蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

2011.5.29 尼崎 SG 笹川賞 優勝戦

2011年05月30日 | 競艇
2011.5.29 尼崎 SG 笹川賞 優勝戦

1. 池田 2.横西 3.太田 4.浜野谷 5.峰 6.吉田(俊)

今年はやけに尼崎にグレードの高いレースが多いような気がする。
横西は堂々の成績だが、機力はイマイチみたい。腕は体重と差引きするとしても、なんとも分が悪そう。
その横西に準優で道中抜かれたものの、峰が良さそうで、人気薄になりそうだったので、
1=5、3-5、あとなぜか2=6

結果 1-3 
横西は見せ場なく6着。話題性からいけば、ここで優勝すれば(夫と同時出場と言う話題とあいまって)競艇界としてはうれしかったと思うのだが。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フェアウエル さらば哀しみのスパイ

2011年05月30日 | 映画の感想
フェアウエル さらば哀しみのスパイ

冷戦末期にソ連の体制を悲観したKGB大佐が、体制の転覆を図ってアメリカ側に潜り込んだソ連のスパイ名をふくむ超機密情報をフランス政府に提供しはじめる。
あまりの重要情報が漏れてきたことにとまどっていたフランス・アメリカ政府も情報の正確性が判明するにつれ情報受領の体制を整えようとするが、大佐は窓口としてこれまで通り半ば素人のフランス人サラリーマン(モスクワ在住)を使うことに固執する。二人の間には友情に似たものが芽生えていたからだ。しかし、それがやがて彼らを追い詰めていくことになる・・・という話。

KGB大佐を演じたのは有名な映画監督とのことだけれど、もともとかなり迫力あるご面相のうえに表情の表現力もすごくて一人舞台?という感じ。

KGB高官という地位にあるためなのだろうけど、大佐の生活もモスクワの街並みもスクリーン上ではとても素敵に見えて、「わが身を捨てても、祖国のため、息子の未来のため、体制転覆を図らなくてはならない」という切迫感はあまり感じられなかった。

フランス映画(ですよね)だけに、フランスびいき、アメリカ嫌いが明白。特にレーガン大統領の描き方が悪意に満ちてる感じ。反対にミッテランには智謀や思慮深さが感じられ、フランス人エージェントはとにかく善人で強運の持ち主(この人が実に際どく、ソ連から脱出するシーンがクライマックス)である。

いろいろ難癖付けたものの、アクションやサスペンスに過度に依存しない良質のスパイ映画だと思う。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ジパング島発見記

2011年05月29日 | 本の感想
ジパング島発見記(山本兼一 集英社)

戦国期の日本に訪れたヨーロッパ人たちを主人公にした短編集。

巻末に掲げられた史料に基づいて書かれていると思うので、各々の人物の、日本や日本人への感想は、ある程度史料に書かれていることだろうと思われる。
それで各短編に共通して出てくる(日本人に対する)感想は、変な髪形(ちょん髷)と野菜と味噌汁のみの食事、礼儀正しく理知的な日本人、といったところだろうと思う。

確かにちょん髷を初めてみたらその珍妙さ(先入観を除いて見るとたしかにふざけているとしかいいようがない髪形だなあと、今更ながら思った)に驚くだろうと思うし、肉や乳製品を食べなれた人には野菜だけのおかずはつらいだろうと思える(現代日本に生きる自分にあてはめると実感できる。「カブラルの赤ワイン」の中で、イエズス会の支部長として赴任してきた、ワイン好きでちょっと不謹慎なカブラル神父が、久しぶりのワインとパンを部下の神父たちと味わう場面が、とてもリアリティがあった)。

礼儀正しくて理知的という評価は、社交辞令的な側面もあるのだろうけど、肉食で精力マンマン(日本にまでたどり着いたということは地球半周の過酷な旅を乗り越えたということなので、気力・体力が人並み外れていたにちがいない)の欧州人からみると、菜食主義?の日本人がおとなしく穏やかな人のように見えた、ということなのかもしれない。

各短編のなかで一番おもしろかったのは、「ホラ吹きピント」で、参考資料にピントの著作が紹介されているので、実在の人物のようだが、おおらかで楽観的な行動原理が魅力的だった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ロビンフッド

2011年05月29日 | 映画の感想
ロビンフッド

通勤途上の上野駅のモニタで見た予告編がとても良く、特にロビンフッド(ラッセルクロウ)の騎馬シーンがかっこよかったので、(DVDで)見た。

前半、ロビンフッドがリチャード一世の兵士として、フランス各地で城攻めしながら大陸からイギリスへ戻るあたりまでは、戦闘シーンに迫力があって良かったのだが、イギリスへ帰ってからはロマンスっぽいエピソードが中途半端に入ったりして、(戦記ものを期待して見た私からすると)テンションが下がった感じで残念だった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

工学部・水柿助教授の解脱

2011年05月29日 | 本の感想
工学部・水柿助教授の解脱(森博嗣 幻冬舎)

水柿くんシリーズの3作目。

本作では、著者のWEB日記では書かれなかった海外滞在やパスカル(飼い犬の名前)を飼い始めたころのエピソードが紹介されていて面白かった。

しかし、なんといっても興味深かったのは、印税で大金持ちになった著者の実感が書かれている部分。
ざっくり計算すると20~30億円くらいの印税を得たはずなのだが、大きな家を買ったくらいでとても使い切れない、という。

自宅で工作をするのが最高の幸せである著者、一日中本を読んでいたいという妻、という組み合わせのせいかもしれないが、モノを買うだけではとても使えないという感想は、「そうかもしれないなあ」と思えた。

大金を稼いでも簡単に飛ばしてしまうには、他人を雇用するしかない、というのが著者の感想。
そうして取り巻きとなった他人にいろいろ(事業とか、株とか)勧められるうち、カネがなくなるのでは?というのも、なるほどと思えた。

本書は、一読するととてもいい加減に書き散らされているように思えるが、著者のエッセイ(本書とは別のもの)によると、書くのに一番苦労したのは水柿くんシリーズらしい。ストーリがあるわけでもなく、駄洒落や悪ふざけっぽい表現を考えたりするのも大変だそうだ。

図書館で借りたハードカバーで読んだのだが、装丁の不気味な絵(大竹茂夫:赤の王様)がよかった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする