田母神論文は、第二次世界大戦の歴史観と、現在の自衛隊が置かれている立場を一緒に論じている。一緒に論じるのがそもそもの間違い。
それと、このような思い込みの激しい軍人がいるのは日本にとっても危険なことです。文民の統制を破る軍隊があると言うことです。勝手に戦争を始める可能性があります。
第二次世界大戦でも、言論統制があり、日本の世論をそっち側へ引っ張っていった、軍人の都合のよいように世論が造られたと言うことです。
私は憲法改正をして自衛隊の立場を憲法から明確にする必要があると考えています。その点では田母神氏らと変わらないかと。
だけれども、第二次世界大戦が日本の意志じゃなく、誘導されて始めた戦争で、日本に責任はないなどとは、とうてい思えません。世界情勢と日本の策略と、各国の思いが違って、戦争を仕掛けたのは、間違いなく日本。それは当時の日本国軍事政権そのものが起こしたものです。形だけ国会はあったが、軍人に、特に陸軍だったが、動かされていた国会はただの傀儡になっていた。
それを、70年後の今になっても正当化する自衛隊幹部がいるとは、、、おそらく自衛隊の内部では当たり前の考えなのか、極めて危険です。
言論の自由などを持ち出すのは論外。
勝手気ままなことが言えるのは日本のゆるーい所だと思う。このような公な発言は、日本の社会が許してはいけないのだと思う。国会議員でも自民党の一部では認めている人がいるらしいが、この言論を今の日本社会で抹殺できなければ、彼が望む?とおりに法律、制度で抹殺する必要があるとまで思う。
論文全文
http://www.apa.co.jp/book_report/images/2008jyusyou_saiyuusyu.pdf#search='田母神論文'
この論文の中でよりどころとしているのが、アジア諸国で「よくぞ日本が立ち上がってくれた」という下り。
問題は実際に植民地化した中国や朝鮮半島のかたがたの意見が抜けている。東南アジアの日本の軍国主義の影響が少なかったところの、一部意見だけにすがっているようだ。
それと、ロシアなどの策略を言っているが、策略には策略で向かうしかないだろう。
軍人の軍人のための国家建設など、認められないのは当然だ。それを擁護したのも現代の軍人だと言うのが問題。軍は必要だが、軍のために世の中があってはいけないから。