赤めだか(立川談春 扶桑社)
立川談春さんは、競艇の番組の常連で,予想も玄人っぽいのですが、本業も一流の人なのだと、この本を読んで初めて知りました。
ただ、背が高すぎて競艇選手を断念した結果、落語家になったそうなので、競艇への思い入れも、やはり強いようです。
二つ目用の衣装などをそろえようと、なけなしの金を握って戸田へ赴く場面があります。有り金すべてを1点勝負しようとするのですが、いざ券を買おうとすると踏み切れない。買わないレースは予想通りになり、そうすると「買えなかった自分」に猛烈な嫌悪を感じ、手元にカネが残っていることがかえって情けなくなる・・・
あー、よく理解できるギャンブラー心理ですね。(もっとも本書ではそのあと談春さんは大穴をあてて目論見通り大金を手にする。うーん、それ実話だとしても、ここは一文無しになったというフィクションにしてもらいたかった。ちょっとイヤミな感じがした)
失礼ながら談春さんの兄弟子志の輔さんも「ガッテン」の人くらいのイメージしかなかったのですが、本書を読むと、斯界では相当な実力者らしいです。
このように、私は、落語界の事情を全く知らないのですが、立川談志という人が破滅的なまでに天才で、いわゆる業界団体と袂を分かつたということくらいは知っていました。
しかし本書によると、師匠としての談志さんは、まっとうすぎるくらいまっとうで、落語家にとって一人前と認められる二つ目への昇進基準も極めて明確(古典落語を50できるようになることが基準。業界団体である協会などは年功序列で昇進は能力とはあんまり関係ないみたい)。
談春さんの修行時代のエピソードも(もちろん厳しいものではあったようですが)理不尽とまで言えるような仕打ちはありませんでした。
立川談春さんは、競艇の番組の常連で,予想も玄人っぽいのですが、本業も一流の人なのだと、この本を読んで初めて知りました。
ただ、背が高すぎて競艇選手を断念した結果、落語家になったそうなので、競艇への思い入れも、やはり強いようです。
二つ目用の衣装などをそろえようと、なけなしの金を握って戸田へ赴く場面があります。有り金すべてを1点勝負しようとするのですが、いざ券を買おうとすると踏み切れない。買わないレースは予想通りになり、そうすると「買えなかった自分」に猛烈な嫌悪を感じ、手元にカネが残っていることがかえって情けなくなる・・・
あー、よく理解できるギャンブラー心理ですね。(もっとも本書ではそのあと談春さんは大穴をあてて目論見通り大金を手にする。うーん、それ実話だとしても、ここは一文無しになったというフィクションにしてもらいたかった。ちょっとイヤミな感じがした)
失礼ながら談春さんの兄弟子志の輔さんも「ガッテン」の人くらいのイメージしかなかったのですが、本書を読むと、斯界では相当な実力者らしいです。
このように、私は、落語界の事情を全く知らないのですが、立川談志という人が破滅的なまでに天才で、いわゆる業界団体と袂を分かつたということくらいは知っていました。
しかし本書によると、師匠としての談志さんは、まっとうすぎるくらいまっとうで、落語家にとって一人前と認められる二つ目への昇進基準も極めて明確(古典落語を50できるようになることが基準。業界団体である協会などは年功序列で昇進は能力とはあんまり関係ないみたい)。
談春さんの修行時代のエピソードも(もちろん厳しいものではあったようですが)理不尽とまで言えるような仕打ちはありませんでした。