蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

アンダーカレント(映画)

2024年06月22日 | 映画の感想
アンダーカレント(映画)

関口かなえ(真木よう子)は銭湯を経営していたが、夫(永山瑛太)が突然失踪してしまう。ほとぼりが醒めた頃、釜焚き用人員として堀(井浦新)を雇って営業を再開する。かなえは友人の紹介で探偵(リリー・フランキー)に夫の探索を依頼するが・・・という話。

サスペンス風な設定なのに、なぜ夫は失踪したのか、かなえと堀はどうなるのか、かなえの秘密の真相は何なのか、みたいな所の解決は一切ないし、全体にスローテンポで「このシーンが挿入される意味は?」と考えたりしてしまうことも多い。なので、若い頃にみたら退屈で仕方なかったと思うが、年を取った今となっては、その曖昧さがかえって楽しく感じられるのだった。

私の若い頃はどこにでもあった銭湯は、今では街なかではほとんど見かけなくなってしまった。でもいまだに銭湯を描く映像作品は多いし、私自身も銭湯が舞台というだけで見てみたくなるのは、郷愁というものなのだろうか。

リリー・フランキーって、どの役でも似たような感じだし、役者修行をしたわけでもないと思うのに、どんな役でもなんしかうまくこなして、それらしく見えてしまうのが不思議。真木よう子や井浦新も上手で見ていて安心感があるんだけど、リリーと比べると、演じてる感が見えてしまうような気がした。

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