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プロ野球・ドラフト会議

2012-10-27 04:48:39 | 身辺雑記
岩手・花巻東高の大谷翔平投手。193センチの長身から投げ込む最速160キロの快速球が持ち味の本格派右腕。高校生で160キロを投げた選手は初めてである。ドラフト会議直前にして、大リーグ入団を表明した。その志が素晴らしい。青年よ荒野を目指せ。内向き志向をぶっ飛ばせ。しかし、ドラフト会議で日本ハムが一位指名していた。直前のため、変更が効かなかったという事もあるだろう。日本ハムが北海道の球団で、岩手出身のピッチャーに関心があるのは、当然のことである。指名があったドラフト会議後のインタビューでは、日本ハムと事前の接触があったことを思わせる部分もあった。アメリカに行くことを明確に表明している。日本では交渉権を獲得したチームが、契約金の上限1億5千万円がある。しかし、巨人軍で6名の選手に上限を越えた何10億円を支払をしていたという事が、朝日新聞では掲載された。

抜け道が色々あり、交渉の背景は複雑化している。例えば、1年目に成績が悪くても2年目以降10億円払うという約束をしても、ルール違反ではないらしい。5年契約をして、二年目以降1試合も出場しないで、莫大な給与をもらった選手もいるらしい。ドラフト会議と言うものが、新人選手の獲得にあまりお金がかからないようにと言う、抑制効果を期待したものであった。抑制効果が実は裏交渉の巧みさの争いとなるようだ。今度は大リーグの入団交渉と言う、新しい方向が出てきた。大リーグでは100億円を越える契約金を獲得した選手もいるらしい。つまり、新人選手にしてみたら、自分をどのように売り込むのが一番よいのか、複雑に考えるのも当然のことである。表面に出てこない、様々な交渉が背景にあるだろうと言う事が想像される。お父さんが日本に残って欲しいというのも、泣けるような話も、つい勘ぐってしまう。

スポーツ選手と言うものが、さわやかで純粋なものである。そう言う選手を眺めたいと言うのは、見る側の勝手な思い込みである。社会をそのまま反映して、クーベルタンのいうアマチア主義とはかけ離れたものに成っている。選手とは別に専門家が交渉に当たるべきだという意見もある。アメリカはすべての交渉を代理人が行う。日本では選手の交渉は代理人は禁止されているが、新人の場合はそうでもないようだ。まだ選手ではない上に、未成年が直接交渉することの方が不自然である。弁護士が交渉を担当し、紛糾したことがあったと思う。ドラフト制度でも、代理人交渉でも、球団側の都合のよい仕組みである。それなら、アメリカに行くという選手が登場するのも不思議ではない。大リーグのスカウトは地方大会まで見に来ている。そして当然、条件の提示もしているだろう。日本の交渉期間が終わった後、アメリカのチームと交渉することに成る。

ドラフト会議と言うものが、いかにも日本的な不思議な制度に変貌した。建前としては、ドラフト会議で交渉権を限定し、契約金の上限内で選手と交渉する。それではアメリカの条件と比べて納得がいかない場合、どうするかである。チームの力量を平均化しようというと言う意味は日米共通である。しかし、話が大リーグとの比較になるから、契約金以外の交渉が主になっている。表面は実にさわやかないスポーツ選手と言う建前、そして背景では泥沼の交渉が起こりかねない。ドラフト会議を見ていると、経団連を彷彿とさせられる。空気が似ているのだ。建前では日本の為、しかし、実は実は自分が勝者に成るため。そう言う事を日本人の多くが感じているにもかかわらず、建前の方で行こうと言うのがドラフト会議に成っている。スポーツ選手にだけきれいごとを期待するという訳ではない。もちろん大谷選手がどうこう言うことは全くない。

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2 コメント

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日本ハム (笹村 出)
2012-10-28 05:54:17
北海道で頑張っているというのがいい。
巨人にひと泡吹かせてもらいたい。
最初から大リーグで成長できるかどうか。
選手の育成法に興味があります。
また、一年棒に振った菅野がどうなるのか。
やっぱり、
私たち世代は、サッカーよりは、野球ですね。
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Unknown (Take)
2012-10-27 07:57:59
大谷選手を取れるかどうかは別として僕は日本ハムの「挑戦」にエールを送りたいです。
企業にこれを置き換えると、アマゾンが書籍に詳しい日本人青年を雇いたいと申し出たら、紀伊国屋とか楽天ブックスとかは、「あいてが悪いよ」と雇いたい気持ちをその青年に言う前に敵前逃亡するのか?を考えると、本人が行きたいといっても「お願い」交渉するのは、企業として極めて当然のチャレンジだと思います。
とはいえ、大谷選手には初心通り大リーグに行ってくれることが望ましいです。
去年の感の選手、今年の大谷選手と、ドラフトの本筋を通すのは、日本ハムがそれだけ実力があるスタッフがそろっているからなんでしょう。
少し日本ハムというチームに興味がわいた(嗜好が傾いた)一件でした。
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