バンクーバーの朝日(小説)(西山繭子 マガジンハウス文庫)
1930〜40年代、カナダ移民の二世中心に結成された野球チーム:朝日軍をモチーフに、差別とアイデンティティの確立に悩む移民二世を描く。
本作が映画の原作なのかと思ったら、解説によると著者が映画をみてノベライズしたものらしい。
移民というとアメリカやブラジルしか思い浮かばないのだが、カナダへの移民も(二世が野球チームを作れるのだから)相当に大規模で長期にわたったものだったようだ。
現地?チームに全く歯がたたなかった移民チームが活路を見出したのはバントや走塁を中心にしたスモールベースボールだった。
後世から見ると当たり前のようにみえてしまうが、そんな戦法を誰も実践していなかった当時では革新的だったはずで、そういう工夫を考え出すあたりが日本移民二世らしい、と考えるのは身びいきがすぎるだろうか。
もっとも本作では、主人公のレジー(礼治)がスモールベースボール的戦術を思いつくのは、当りそこねが偶然ヒットになったことだったのだが。
1930〜40年代、カナダ移民の二世中心に結成された野球チーム:朝日軍をモチーフに、差別とアイデンティティの確立に悩む移民二世を描く。
本作が映画の原作なのかと思ったら、解説によると著者が映画をみてノベライズしたものらしい。
移民というとアメリカやブラジルしか思い浮かばないのだが、カナダへの移民も(二世が野球チームを作れるのだから)相当に大規模で長期にわたったものだったようだ。
現地?チームに全く歯がたたなかった移民チームが活路を見出したのはバントや走塁を中心にしたスモールベースボールだった。
後世から見ると当たり前のようにみえてしまうが、そんな戦法を誰も実践していなかった当時では革新的だったはずで、そういう工夫を考え出すあたりが日本移民二世らしい、と考えるのは身びいきがすぎるだろうか。
もっとも本作では、主人公のレジー(礼治)がスモールベースボール的戦術を思いつくのは、当りそこねが偶然ヒットになったことだったのだが。