蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

荒神

2018年09月08日 | 本の感想
荒神(宮部みゆき 朝日新聞出版)

元禄時代、現在の福島県中部にある永津野藩とその隣の香山藩は、名産品などをめぐって対立していて、武力にすぐれる永津野側は藩境を侵して香山藩の住民を拉致していたりした。藩境に近い香山藩側の村から逃散が相次ぎ、香山藩の番方が視察に赴くと、村は何者かに襲われて全滅状態だった・・・という話。

宮部版ゴジラというべき内容で、村を襲う恐竜のような怪物が主役。
怪物が暴れまわるシーンは迫力満点でページターナーの面目躍如。
話を長くしようとすればいくらでも長くできそうな内容なのだが、(宮部さんの作品としては)かなりコンパクトな長さに調整されているのもいい。
ミステリ的な伏線と回収もあって、まさに上級のエンタテイメントに仕上がっている。


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1 コメント

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Unknown (神崎和幸)
2018-09-09 18:45:57
こんばんは。

自分も「荒神」読みましたよ。
いい作品ですよね。
朱音の優しさが素晴らしかったです。
そのうえ蓑吉が強くなっていく姿を印象深いと思いましたよ。
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