このブログで “音壁” といえば “ガールズ” に決まっているが、今日は音壁は音壁でもガールズではなく胸毛系ロッカーによるスペクター・トリビュート・ネタである。私が初めてフィル・スペクターの名前を耳にしたのはもちろんビートルズの「レット・イット・ビー」だったが、あのアルバムは既に出来上がったテープに彼が後から手を加えたという特殊なケースであって、決してスペクター本来の “ウォール・オブ・サウンド” ではない。彼の真骨頂は何と言っても60's前半のフィレス・レーベルの作品群にあり、そういう視点で見ると、私にとっての音壁初体験はロネッツでもクリスタルズでもなく、何とあのキッスだった。
当時中学生だった私はリアルタイムでいきなり「キッス・アライヴ」の洗礼を受けたバリバリのキッス・ファンで、「デトロイト・ロック・シティ」や「ブラック・ダイアモンド」、「ロックンロール・オールナイト」といった痛快無比なロックンロールを聴いて大いに盛り上がっていた。そんな中、1977年にリリースされたのがアルバム「ラヴ・ガン」で、私は行きつけのレコ屋に予約しておいて発売日に速攻で買って帰り、ドキドキしながらターンテーブルに乗せた。(←中高時代は大抵このパターンやったな...)
アルバムは期待通りの素晴らしさで “やっぱりキッスはエエのぉ...(^.^)” と悦に入っていたのだが、中でも一番インパクトが強かったのがラストに収められていた⑩「ゼン・シー・キスト・ミー」という曲だった。このアルバムのほとんどの曲はグリッター・サウンド系のヌケの良いロックンロールなのに何故かこの曲だけは明らかに異質なサウンドだったので、不思議に思って解説を読んでみるとフィル・スペクターがプロデュースしたクリスタルズというガール・グループのカヴァーとのこと。キッスならではのポップ・センスでフィル・スペクターを解釈した “キッス版ウォール・オブ・サウンド” がすっかり気に入った私は、あのキッスにこういう演奏をさせてしまうフィル・スペクターという存在に改めて興味を抱くようになったのだった。そういう意味でも私にとっては忘れ難い1曲であり、あれから35年経った今聴いても耳が吸い付く名曲名演だ。
Kiss then she kissed me
B面1曲目に収められたアルバム・タイトル曲⑥「ラヴ・ガン」もレコードが擦り切れるぐらいよぉ聴いたなぁ... 何と言ってもマシンガンの発射音を模した “デデデデン デデデデン!!!” というイントロはインパクト抜群だし、エース・フレーリーの必殺リフとシンプルでありながら歌心溢れるソロ(←ユニゾンのとこなんかもうシビレまっせ...)なんかもう絶品!!! ポール・スタンレーのカッコ良さここに極まれりと言いたくなるような野性味溢れるヴォーカルも文句ナシで、彼らの最大の魅力である親しみやすくて哀愁感漂う歌メロに涙ちょちょぎれるキラー・チューンだ。とにかくハードでありながらメロディアスにロックするという、アメリカン・ハード・ロックのお手本のようなナンバーで、私的にはキッス・トップ3に入れたい(←ひょっとすると一番好きかも...)超愛聴曲だ。
KISS - Love Gun キッス - ラヴ・ガン
タイトル曲を差し置いてアルバムからの1st シングルに選ばれた②「クリスティーン・シックスティーン」もめっちゃ好き(^o^)丿 ピアノにベースが寄り添いギターが絡みつくようにスタートするカッコ良いイントロといい、初期ビートルズを想わせるコーラス・ハーモニーといい、単調な旋律の繰り返しが生み出すグルーヴ感といい、3分間の中に “キッスらしさ” が凝縮されたようなキャッチーなナンバーだ。尚、ギター・ソロのフレーズはこの曲のデモに参加していたエディー・ヴァン・ヘイレンが考えたものをエースがそのまま使ったらしい。
kiss - Christine sixteen (Love gun)
この他にもディープ・パープルの「バーン」を裏返しにしたような勢いのあるロックンロール①「アイ・ストール・ユア・ラヴ」、エースの脱力ヴォーカルが病み付きになる④「ショック・ミー」、底抜けにポップで楽しい⑤「トゥモロー・アンド・トゥナイト」、タイトなアメリカン・ロックンロール⑨「プラスター・キャスター」など、名曲が目白押し。確かアルバムのおまけとして “KISS LOVE GUN” と書かれた紙鉄砲が付いており、BANG! と大きな音をさせて喜んでいた自分が懐かしい(^.^)
このアルバム以降、メンバー間の確執が表面化しバンドは活動休止を宣言、ソロ・アルバムを制作してガス抜きをするも結局ピーターとエースが脱退し、 “キッスが最もキッスらしかった時代” は終焉を迎えるのだが、そういう意味でもこの「ラヴ・ガン」はキッスの全盛期である “第2期キッス3部作” のラストを飾る名盤としてロック・ファンには必聴の1枚だと思う。
KISS Shock Me The Last KISS DVD (HD)
当時中学生だった私はリアルタイムでいきなり「キッス・アライヴ」の洗礼を受けたバリバリのキッス・ファンで、「デトロイト・ロック・シティ」や「ブラック・ダイアモンド」、「ロックンロール・オールナイト」といった痛快無比なロックンロールを聴いて大いに盛り上がっていた。そんな中、1977年にリリースされたのがアルバム「ラヴ・ガン」で、私は行きつけのレコ屋に予約しておいて発売日に速攻で買って帰り、ドキドキしながらターンテーブルに乗せた。(←中高時代は大抵このパターンやったな...)
アルバムは期待通りの素晴らしさで “やっぱりキッスはエエのぉ...(^.^)” と悦に入っていたのだが、中でも一番インパクトが強かったのがラストに収められていた⑩「ゼン・シー・キスト・ミー」という曲だった。このアルバムのほとんどの曲はグリッター・サウンド系のヌケの良いロックンロールなのに何故かこの曲だけは明らかに異質なサウンドだったので、不思議に思って解説を読んでみるとフィル・スペクターがプロデュースしたクリスタルズというガール・グループのカヴァーとのこと。キッスならではのポップ・センスでフィル・スペクターを解釈した “キッス版ウォール・オブ・サウンド” がすっかり気に入った私は、あのキッスにこういう演奏をさせてしまうフィル・スペクターという存在に改めて興味を抱くようになったのだった。そういう意味でも私にとっては忘れ難い1曲であり、あれから35年経った今聴いても耳が吸い付く名曲名演だ。
Kiss then she kissed me
B面1曲目に収められたアルバム・タイトル曲⑥「ラヴ・ガン」もレコードが擦り切れるぐらいよぉ聴いたなぁ... 何と言ってもマシンガンの発射音を模した “デデデデン デデデデン!!!” というイントロはインパクト抜群だし、エース・フレーリーの必殺リフとシンプルでありながら歌心溢れるソロ(←ユニゾンのとこなんかもうシビレまっせ...)なんかもう絶品!!! ポール・スタンレーのカッコ良さここに極まれりと言いたくなるような野性味溢れるヴォーカルも文句ナシで、彼らの最大の魅力である親しみやすくて哀愁感漂う歌メロに涙ちょちょぎれるキラー・チューンだ。とにかくハードでありながらメロディアスにロックするという、アメリカン・ハード・ロックのお手本のようなナンバーで、私的にはキッス・トップ3に入れたい(←ひょっとすると一番好きかも...)超愛聴曲だ。
KISS - Love Gun キッス - ラヴ・ガン
タイトル曲を差し置いてアルバムからの1st シングルに選ばれた②「クリスティーン・シックスティーン」もめっちゃ好き(^o^)丿 ピアノにベースが寄り添いギターが絡みつくようにスタートするカッコ良いイントロといい、初期ビートルズを想わせるコーラス・ハーモニーといい、単調な旋律の繰り返しが生み出すグルーヴ感といい、3分間の中に “キッスらしさ” が凝縮されたようなキャッチーなナンバーだ。尚、ギター・ソロのフレーズはこの曲のデモに参加していたエディー・ヴァン・ヘイレンが考えたものをエースがそのまま使ったらしい。
kiss - Christine sixteen (Love gun)
この他にもディープ・パープルの「バーン」を裏返しにしたような勢いのあるロックンロール①「アイ・ストール・ユア・ラヴ」、エースの脱力ヴォーカルが病み付きになる④「ショック・ミー」、底抜けにポップで楽しい⑤「トゥモロー・アンド・トゥナイト」、タイトなアメリカン・ロックンロール⑨「プラスター・キャスター」など、名曲が目白押し。確かアルバムのおまけとして “KISS LOVE GUN” と書かれた紙鉄砲が付いており、BANG! と大きな音をさせて喜んでいた自分が懐かしい(^.^)
このアルバム以降、メンバー間の確執が表面化しバンドは活動休止を宣言、ソロ・アルバムを制作してガス抜きをするも結局ピーターとエースが脱退し、 “キッスが最もキッスらしかった時代” は終焉を迎えるのだが、そういう意味でもこの「ラヴ・ガン」はキッスの全盛期である “第2期キッス3部作” のラストを飾る名盤としてロック・ファンには必聴の1枚だと思う。
KISS Shock Me The Last KISS DVD (HD)