津々堂のたわごと日録

爺様のたわごとは果たして世の中で通用するのか?

■黒木

2020-03-03 22:08:21 | 徒然
 ここ数日ご紹介している、細川小倉藩の日帳に度々「黒木薪」という言葉が出てくる。
最近私は、嵐山光三郎の「悪党芭蕉」を読んでいるのだが、まことに奇遇というべきか、ここに野沢凡兆の次の句が紹介されていた。

        時雨るるや 黒木つむ屋の 窓あかり

この句は情景をそのまま表現していて、非常にわかりやすい。そしてまさに忠利が調達を命令した黒木という語句が登場していた。
農家の軒下でもあろうか、薪がうずたかく積み上げられている。小さな窓から明かりが漏れている。
黒木とは、「生木をいぶして黒くなった薪」とある。寸法をそろえて切断し、いぶすというひと手間を施したものらしい。
12月2日の日帳(明日UP予定)では、忠利は黒木が良く出来たことに満足しているようだが、さらに「今少なまびニ候間、よくひ申候様ニ可申付候」と申し付けている。
「ひ=干」か、よく理解できないが後ひと手間を要求しているようだ。
                    
 
 
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