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ビストロ・クリクリ、地中海風アラブ料理、料理とワインのお店

2016-05-03 18:33:52 | グルメ

ビストロ・クリクリは、、、約40年前から知っています。

仕事を始めた最初のころは、六本木の知り合いの会社内にデスクを借りていました。そのうちに仲間と南麻布に共同事務所を作り、さらに1人で独立して代々木5丁目に事務所を構えました。

当時は仕事柄、近隣の美味しいお店を探していました。それで面白い尖ったお店だったクリクリを知るようになった。その当時はクリクリはアラブ、中近東料理屋さんだった。でも女主人のエリさんの話では時代、時代で「お店のティストは変わるんですよー」と言っていて、アラブ風からネパール風になって今は無国籍地中海風料理になっている。

しょっちゅうランニングで良く通る道沿いにあるので、いつかまたと思っていて近所すぎたので足が遠のいていた。なかなかチャンスはないのです。

じゃーん

マスターのケンさんと。

何で写真を撮らせてもらったかというと、、、大学の大先輩だったのです。

話は、、、何十年前にとび、ケンさんがワンゲルで活躍された後になりますが、、、私はユースホステル研究会という、けっこう軟弱なサークルに入いりました、、、そんな話が発端だった。

ケンさんから思わぬ情報を聞かされてびっくり。

ユースホステル研究会はケンさんがいらしたワンゲルからわかれたサークルだったと、、、。今の今まで知らなかったことです。新歓合宿で雪山に行ったことを話したら、そりゃワンゲルとしては邪道で、ワンゲルの真意は夏山にあると力説されていた。ワンゲルは野山をハイキングする会が趣旨ですが、大学の部活となるとハードになって、キスリングと言っていた山男が背負う大きな帆布製のザックに石を詰め込んで行軍させられたものです。当時はストイックもひどかったので死人さえ出しました。ユースホステル研究会は、元々ユースホステルはヨーロッパで(健全な)青少年が各国を安全に安く旅するために結成されたもの。たぶん、ワンゲルの理不尽なハードさを嫌った学生が結成したんじゃないかな。大学のサークルなのでユースホステル研究会は社会を考えユースホステルを通じて思想的なものが重要視されてきた。

今ではユースホステルは影も形も薄くなり、民泊など様々な宿泊形式があるから自由でいいです!

おっとーーー料理の話から遠くなりました。

じゃーん

メニュー本は昔は絵本に書いてあったが、今はごく普通なメニューになっていた。

厨房のたたずまいも昔と変わっていない。

モロッコ風サラダ

北アフリカに位置するモロッコは、私が雑誌記事に初めて名前入りで掲載された思い出の地。雑誌の新聞広告にも自分の名前があって、仕事先の方がそれを見つけて喜んでもらった、、、。

サラダの何処がモロッコ風なのか、わけわかめなのだが、確かに北アフリカ風ではある。トマトベースの、何という味なのか私には説明できないが、確かにモロッコのマラケシュ広場の味がします。

鰆(さわら)のグリルとココナッツ風温野菜。鰆が癖がなく味付けもきつくなく円熟したお味でした。

昔のクリクリは尖っていたぞ、ケンさんもエリさんもピリピリしていた。クリクリに決めたときは緊張して心していったものです。槍の穂先のように尖ってバリバリ中近東風料理だった。これでもかというくらい中近東風だったが、それが今では柔らかくなって、おそらく塩味も抑え気味なのだとおもう。

若いシェフの料理はえてして塩がきつくてガツンとしているが、食べ終わってから喉が渇くのが常。

クリクリのお料理は、そんな下品な料理じゃありません。

鳥のグリルと温野菜のトマトソース。

鳥の皮がこんがり焼けてパリパリで美味しそうだったが、アスリートとして皮や脂肪は食べられませんでした。

残念!

お肉と温野菜のバランスが良い。

ステーキ何グラムなどという、がつがつお肉を食べたい方は他店に行けばよい。

パンも自家製と書いてあって、かなり重たい食事パンです。

バターにオリーブが練りこんであって、なかなかおいしゅうございました。

 

その昔メニューに「シリアの混ぜご飯」と言うのがあって、人を連れてきたときは必ず、この「シリアの混ぜご飯」を最後に食べました。

シリアの混ぜご飯は色がブルーグリーンだったんですよ~~~。白いご飯に慣れている者にはブルーグリーンのお米は度肝を抜かれました。シリアの混ぜご飯はナッツとミントと何かの混ぜご飯で、意表を突かれる尖がった食べ物だった。いつぞや随分経ちますが、クリクリに行ったときに、シリアの混ぜご飯はやめましたと聞いて、すごくがっかりした記憶があります。

私の記憶が正しかったら、なんでもシリア国家から「シリアの混ぜご飯」なる可笑しな料理を作るなと文句が出たと聞いた、、、。シリアの混ぜご飯は、インスピレーションなんだから国家が出てきて文句を言うことじゃないと思った次第です。

シリアの人は、怪しいご飯を食べていると思われたくなかったんでしょうね。

「しょせんシリアなんだもの」いいじゃないかーーーと私は思うのだが。


デザートはイチゴとイチゴムース。
それにミントの葉が乗っかっています。

そういえばモロッコの思い出はミントティーです!
テラス席に座って今日1日どうするか考えながらミントティーを飲む、それが1日の始まりだった。
ひとり席に座っていると、、、遠くから私を見つけた靴磨きの青年が声をかけてきた。むろん私の編み上げブーツを磨いてもらいました。靴磨きの技術は歳に比例して上手になります。靴磨きが子供だったら、それなりにさらっと磨いてくれて、青年だと力強い磨きで、いっぱしの男の靴磨きは、おぉっと声が出るくらいにピカピカにしてくれました。私だって裕福じゃなかったけど、そりゃ異国の地モロッコへの礼儀だと思っていた。
靴磨きは1回100円だったので汚れたらよく頼んだものです。

私がヨーロッパに初めて渡ったとき、スーツに革靴だったのを、パリで編み上げブーツを買い、服装も普通の青年らしくラフな格好に買い替えた。私も世の中を知らないで海外へ飛び出したというわけです。


インテリアは手作り感バリバリです。エリさんの趣味なんだろうな。
クラッシックでもありアラブ風でもあります。
どなたかが書いてあったが、NYのアラブ料理屋さんがこんな感じだったとー。
私の知っているアラブ料理屋さんは、、、どこも床に鉋屑(かんなくず)をぶちまけていた。床にこぼれた食いカスや脂カスを食事が終わったら箒ではけるのです。理にかなった掃除のしかたです。
インテリアがこうであったかはよく覚えていない。


外側にテラス席が増えただけで、約40年前と変わらない外観です。
昔のインスピレーション・バリバリ料理も面白かったんですよーーー。
 
参宮橋界隈ではスペイン料理屋さんのマーゴスさんも、スペイン料理なるものが東京に珍しかったころからのお店です。クリクリとマーゴスは参宮橋が誇る老舗です。 
40年かわらないお店があって、うれしくて私も励みになります。
 
クリクリ 
ホームページの内容が読み応えあります。長く続けられるのは、ご夫婦に言葉があるからです。思想というと大げさですが、人の筋と言いましょうか。どうぞ読んでください。
 
「ビストロ・クリクリ物語」黒田絵里著 
クリクリ
夜総合点★★★★4.5 <script charset="utf-8" type="text/javascript" src="http://tabelog.com/badge/google_badge?escape=false&rcd=13017465&user_id=83745"></script>

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2 コメント

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老舗の味 (KIM)
2016-05-09 12:49:39
shimoさん

老舗は歴史があって素敵ですね。価格据え置きや、手頃感があればうれしいです。
我が家の近所では、立地条件は良いのに、すぐに閉店するレストランがあります。中華→すし→バイキングになってます。質より量重視、家族連れが頻繁に通いそうですが、我が家は行きません。
老舗の味は、大切ですね。
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Unknown (shimo)
2016-05-09 20:50:37
クリクリは定食屋さんほど安くはないが、リーズナブルな料金です。昔のほうが味付けが鮮明だった記憶があります。
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