コロナの影響を受けていますが、嬉しいことに少しの落ち込みだけで何とか営業しています。
連日埋まっているスタジオの空きを見つけて、白ホリゾント(床と壁が連続している)のメンテナンスに取り掛かりました。
昨日、仕事が終了してから白ホリゾントのパテ埋めを開始。
1年も使っていると、白い床(白ホリゾント)がハイヒールをはいたモデル撮影や、重たい家具など置いたりしていたら傷つきます。
その補修を1年ごとぐらいにします。
忙しい年だったら半年に1回手入れが必要ですが、今年はコロナのせいでさほどじゃないので1年に1回で充分。
白ホリゾントは汚れると白く塗りなおしますが、そのうちに塗装に凸凹ができてきます。
塗り方にもよりますがたいていは、縦方向にうねりができてきます。
ここのスタジオだと正面方向に筋ができるのです。
その筋をメンテナンスで消していきます。
横方向に筋が見えますが、それは昨日パテ埋めしたからパテの色が筋になっています。
メンテナンスは自分らでやりますが、これを外部業者に頼んだら100万円単位で費用がかかります。
①スタジオ内の備品を全部外に出したり、コンセントのようなものはテープで目隠しします。
②白ホリの微細な凸部があったら、スクレーパー(カッターの刃が付いている)で削ります。
③荒地パテで全面パテ埋めします。
④ヤスリホルダーに紙やすりを取り付けて縦方向に軽く削る。
⑤掃除機でパテの粉を吸い取る。
⑥もう一度、荒地パテで2度目のパテ埋め。パテが乾燥すると目減りします。
⑦紙やすりでパテ埋めの出っ張り、継ぎ目、たれなどを削ります。
⑧掃除機でパテの粉を吸い取る。
⑨3度目のパテ埋めは、仕上げパテを使います。荒地パテには砂が入っていて目減りが少ない。仕上げパテには砂が入っていないが目減りは大きい。しかし仕上げパテは上手にパテ埋めしたらつるつるに仕上がります。
⑩紙やすりで荒れた所を削ります。
⑪掃除機でパテの粉を吸い取り、濡れ雑巾で全体をふき取ります。
⑫1度目の白ホリ塗です。塗料の原液で塗ります。
⑬2度目の白ホリ塗です。塗料は通常通りで薄めて塗ります。
これだけを、ひとつのスタジオ(1面のスペース)のメンテナンスをやるのに、3人で3日かかります。普段だけ見ていると、何にもしていないように見えますが、けっこう頭を使うし肉体労働です。
スタジオにはモデルさん、芸能人、歌手、スポーツ選手、政治家などいらっしゃって、華やかな撮影現場ですが、その下準備には多大な労力が入っています。
ここのスタジオスペースは南に大きな窓があって自然光で撮影が可能です。最初は全面フローリングだったけど、白ホリに作り直しました。自然光のフローリング・スタジオはニューヨークスタイルだったんです。ニューヨークに行ったときにいろんなスタジオを見せてもらいましたから。最近でこそ作り直した白ホリ自然光撮影が大人気ですが、造った30年前は自然光をわざわざ遮光して撮影する方がほとんどだった。
ようやく、このスタジオのユニークさが認識されてきた、、、という感があります。
ここは、2重遮光カーテンと紗幕カーテンが完備していますので、どちらでもすぐに対応できます。
でも、いつまでこの現場で指揮ができるか体が元気に動けるか、体をケアーしながら頑張ります~~~。