をすべて映像で収録したかったのは理解できるが、こんなアホバカCGを一体誰が喜ぶと言うのか! こんなゴミ以下の映像を入れるぐらいなら「ロックバンド」ヴァージョンを入れてくれた方がまだ浮かばれるというものだ。とにかくこの「カム・トゥゲザー」だけは絶対に容認できない。大袈裟ではなく、これを採用したアップルの制作責任者は万死に値すると思う。
 逆に良い意味で驚かされたのは「エイト・デイズ・ア・ウイーク」で、曲とは関係のないシェア・スタジアムの映像が使われているのだが、コレがめっちゃキレイでビックリ(゜o゜)  アップル、まだまだ隠し玉持っとるなぁ... (≧▽≦) 出し惜しみせずにぜひともシェア・スタジアムの完全版をオフィシャルのブルーレイ盤で出してもらいたいものだ。できれば日本公演の完全版も、どうか私の目の黒いうちに... アップルさん、お願いします、たのみます、おがみます...m(__)m
 とまぁこのように映像のことばかり書いてきたが、もう一つ特筆すべきは音声の素晴らしさだ。私は何ビットとか何ヘルツとかいったPCM関連のテクニカル・タームはサッパリわからないが、さすがはブルーレイというべきか、音声の方も素晴らしい。こんな良い音でビートルズの映像を、しかも大画面で見れる時代が来るとは正直思わなんだ。長生きはするもんやね...(^o^)丿 それと、「リアル・ラヴ」のようにギターのミックスがオリジナルとは違うものもあり、ファンは要チェックだ。
 因みにCDの方はまだ2回しか聴いてないけど、あの音作りは私が聴いてきたビートルズのサウンドとはハッキリ言って全くの別モノだ。作業用BGMにはちょうどいいかもしれないが、スピーカーに対峙して聴く気にはなれない。まぁブルーレイ目当てで買った私にとってはこのCD自体最初っから有っても無くてもいいオマケみたいなモンなのでどーでもいいことなのだが...
 2015年時点でのありとあらゆる最新テクノロジーを駆使して最高の音と映像にブラッシュアップされたこの「ビートルズ+1」はファンにとってはまさに家宝と言える必須アイテムだ。今から40年前にビートルズのフィルム・コンサートで動くファブ・フォーを観て興奮していた頃を思い出すと隔世の感がある。いやはやまったくテクノロジーの進歩はめざましい。あと2~300年もすれば自宅でビートルズのホログラム映像を楽しめる、そんな時代が来るかもしれない。
Restoration of The Beatles 1 Video Collection: Part 1/5

Restoration of The Beatles 1 Video Collection: Part 2/5

Restoration of The Beatles 1 Video Collection: Part 3/5

Restoration of The Beatles 1 Video Collection: Part 4/5

Restoration of The Beatles 1 Video Collection: Part 5/5

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