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口蹄疫ワクチン使用

2010-05-19 04:04:20 | 自然養鶏
これは確かに非常事態である。日本の人畜共通感染症の対策の新しい場面である。ワクチンによって病気を制圧する。これは新しい事態を招く事になる。それもやむえない段階だと、農水の家畜疾病委員会が判断したと言う事である。現段階では、予防的に使用することは決定されていない。トリインフルエンザにおいては、あれほどの流行と要望があっても許可しなかったワクチン使用である。家畜の世界では隠れて違法にワクチンを使う農場が存在するほど。常日頃ワクチン使用の希望の圧力は存在している。しかし、それをあくまで農水は禁じてきた。4つのの理由がある。(1)口蹄疫には沢山のタイプがあるため、ワクチンは流行株に適合しなければ効果がない。(2)ワクチン接種した動物でも感染することがある。(3)不活化が不十分でウイルスがワクチンの中に生き残ってしまうことがある。(4)清浄国との判断が難しくなる。それはトリインフルエンザノ場合とまったく同じことである。

専門家の判断であるから、それ以外ない事態に到ったと言う事になろうが、もう少し時間を稼ぐと収束に向かう可能性が高いとみているが、どうも政治的にもそういう事態ではなくなった。今までの農水や赤松大臣の外遊まで、批判されているが、そういう問題ではない。今緊急事態において、政治問題に摩り替えようとする、報道の姿勢は明らかにおかしい。この点では、3月31日、県家畜保健衛生所では水牛の感染の情報が入ったが、口蹄疫を疑わず、遺伝子検査をしなかった。さらに、家畜衛生所は最初の疑い事例についても、11日前の4月9日に症状を確認しながら感染を見抜けなかった。お隣の韓国では1月に感染が広がった。要注意状況である。にもかかわらず、県の家畜保険所は疑いを持たなかった。韓国中国では引き続き感染が広がっている状況なのだ。この県の検査体制と感染症に対する意識の低さを、その理由を調査し、次の感染対策に生かす必要がある。

蝿やネズミやゴキブリでも感染は広がるのである。そして人間である。人間は感染しないと言うのは、間違えである。人間は希には感染するが、大した病気ではない。と言うのが科学的な知見である。赤松大臣の人間には感染しませんと言う発言は以前も指摘したとおり、間違った発言である。風評被害防止と言う事も確かにあるので、仕方がないとも言える。但し、感染症に対して、深い知識が無い人が、緊急動員されている自衛隊員が人には感染しないものと考えて行動すると、感染の拡大を担うおそれがある。人は蝿と同じように菌を保有し運ぶ。たぶん感染を広げたのは、3月31日水牛を調べた、家畜保険所の職員の可能性が高い。犯人を批判すると言う意味ではない。その人の行動範囲を調べることで、今回の感染対策がとりやすくなる。

ワクチンを使うことにするとなれば、収束のさせ方も、充分に想定しなければならない。新型インフルエンザでも、パンデミックだと騒ぐだけ騒いで、ワクチンを無駄にしただけだった。その責任をWHOの関係者も、報道も無視している。ワクチンを使えば、次の流行に対して複雑な対応になる。問題が起こるだけでなく。この後数年は、緊急事態が続く覚悟がいる。トリインフルエンザに対しても、ワクチン使用の圧力が高まるだろう。豚でも同じことになる。病気が潜在化してゆく可能性が高まる。いつも、結論は同じ所になる。家畜の飼い方がおかしいのである。病気をワクチンで潜在化させる。こんなことを続けていれば、いつか人間に手に負えない、人蓄共通伝染病が登場する。肉はたまに食べればいい。人間の暮らし方の問題にぶつかる。
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