一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

閑話休題

2011-07-16 19:09:41 | 雑記


   本来なら引き続き「読書」欄となるはずですが、
   この猛暑、酷暑、極暑、激暑、炎暑のなか、
   しばし閑話休題を。

   この間の「お墓にひなんします。ごめんなさい」
   のニュースには心底、心を痛めた。
   「毎日原発のことばかりでいきたここちしませ
    ん……」
   といって自ら命を断った93歳の女性。
   無念だったろう、悔しかったであろう。
   
   (福島県)南相馬市は私の故郷であるが、知っ
   ている人ではない。だが、親戚、知人、友人も
   みな同じようなことをいっており、現在はわが
   家に帰っている人もいつまた、危険区域に指定
   され避難させられるかもしれないと、日々落ち
   着かない心持でいるのだ。

   そんななか、福島第一原発から5㌔以内のため
   着の身着のまま逃げて、現在は南会津郡只見町
   に避難している姉のところの嫁さんから写真の
   ような絵手紙が届いた。
   折をみてお見舞いやら食品などを送っているこ
   とに対してのお礼なのだが、一家7人で家を
   借りて生活の再建をはかっている。
  
   姉のところは100年以上つづく果樹園なのだ
   が、原発事故のために帰れる見込みはなくなっ
   た。
   そのため早くから転機をはかり、孫たちはこの
   春、新しい学校に転校した。
   大黒柱の息子は新天地で新しい仕事をみつけ、
   その嫁さんも「さんべ農園」というところで
   お手伝いをしているという。
   文字通り「畑ちがい」だが、これまでやった
   ことのないお米やトマトの栽培が新鮮で発見
   の毎日だというのだ。
   
   周囲をみても、悲嘆に暮れる人、不便をかこ
   つ人、愚痴三昩の人……かと思うと無理やり
   テンションを上げていこうとする人(?)…
   …とさまざまである。
   逃避するのでなく現実をしっかり見ながら前
   に1歩進むのは簡単なようで難しい。

   私がその立場に置かれたらきっと、わが身の
   悲運を嘆き、政府に悪態をついて、日常的には
   ちっとも進展しない、役立たずの人間なのだろ
   うと、ひそかに反省した。

   ところで絵手紙をくれた嫁さんの姑である(私
   の)姉は、というと、同じ町の人たちと上京し
   て日比谷でデモ行進をするといっていた。
   「東京は暑いよ!」というと、
   「ハイ、そのために涼しくなるグッズをいっ
   ぱい買ったから」
   といっていた。
   (その12日のデモ行進の模様はTVで報道
    されていた)


 
  

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