一枚の葉

私の好きな画伯・小倉遊亀さんの言葉です。

「一枚の葉が手に入れば宇宙全体が手に入る」

トンネルを抜けると

2012-12-08 17:37:06 | 


      福島に行ったのは新橋の会合の翌朝。
      場所が中華料理店だったので、前日の昼から
      飲んだ紹興酒が心配だったが、
      (少し控えめに飲んだこともあって)
      なんとかクリアした。

      以前にも書いたが、常磐線なら直通のところが
      鉄路が3・11以来封鎖されたままなので、
      東北新幹線で福島までいって、そこから高速
      バスに乗るという迂回方法をとらなければな
      らない。

      新幹線だと東京駅から福島駅まで1時間半。
      そこから南相馬市までバスで2時間なのだが、
      どうしてもバス発車までかなりの待ち時間が
      出る。(バスは1日4往復)

      ま、ロスというか、近頃はそれを逆手にとって
      コーヒーを飲みながら本を読むことにしている
      のだが。

      東北新幹線は山間地帯を走るのでトンネルも
      多い。
      東京駅を出発して1時間、郡山の手まえから
      もう雪景色になって、福島到着の頃は真っ白に。

      現地の人は慣れているから平気な顔をしている
      が、すっかり軟弱になってしまった私は首をす
      くめて、すべらないよう転ばないよう、へっぺ
      リ腰(これって標準語?)で歩く始末。

      コートの襟を立ててバス待ちしていたら、同じ
      年代の女性がいらして、埼玉の避難先から相馬
      の家に行くところだという。
      「避難先はどこ?」
      と聞かれて、とっさに言葉が出なかった。

      相馬は太平洋に面しているので、さすがに山側
      の福島ほどではなかったが、今冬初の降雪で
      日陰には白いものが残っていた。

      で、肝心の取材は、 
      中央図書館で詩人の若松丈太郎さんにお目にか
      かり、有意義なお話をうかがい、貴重な資料も
      たくさんいただいてきました。

      本は東京にいても手に入るのだが、関連資料や
      それにいたるまでの経緯、エピソード、苦労話
      等はやはり直接お会いしないと得られない。
   
      書く上で、そういったものが案外生きるので、
      労を惜しんではいけないということでしょうか。
      いつも横着で安易な道ばかり選んでいる私は
      反省しきりなのです。  

      
      目下はそれの整理、いただいた資料に読みふけ
      っているところです。

      (写真は高速バスからみた福島市街の雪景色)
      
      
      

      

      

      
      
      

      

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