蛙と蝸牛

本の感想。ときどき競艇の話。

本が崩れる 1/5

2005年10月30日 | 本の感想
草森紳一さんが書いた「本が崩れる」(文春新書)を読み終わりました。

本棚に納めきれない蔵書を部屋中に積み上げてできた本の山で身動きもままならず、風呂場にいるうち、ほんのちょっとした不注意で風呂場の扉の外の本の山が崩れて閉じ込められてしまうなど、蔵書家(著者の場合は著作のための資料の本が多いようですが)の悲喜劇を描いたエッセイです。

著名人が昔読んだ本の思い出を語る形のエッセイはけっこうあり、そういう本が好きなので、この本も、本の山が崩れるほど本を持っているところから話を始めて、本についての薀蓄を傾ける本だろうと予想して買ったのですが、(そういうところも少しあるものの、大半は)未整理の本に困惑する話がえんえんと続いたので、少々がっかりしました。

この本には著者が撮影した写真もたくさん納められています。私自身は他人の部屋でも散らかっているのを見ると片付けたくなる性格なので、一面本だらけ(それが整然と本棚に納められているのならむしろ快さを感じるのだけれども)の部屋の写真を見ると、妙に不愉快な気分になってしまい、さらに「あーこんな本買うんじゃなかった」と思ってしまうのでした。
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