shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

「Rubber Soul」 南ア盤に土下座(笑)した① m(__)m

2020-09-26 | The Beatles
 前回はB-SELSで「With The Beatles」の爆美音盤を手に入れた話を書いたが、その日はそれだけでは終わらなかった。気合いを入れて4万円を下ろしていったにもかかわらず、お目当ての盤が1万円台で買えたこともあって財布にはまだ余裕がある。欲しかったレコードを首尾よく手に入れて調子に乗った私は南アフリカ繋がりで、お店にあったもう1枚の南ア盤である「Rubber Soul」をかけて下さいとSさんにお願いした。
 私がこれほどまでに南ア盤に拘ったのには理由がある。私の手持ちの南ア盤は「Let It Be」LP、「Hey Jude」LP、「Ebony And Ivory」シングルの3枚で、そのどれもがヘタレな生ぬるいサウンドだったせいもあって、私の脳内では“南ア盤 = 聴くに値しない” という偏見が形成されていった。当然このブログでもボロクソにこき下ろして、“今後一切南ア盤なんか買わない!” と完全無視を決め込んでいた。
 そんな私が“おっ?” と思って鋭く注目したのは7/29付のB-SELSの「日記」コラム。タイトルは「南アフリカ・オリジナル・モノラル3枚!」というもので、南ア盤に強烈な偏見を持ってバカにしていた私は “音にうるさいあのSさんが何でまた南ア盤なんかを... ???” と不思議に思って内容を読んだ。すると “UK盤とは異なる独自マトリクスのカッティングが素晴らしく、非常に快活かつ繊細な音作りが魅力的であり、時にUK盤を凌ぐのではないかと思われるほど。”“常連さんも HELP! がこれほどクリアかつ迫力ある鳴り方をしたことに驚いておられた。いや、実際すごい音だと思う。”と大絶賛されていたのだ。
 この時点ではまだ南ア盤に偏見を持っていたので半信半疑だったが、人一倍音に拘るビートルマニアのお三方が揃って褒めたということは動かし難い事実である。ひょっとするとハズレは後期のステレオ盤だけで初期のモノラル盤は当たりなのか? それとも「日記」にあった「A Hard Day's Night」「Beatles For Sale」「Help!」のカッティング・エンジニアがたまたま優秀だっただけなのか? う~ん、気になる気になる... こーなったらもう自分の耳で確かめるしかない。
 ということで先月B-SELSに行った時に “モノラルの南ア盤なら何でもいいですから聴かせていただけますか?” とお願いすると“じゃあ「Rubber Soul」を。”ということでかけて下さったのだ。その時はあまり時間が無かったのでSさんとゆっくり南ア盤談義をすることはできなかったが、そのレコードは私の浅はかな偏見を木っ端微塵に打ち砕くのに十分すぎるほどの高音質だった。
 それ以来ず~っと気になっていた「Rubber Soul」 南ア盤。「sGt. ステレオ 1G盤」と「w1th the beatles 1L爆美音盤」が決着したところでやっとお鉢が回ってきたというワケだ。商品説明カードを見ると、そこには“レア! 南アフリカ・オリジナル良盤 独自マトリクス 音良し!! モノラル” とあり、コンディション表記も “キズ少なし 盤質良く迫力ある音です” とのことでVG++ となっている。ジャケットは “コーティングはがれ ウラ名前書込み有り” で VG- だが、幸いなことに私は音さえ良ければ少々のジャケ不良など全く気にならない。
 “これもう1回聴きたかったんですよ。前に聴かせていただいた時めっちゃエエ音してたんで...” と言うと、Sさんは “基本的には南ローデシア盤と同じカッティングですからね。南アフリカ盤と南ローデシア盤の関係ってちょうどUK盤とアイルランド盤みたいなもので、南ローデシア盤の方がプレス枚数が極端に少ないというくらいの違いじゃないですか。” と仰る。なるほどねぇ... それなら南ア盤の音の良さにも合点がいく。今回は時間がたっぷりあるのでSさんと一緒にじっくりと試聴することにした。 (つづく)