あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

四国遍路道ふた旅(後編)・愛媛その11

2007-03-26 22:57:15 | 四国遍路道ふた旅
 昨日午前の能登半島地震では、家屋の倒壊が目立ちました。
わが家は、2階の1室に本棚があり、ほかに机の回りなどに本
や雑誌、パンフレットなどがうず高く積んであり、地震が来たら
まずこの部屋がつぶれると思われます。

 不要な本などを捨てようと思いながら、ずるずると時が過ぎ
ています。早急に整理しなければと、改めて感じました。

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 第6日 2007年2月23日(金) 晴
 54番延命寺~59番国分寺
 =今治市内の社寺を巡る=



 5時50分起床、6時30分朝食、宿のおばあちゃんの手作り、
ちぎり絵の飾り物をお接待いただき、7時13分にますや旅館
を出る。

 天気予報では、朝のうち雨が残るとのことだったが、早く回復
して青空が見えていた。

 大西駅前の、庭の広い家の屋根に、物を入れるかめが2つ
上がっている。庭の隅にあるクスノキも大きい。


 国道196号に出ると、通勤の車が途切れなく続く。南の山並
みに、雨上がりのもやがかかる。気温は高めで暖かい。


 大池を過ぎると車道は片側2車線になり、歩道も広くなった。
遍路道に入り、500mほどで、54番延命寺に着く。

 山門の奥に二ノ門があり、本堂はその奥。大師堂は左手の
石段上にある。

 大師堂の屋根下にあるゾウのような動物の木彫が珍しい。
コジュケイが元気になく。

 境内に、越智孫兵衛の墓がある。元禄時代の庄屋で、その
頃、松山藩の農民は重税に苦しんでいたが、翁の尽力でこの
村は免下げしてもらえたため、享保17~8年(1732~3)の
大ききんの時も餓死者が出なかったという。

 気温が上がったので厚手のシャツを脱ぎ、車の少ない遍路
道を東に上がる。西瀬戸自動車道を過ぎ、たくさん墓地の並ぶ
大谷霊園を上り下りして、川沿いに出る。

 今治の中心街が近づき、左手の台地上に城のような建物が
目につく。吉井城城山ハイツという集合住宅らしい。

 JR予讃線の高架下を抜け、南光坊と地続きの、別宮大山祗
(べっくおおやまずみ)神社に入る。

 和銅年間(708~)の勧請で、檜皮葺(ひわだぶき)の拝殿は
天正年間(1573~92)頃のものと推定されているという。

 境内には、樹齢300年以上という幹の見事なクスノキが大き
く枝を広げていた。


 東側が55番南光坊、四国霊場で坊の名の寺はここだけ。
北側の新しい仁王門から入る。広い境内、大きな本堂のそば
に薬師堂、金毘羅堂があり、大師堂はその北側。芭蕉句碑や
筆塚などもある。

 納経所のHさんは、埼玉県内の市名をよくご存じ。忘れたとき
のために納経帳に住所氏名の記入を勧められる。
 
 霊場のペン画入り納経帳とその画家のことなど教えて下さり、
いろいろな方との不思議なご縁についても話された。

 私が、「ブログへの投稿が不調で、市内にネットカフェがあれ
ばチェックしたい」と話したら、近くの市立図書館で、1時間まで
無料で使えると教えて下さった。

 JR今治駅の南に出て、東側にあるその市立図書館へ。30分
使わせてもらい登録情報を2、3修正したが、修復できない。
歩き出しながら考え、新年にメールアドレスを変えたのに、登録
情報を変更しなかったからだと気づいた。

 国道196号のスーパーで弁当を買い、遅れた時間を取り戻
そうと先を急ぐ。正午過ぎ、56番泰山寺(たいさんじ)に着いた。

 周囲に新しい塀を巡らしているが、山門はなく開放的。宿坊は
新しく、境内の若い紅梅、白梅が見ごろ。納経を終え、納経所
そばの机と椅子で昼食をさせてもらう。

 女性の歩き遍路2人が同じ頃着き、寺を出たら男性の歩き
遍路が、そばの土産店にいた。その店で甘酒のお接待をいた
だく。

 民家の間の狭い道を東に抜け、田んぼの間を進む。蒼社川
近くに、江戸時代の遍路中亡くなった無縁仏の墓が15基以上
並んでいた。


 川沿いを進み、県道155号の橋を渡って東に回る。

 小さい流れの横の、田んぼのあぜ道を進み、57番栄福寺
に上がる。

 ここも山門がない。こぢんまりした境内で、本堂の手前に
大師堂がある。

 南に向かい、犬塚池に向かって上がる。水の少ない池の西
側を進んで車道を横切り、さらに急坂の上りが続き汗をかく。
振り返ると、今治の市街や瀬戸大橋が望まれる。

 58番仙遊寺の山門に着く。この先も急坂なのを知っている
ので、山門そばの石碑の陰にザックを置いて上がることにした。

 山門を入ると、数本のミツマタが間もなく咲き出しそう。
石段を上がって境内に入り参拝、読経。納経所は本堂内にある。

 ピンクの桜が開花を始めていた。その樹間からも今治市街が
見下ろせる。

 山門に戻ると15時近い。17時までに6㎞ほど先の国分寺の
参拝を終えねばと、急ぐことにした。北西への遍路道は、若木の
松やウラジロが多い。行く手に今治市街を見下ろしながら、どん
どん下る。

 静かな田園地帯を2㎞あまり進み、県道156号に出て右折、
JR予讃線の踏切を渡り、ほぼ線路沿いに東に向かう。

 この県道は幅が狭くて歩道がない。車のすれ違いがやっとで
歩きにくい。

 寺の近くの土産店で、袋入り紅茶のお接待をいただき、16時
20分、59番国分寺に入った。

 正面に本堂、右に大師堂があるが、線香台は共通。境内に
等身大の握手修行大師像が立ち、「修行大師と握手をしてお願
いして下さい。お大師様は忙しいのでお願いは一つに…」と書い
てある。
 
 納経所で蒸しパンのお接待をいただく。

 県道156号を先に向かい、予讃線に沿って東側を進む。
2.5㎞ほどで右からの国道196号に合する。片側2車線となり、
歩道にも植え込みがあり広い。

 今治小松自動車道の今治湯ノ浦ICの先、道の駅今治湯ノ浦
温泉前から、海側の丘陵に上がり、17時52分、今治湯ノ浦
ハイツに入る。

 前回も泊まった大きな宿泊施設。洗濯機に投入して温泉へ。
脱衣場には50人以上の脱衣棚があるが、私ひとりで広い温泉
を占有して、のびのびと汗を流す。

 夕食は19時頃から大食堂で。ここも同年輩の2組のペアと私
だけ。夕食のメニューは、カキ、エビ、豆腐、白菜、キノコなどの
鍋物、小さな貝焼き、刺身、天ぷら、茶碗蒸しなど盛りだくさん。
ただ、ご飯は盛りつけだけだった。

 部屋は10畳でトイレ付き、海の見える窓側に洗面所もある。
夕食後、ブログ登録情報の修正方法を、竜馬16さんにメール
して問い合わせたら、すぐにていねいな返信をいただいた。

〈コースタイム〉ますや旅館7:13ー延喜局前7:58ー54番延命寺
8:10~45ー大山祗神社9:35~40ー55番南光坊9:42~10:26ー
今治市立図書館10:38~11:12ーライフショップ11:23~30ー56番
泰山寺(昼食)12:02~44ー57番栄福寺13:27~50ー58番仙遊寺
14:27~55ー吉祥禅寺先の火の見15:23ー国道196号との交差点
15:45ー59番国分寺16:20~40ー国道196号合流点17:20ー今治
湯ノ浦ハイツ17:52

(距離 28㎞、地図(1/5万) 今治西部、今治東部、西条、
 歩行地 今治市(旧大西町、今治市、玉川町)、歩数49,000)

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