shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

Sheer Heart Attack / Queen

2011-04-19 | Queen
 悪夢のような4月もアッと言う間に半分が過ぎた。クソしょーもない会議やら何やらで目が回る様な忙しさの中、クイーンのCD BOX が届くのを心の支えに何とか堪え忍んできたのだが、発売日を過ぎても何の音沙汰もなく不審に思っていたところ、先日アマゾンからメールが届いた。「ご注文いただいた以下の商品の入荷遅延により、お届け予定日を変更させていただきました。」やと? 指折り数えて楽しみにしていた “お届け予定日” が4/13~15から5/1~5/8へと、約3週間も先延ばしにされてしまったのだ。しかも追い打ちをかけるように「商品は引き続き入荷できるよう手配しますが、万が一仕入先から入荷の見込みがないことが判明した場合、またはご注文数が入荷数を上回った場合、やむを得ずご注文をキャンセルさせていただくこともありますので、ご了承ください。」って... 一体何のための予約やねん!!! どっかのおせち通販やあるまいし...(>_<) UKアマゾンではちゃんと売っとるで!
 いきなり冒頭から怒りの展開になってしまったが、気を取り直して今日は大大大好きな「シアー・ハート・アタック」でいこう。私は洋楽を聴き始めてすぐにクイーンにハマり、「オペラ座の夜」を皮切りに彼らの初期5枚のアルバムを買ってきて「ミュージック・ライフ」誌を肴に聴きまくったものだが、そんな中でも最もターンテーブルに乗る回数が多かったのが何を隠そうこのアルバムだった。生硬な「クイーンⅠ」、緊張感漲る「クイーンII」、そして一糸乱れぬ完璧さを誇る「オペラ座の夜」に比べ、まるで「ホワイト・アルバム」のようにヴァラエティに富んだ作品が並んでいて肩肘張らずに聴けるところが嬉しかったし、アルバム全体を通してブライアンのハードなギターやクイーン印の美しいコーラス・ハーモニーが満喫できる “メロディアスなブリティッシュ・ハードロック路線” の曲が多いのが何よりも私の嗜好にピッタリ合っていた。
 個々の曲について言うと、A面の1曲目(←どーしてもLP世代なモンで...)に置かれた①「ブライトン・ロック」がめちゃくちゃカッコイイ(^o^)丿 声色を使い分けて一人二役を楽々とこなしてしまうフレディーのヴォーカル(←裏声から地声への変わり目が好き!)も凄いが、何と言ってもブライアンの変幻自在のギター・ソロが圧巻の一言!イントロで遊園地風のSEに被さるようにブライアンのギターがギャッギャッギャッギャッ♪と滑り込んでくるところなんかもうゾクゾクするし、お約束のギター・オーケストレイション(一人二重奏)はもちろんのこと、津軽三味線風のプレイからバリバリのハードロック・フレーズまで、愛用のギター “レッド・スペシャル” の魅力が全開だ。これだけ長いソロを縦横無尽に弾きまくりながら全く飽きさせないギタリストが他に何人いるだろうか? まさにブライアン・メイの天才ここに極まれり、と言いたくなるような1曲だ。
 このアルバムの中でダントツに有名というか、「ボヘミ」や「伝チャン」と並ぶクイーンの代表曲と言っても過言ではないのが②「キラー・クイーン」だ。ブリティッシュな薫り横溢の、まさにクイーンにしか作れないようなポップ・ナンバーで、イントロの指パッチンも、軽快に弾むようなピアノも、歌心溢れるブライアンのギターも(←あの独特のアタック音はピックではなくコインを使って弾いているせいらしい...)、クイーンならではのゴージャスなコーラス・ハーモニーのこれでもか攻撃も、“キラー クイィィーン 頑張~れ タブチ~♪” のラインが脳内リフレイン確実なサビのメロディーも、そのすべてが完璧に統合され、クイーンと言うバンドの魅力を3分という長さにグッと凝縮したかのような屈指のキラー・チューン(←別にシャレちゃいますよ...)に仕上がっている。
 あまり有名ではないけれどクイーンらしさが思う存分に楽しめるという、いわゆるひとつの “隠れ名曲” が④「フリック・オブ・ザ・リスト」だ。ややヘヴィーな感じで始まり何度か転調を繰り返しながらテンポ・アップしていくドラマチックな構成が印象的な曲で、何と言っても万華鏡の如きコーラス・ハーモニーのフル・コースが味わえるところが最高だ。ここで声を大にして言いたい... このコーラスを聴かずして何のクイーン・ファンか! この美麗コーラスの魅力にハマるともう立派なクイーン中毒者の完成だ...(^.^)
 ⑥「ナウ・アイム・ヒア」はストーンズを想わせるストレートなロックンロール(←ギターのリフなんか結構キース・リチャーズっぽいように思う...)で、ロックなクイーンが大好きな私のようなファンにとってはたまらない1曲だ。尚、この曲はこのままでもカッコ良いロック・チューンなのだが、ライヴでは更にテンポを上げてノリノリの疾走系ロックンロールに仕上げており、私としてはそっちの方が更に好き。デフ・レパード feat.ブライアン・メイによるカヴァー・ヴァージョンも超オススメですぜ。
 B面はド派手なA面に比べるとやや地味な印象を受けるが、よくよく聴くと味わい深い佳曲が多い。そんな中で私が大好きなのが⑧「ストーン・コールド・クレイジー」で、そのアグレッシヴなリフ攻撃に思わず “Hell yeah!!!” と叫びたくなる(←分かる人には分かるネタ...)衝動に駆られてしまう。メタリカによるカヴァー・ヴァージョンも必聴だ。
 このへヴィーな⑧に続くのが、1分余りの短い曲ながら心を洗われるようなしっとりとしたメロディーが心に沁みてきて敬虔な気持ちにさせられる⑨「ディア・フレンズ」で、こんなヤクザな私でも思わずひざまずいて頭を垂れたくなるような名曲だ。更にジョン・ディーコン作の軽快な⑩「ミスファイア」(←ジョンのアコギとブライアンのレッド・スペシャルの音色の絡みが絶妙!)、古き良き時代を忍ばせるボードヴィル調の⑪「ブリング・バック・ザット・リロイ・ブラウン」(←ブライアンのウクレレバンジョーがめっちゃエエ味出してます...それとウォルター・ペイジみたいなジョンのウッド・ベース・プレイは貴重やね)と、彼らの懐の深さ、音楽性の幅広さを示す曲がズラリと並んでいる。
 クイーンが最もクイーンらしかった時期に作られたこの「シアー・ハート・アタック」は何でもアリのおもちゃ箱をひっくり返したような楽しさ溢れる快作であり、私がクイーンに生涯の音楽を感じた決定的な1枚なのだ。

Queen - Brighton rock


Queen - Flick Of The Wrist (Single Version)


Queen - Bring Back That Leroy Brown


Queen - Now I'm Here


Queen - Killer Queen

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2 コメント

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頑張~れ、、、 (みながわ)
2011-04-20 22:40:54
タブチ~、キャハハやっぱりそう聞こえますよねー。
最近TVCMでフランスギャル嬢の歌が聞かれますね。なんか嬉しい(笑)
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クイーンは阪神ファン? (shiotch7)
2011-04-21 20:51:48
みながわさん、こんばんは。
当時は確か「タブチくん」がマンガにもなっていたので
コレは仲間内でも大ウケでした。
本当は Gunpowder gelatine(ガンパウダー ジェラチン)って言ってるはずなんですが
空耳って一旦そう聞こえてしまったら
もう何度聴いてもそれ以外には聞こえませんよね。
特にクイーンは空耳の宝庫なので楽しくって仕方ありません(笑)

私もテレビからギャルの声が聞こえた時は
ドキッとしちゃいました。
時代を超えた大名曲ですね。
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