shiotch7 の 明日なき暴走

ビートルズを中心に、昭和歌謡からジャズヴォーカルまで、大好きな音楽についてあれこれ書き綴った音楽日記です

My Generation / The Who (Pt. 1)

2011-06-05 | Rolling Stones / The Who
 キタ━━━(゜∀゜)━━━!!! 今年に入ってUKロックのオリジ盤熱が再燃したことは前にも書いたが、ついに本年度最大の収穫とでも言うべき1枚をゲットした。それがこの「マイ・ジェネレイション」、言わずと知れたザ・フーのデビュー・アルバムのUKオリジナル盤である。このアルバムが発売されたのは1965年12月なのだが、発売元の Brunswick レーベルが67年に閉鎖されたこともあって実際に店頭に並んでいた期間が2年弱と非常に短く、そのまま “幻の名盤” 化してしまったという曰くつきのレコードだ。
 それから13年後の 1980年になってやっと Virgin レコードから再発されたが、(←ジャケット右上のレーベル名も Brunswick から Virgin に変えられていた )、オリジナル・ジャケットそのまんまのカウンターフィット盤(←いわゆるひとつの海賊盤ですね)が出回ったり、21世紀に入ってからもあの Classic Records から200g高音質盤がリイシューされたりと(←大好評につきその後更に150g盤でも再々発されたらしい)、とにかくこのアルバムの人気は凄いモノがある。この盤の権利はバンドではなく当時のプロデューサー、シェル・タルミーが持っており、そのせいでこのアルバムだけ中々CD化が実現しなかったこともアナログ盤人気に拍車をかけたのかもしれない。
 私はまずCDで安く買い、何度も聴き込んで “コレは一生モノ!” と思えた盤だけをオリジナルLPで買うことにしているので、アナログ再発盤には何の興味も無い。大枚叩いてLPを買う理由はただ一つ、良い音で聴きたいから、それも可能な限り最高の音で聴きたいからである。特に50~60年代に出たレコードのオリジナルLPは再発盤やCDの薄っぺらい音とは異次元の濃厚にして豊潤、迫力抜群のサウンドが楽しめるので、大好きなレコードは可能な限りオリジ盤を入手したいのだ。
 しかしこの「マイ・ジェネレイション」は上記のような理由で希少盤化してしまい、オークションでも中々出てこない。英Record Collector Price Guide によると状態の良い物は£400(= 約53,000円!)もするという(゜o゜)  試しにヤフオクで調べてみると 38,000円と52,500円の2枚が、eBay では £125 と£300の2枚が出品されていた。そんな超入手困難盤ではあるが、やはりザ・フーの全アルバムの中で最も若々しいエネルギーに満ち溢れたこのデビュー盤は何としてもUKオリジ盤で聴きたいと思い、4月の半ばからずぅ~っと密かに狙い続けて何度も獲り損ねた挙句、先月末にやっとのことで落札したのだ。それも£27という信じられないくらいの超安値、送料込みでも4,500円である。これが喜ばずにいられようか?
 このアイテム、商品説明に “Record is in Very Good Minus Condition with a lot of surface marks/light scratches, however it plays very well with no skips or pops. Picture Sleeve is in Good Condition” とあり、 “マイナス” という言葉や “たくさん擦り傷あり” “それでも針飛びは起こさずちゃんと聴けますよ” という表記でコレクター達が敬遠したのかもしれない。私は盤の写真をパソコンに取り込んで拡大解析し、 “コレくらいのキズやったらモノ針使えばイケルやろ...” と判断して入札したのだが、余りにも安く落札できたのでかえって不安になり(←この気持ち、ワカる人にはワカリますよね)、実際に届くまではハラハラドキドキだった。
 で、先週の水曜日に仕事から帰ると待ちに待ったこのアルバムが届いていた。イギリス特有のスモール・パケットを開封して中からこのジャケットが出てきた時は大袈裟ではなく感無量(^o^)丿 スリーヴ・コンディションは Good (この場合の Good は “良い” ではなく “及第点” ぐらいの意味。レコードのグレーディングで G というのは下から数えて2番目なのでコレクターはあまり手を出さない)となっていたが、裏ジャケに茶色いシミと小さな書き込みがあるだけだし、表ジャケなんてキレイなもので45年前のレコードとして考えれば極上品だ。
 さて、いよいよ肝心の盤質である。恐る恐る盤を取り出してみると、確かにセンターレーベルにはスピンドル・マークがコレでもかとばかりに盛大に付いているが、盤そのものの傷は予想に反して数えるぐらいしかないし、そのどれもが浅いもので、オルトフォンの太いモノ針ならこの程度の傷など笑い飛ばしてしまいそうだ。きっと前オーナーはこのレコードが大好きでかなり聴き込んだのだろう。そして愛情を持って大切に扱ってきたのだろう。こんな風に色々と妄想するのもアナログLP蒐集の楽しみの一つなのだ。まぁコンディションが予想よりも遥かに良かったからこんな悠長なことを言うてられるのだが... (つづく)

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The Who - My Generation