あるきメデス

あちこちを歩いて、見たこと、聞いたこと、知ったこと、感じたことなどを…

雪の平林寺境内をめぐる(埼玉・新座)

2014-02-17 21:47:17 | ウオーキング
 2014年1月16日(日)

 午前中の続カタツムリ歩行は13時頃散会となったので、午前中に門前を通過しながら
入る時間が無かった平林寺に、一人で訪れることにしました。

 平林寺へは、続カタツムリ歩行のゴール、野火止氷川神社からはおよそ1.6㎞、最寄り
駅のJR武蔵野線新座駅からは2.7㎞ほどの道のりです。

 拝観の入口は、この総門ですが、土台付近は修復工事中でした。左手の小さい建物が受
付で、500円の拝観料を納めて入門します。


 平林寺は、禅修行の専門道場を持つ関東で代表的な臨済宗妙心寺派の禅寺で、当初は永
和元年(1375)に現在のさいたま市岩槻区に創建されました。

 その後、幕府の老中で川越藩主となった松平信綱の遺言により、その子輝綱によって寛
文3年(1663)に岩槻から野火止のこの地に移築されたのです。

 武蔵野の面影を残す13万坪の境内林は、昭和43年(1968)に国指定天然記念物
になり、コナラやクヌギなどの雑木やモミジが多数を占め、30種類以上の野鳥が生息し
ているようです。

 
 総門の先が山門。こちらも土台付近は修復中のようで、囲われていて見えません。


 山門の左手に、趣ある松の古木が。


 山門の奥は仏殿。寛文3年(1633)に創建されたもので、釈迦堂とも呼ばれ、本尊
の釈迦牟尼仏が祭られているようです。


 仏殿の北側には、樹齢500年を超えると推定されるコウヤマキの古木が立っています。
     

        

 コウヤマキの傍らに置かれた「さざれ石」。島根県出雲の仏教山の産出とか。国歌の
「君が代」に歌われている「さざれ石の…」ことで、小さな石がたくさんより集まって
大きな石になったもの。
    

 コウヤマキの背後の辺りには、載渓堂(たいけいどう)とよぶ小さめのお堂がありま
すが、どんなお堂なのかは分かりません。
    

 仏殿の右奥には鐘楼があり、近くの白梅が開花していました。


 仏殿の背後にあるのは中門です。


 そして、中門の奥に本堂がありますが、植え込みに囲まれていて参観者が近づくこと
は出来ません。


 このように、総門から山門、仏殿、中門そして本堂とが一直線に並ぶのは、禅宗様式
の特色とのことです。

 このうち、総門、山門、仏殿、中門の4つは、県の有形文化財に指定されています。

 中門の左手から、南西から北へと境内林の間を回る散策路を進むことにしました。中
門のそばには、片割れ地蔵と呼ぶ大きなお地蔵さんが祭られています。
         

 その奥にある放生池(ほうしょういけ)の先から、散策路に入りました。


    

 昨日の雪で折れた杉などの枝が、あちこちに見られました。


 宝生池から100m余り進むと、「島原の乱供養塔」が立っています。
    
 寛永14~15年(1637~38)にかけて、肥後・天草の農民がキリシタン信者
と結合して起こした大反乱を、松平伊豆守信綱が収めたことに由来する「島原の乱」で
亡くなった人達の霊を慰めるためと、松平伊豆守信綱の足跡を知らしめるため、家臣が
文久元年(1861)に建立したものです。

 近くに並ぶお地蔵さん。


 その横を入ると、豊臣五奉行の一人で大和郡山二十万石の城主だった、益田長盛の墓
がありました。
        

 その表示板に止まった鳥は何でしょうか…
        

 近くには、夏目漱石の「草枕」に登場する熊本・小天(おあま)温泉の美人「那美
(なみ)」のモデルとされる前田卓(1868~1938)の墓もありました。
        

 散策路は、野火止用水から分流された平林寺堀を横断しますが、水は流れていませ
んでした。
    

 境内の中心部には、松平信綱を初めとする大河内松平家の廟所があり、その南端付近
の五輪塔群です。廟所は、南北に200m近くに広がっています。




 廟所の横から先は、広々とした境内林の中を南西から北へと回り込んで行きます。


    

 これは野火止塚と呼ばれていますが、その説明板などは無いので由緒などは分かりませ
ん。


 野火止塚の先から右折して杉林の間を進むと、松平家墓所の北端に出ました。
    



 そのまま進んで鐘楼の横に戻りました。仏殿の背後のかやぶき屋根からは、雪解け水が
したたり落ちています。


 総門のそばまで戻ったら、現在の天皇陛下が皇太子時代に訪問されたときのおことばが、
掲示されていました。
    

 おことばで述べられたように、平林寺の境内林がいつまでもこの景観を保ち続けられる
よう、祈りたいものです。





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コメント (6)
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