あるきメデス

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早春の東伊豆へ〈後半〉 稲取の雛のつるし飾りまつり(静岡・東伊豆町)

2024-03-04 17:37:41 | 国内旅行
 2024年2月22日(木)

 宿泊した伊豆稲取の伊東園ホテル稲取にて6時頃起床した。

 前夜半からのかなりの雨風はまだ治まらず、廊下の窓から見える木々はかなり揺れ動い
ている。気温の予報も10℃にはならず、温暖な東伊豆でも真冬並みである。

 温泉にさっと浸かった後、7時30分過ぎからバイキング朝食を済ます。


 朝食後、ホテルの玄関前からの稲取港や周辺の眺め。
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 風雨はしばらくは止みそうにない。今日の観光は、宿から比較的近い「文化公園雛の館」
で開催中の「雛のつるし飾りまつり」のみにすることにした。
 
 ちなみに、稲取の「雛のつるし飾り」の風習は江戸時代後期の頃を発祥とする「稲取独
自の伝統の飾り物」で、起源は定かではないが、明治生まれのばあさんがこどもの頃から
つるし飾りがあったと言い、ゆうに百年を超える歴史があると思われるという。

 子や孫の成長を願うやさしい暖かい心を込めた稲取独自の風習で、女の子のすこやかな
成長を願って手作りされ、意味や決まりごとを守りながらこの町独自の和細工として現在
まで受け継がれており、伊豆稲取は「雛のつるし飾り発祥の地」といわれているようだ。

   
 なお、今年の「第27回 雛のつるし飾りまつり」は、1月20日(土)~3月31日
(日)まで開催され、展示会場は4カ所あるが、行こうとしている「文化公園雛の館」は
そのメイン会場のよう。
  

 この風雨では、歩いて行くと濡れてしまいそう。チェックアウト時にホテルで教えても
らったタクシー会社に電話したらすぐに来て、9時50分頃ホテルを後にした。

 文化公園はホテルからは西方にあるのだが、車道は東側の海岸線から北側の稲取港のそ
ばを回って反時計方向に迂回し、10分足らずで文化公園に着いた。


 公園の芝生広場にある河津桜は見ごろだが、冷たい雨に濡れている。

 
 10時頃、つるし飾り展示場「文化公園 雛の館」に入館した。

 入館料は500円だが、ホテルで求めた割引券(400円)で館内へ。

 まずは、正面に飾られた17段のジャンボひな壇とその周りに吊された6,409個と
いうつるし飾りを眺める。
  



     



     
 

 右手に回ると「端午のつるし飾り」が。5月の端午の節句に飾るもののよう。
     





     





     
     さらに正面の飾りの背後、壁面に沿って左へと順次眺める。








          

     








 つるし飾りといっても、さまざまな形があって見飽きない。


     



 次の間では、町内5つの旧家で大正4(1915)年から昭和中期にかけて制作された
つるし飾りが、江戸末期の古今雛の上に吊されていた。




     

 さらに進むと、「人形の月志」と呼ぶひな壇の周囲につるし飾りが。 


     

          



     

  その先の売店の入口周辺には、稲取とともに「日本三大つるし飾り」と言われている、
山形県酒田市の「傘福」と福岡県柳川市の「さげもん」と呼よぶつるし飾りがあった。


 傘福の下は、「鵜渡川原(うどがわら)人形」と呼ぶ土人形のお雛様。


     こちらが梁川の「さげもん」のよう。
     


 世界でたったひとつという「雛のデコつるし飾り」
     

          

          


     それら周辺にも、釣り師飾りや雛人形などが幾つも展示されていた。
     



     
 「金目鯛の鯛の鯛 つるし飾り」、稲取産金目鯛の胸鰭(むなびれ)の付け根の骨の一部
からとったもの。金目鯛1匹から1枚だけしか取れないという。
     
 地元では古くから「幸運に恵まれる」「お金が入ってくる」などの縁起物として財布に
入れる人が多いという。 
 
 観覧を終えたので最後に売店に入り、小物を2品だけ求めた(売店内は撮影禁止)。

 
 公園の河津桜をもう一度眺める。


 雨は止まないので今日の観光はここのみで終わりとし、下車した公園のタクシー乗り場
からもう一度電話してタクシーで伊豆稲取駅へ向かい、10時50分前に着いた。



 雨とはいえ、わが家の国内旅行でタクシー利用だけでその日の行程を終えたのは初めて。

 予定していた帰りの上り特急踊り子号は15時27分発だが、3時間早い12時26分
発踊り子8号に指定席券を変更してもらい、1時間余り駅で待つことに。


 駅前広場の一角は「江戸城築城石ふるさと広場」になっていて、江戸城の築城石をここ
稲取からも採取されて舟で運ばれたことを記したパネルや、切石の加工や運搬行程の分か
る切石が幾つか展示されていた。








 

 駅の改札前には、6日前の2月16日(金)にリニューアルしてプレオープンしたばか
りの「町のレセプション ようよう」と呼ぶ、観光案内や土産物などの販売、カフェ、ワー
クスペースのあるエリアがあった。

 入ってカフェで飲み物とケーキを求め、ワークスペースで時間待ちの休憩をする。






 乗車時間が近づいたので改札を入り上りホームへ。



 12時36分発踊り子8号に乗り、荒れる海を眺めたりしながら駅前の土産物店で求め
た握り飯やサンドイッチなどで昼食を済ます。

 
 14時225分に横浜駅で下車し、13時33分発宇都宮行き湘南新宿ラインに乗り換
えて池袋駅へ。西武池袋線の池袋駅から15時30分発特急電車に乗り、16時20分頃
帰宅した。


 ちなみに、気象庁のアメダスの記録によれば、観光をしていた頃の稲取の気温は7℃前
後、風速は9m前後という真冬並みの寒さだった。

 



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