名将の法則(安部龍太郎 新潮文庫)
戦国期の代表的武将のエピソードを人物ごとに簡単にまとめたもの。
おそらくビジネスマンを読者として想定していると思われ、武将の行動要因を経済的観点からとらえようとしているものが多い。
例えば、武田信玄が北進(越後方面への侵攻)にこだわった理由とされているものが興味深かった。
それは、武田氏一族が全国に点在(若狭、蝦夷地、陸奥)しており、日本海海運を利用できる直江津港を確保できれば、武田氏一族と交易、さらには明国との貿易ができるからだという。
現代の感覚からすると太平洋航路の方がメジャーな感じがするが、江戸時代まではむしろ日本海航路が主要な交易ルートだった、という説を思い出した。
家康はイエズス会を通じたスペインの日本侵略を懸念しており、その対抗勢力としてオランダ人を重用した・・・というのはよく聞く話だが、信長・秀吉はスペインの傀儡化しており、朝鮮侵攻はその指図だった、という。こちらは少々うがちすぎかとも思えた。
また、これまで私は三好氏の活躍ぶりをほとんど知らなかったが、一時的には近畿・東四国を制圧し、室町幕府にとって変わることができるほどの勢力であったという。
その上、当時トップクラスの文化人でもあったというのは(四国の粗暴な田舎大名というイメージを勝手に持っていた(「赤影」の影響かも。あれ?「赤影」の悪役は三好じゃなくて松永弾正だったっけ??)ので)意外だった
戦国期の代表的武将のエピソードを人物ごとに簡単にまとめたもの。
おそらくビジネスマンを読者として想定していると思われ、武将の行動要因を経済的観点からとらえようとしているものが多い。
例えば、武田信玄が北進(越後方面への侵攻)にこだわった理由とされているものが興味深かった。
それは、武田氏一族が全国に点在(若狭、蝦夷地、陸奥)しており、日本海海運を利用できる直江津港を確保できれば、武田氏一族と交易、さらには明国との貿易ができるからだという。
現代の感覚からすると太平洋航路の方がメジャーな感じがするが、江戸時代まではむしろ日本海航路が主要な交易ルートだった、という説を思い出した。
家康はイエズス会を通じたスペインの日本侵略を懸念しており、その対抗勢力としてオランダ人を重用した・・・というのはよく聞く話だが、信長・秀吉はスペインの傀儡化しており、朝鮮侵攻はその指図だった、という。こちらは少々うがちすぎかとも思えた。
また、これまで私は三好氏の活躍ぶりをほとんど知らなかったが、一時的には近畿・東四国を制圧し、室町幕府にとって変わることができるほどの勢力であったという。
その上、当時トップクラスの文化人でもあったというのは(四国の粗暴な田舎大名というイメージを勝手に持っていた(「赤影」の影響かも。あれ?「赤影」の悪役は三好じゃなくて松永弾正だったっけ??)ので)意外だった