殿は今夜もご乱心

不倫が趣味の夫と暮らす
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ブラシ変えたり結婚したり

2023年05月04日 11時34分31秒 | みりこんぐらし
最近、ヘアブラシを変えた。

静電気、抑えるってやつ。

髪がしっとりと落ち着いて、すごくいい。

ブラシはいいのを使ってるつもりだったけど

何年も経つうちに科学は進歩してたのね。



小ぶりで軽く、扱いやすいのも魅力。

年取ると、ブラシすら重たく感じるのよ。

調味料もそうだけど、何でもひたすら軽いのを選ぶようになるもんで

醤油や酒の一升瓶を持ち上げて味付けするのが辛くなるから

割高を承知で小さいのを買うわけよ。


フライパンもそう。

ダイヤモンドコートだの、メーカー品だのは重たい。

長持ちしなくていいから、とにかく持ってみて軽いのを選ぶ。

ブラシも例外じゃなかった。


と絶賛してるけど、実はこれ、seriaの100均ざんす。

100均って結局ガラクタが増えるだけなので

私は滅多に行かないんだけど、先日、久しぶりに行って見つけた。

高いのを買えば、もっといいのがあるんだろうけど

100円という価格に感動。

翌日、また行って何本か買い出し、義母その他、数人に配布した。

皆、気に入ってくれて満足。


「じゃあ私らの頭って、静電気が多いってこと?」

そこで思ったわけよ。

金持ちの髪が綺麗なのは、美容室通いも頻繁だし

メンテナンスも十分なんだろうけど

そもそも安物の化繊の服を着んからかもね。

ハハハ。



そうそ、この連休中に次男が結婚。

可愛くてしっかり者のお嫁さんが来た。

わたしゃ、姑っちゅう生き物になっちまったわ。


入籍だけで式は挙げないという二人の意志を尊重し

事前に二人と両家の両親が顔合わせする食事会を設けて終わり。

それじゃあお世話になった人に対して…とか

晴れ姿が見たい…とかは一切言わなかった。

もうこの年になると、親としての気負いなんか湧いてこないのよ。

ホッとしたのは確かだけど、これで離婚のリスクが発生したとも思ったね。


あっさりし過ぎて冷たいようだけど、言い方を変えれば

お嫁さんはそれほどまで、我々に緊張を与えないタイプとも言える。

夫も私も、彼女が昔からうちの子だったみたいな感じの自然体。


両親の顔合わせと言ったけど、うちの方は義母ヨシコも連れて行った。

家に置いて行く選択肢は無い。

眠り姫のお城に招かれなかった魔女状態になり、あとあと影響するのは明白。

それを避けるためもあったが、両家は初対面同士…

気まずい沈黙が予想される。

その点、ヨシコはお嫁さん一家と同郷だ。

地元の話という共通の話題があるため、賑やかしの目的もあった。


食事会は、町のイタリア料理店。

本当はもっと豪勢にしたかったのだが

あちらのお母さんも、こちらのヨシコも足が丈夫でない。

田舎の飲食店って座敷が多く、椅子の所は味や雰囲気がイマイチ。

そこで考えた末、カジュアルなイタリアンで妥協した。


両家が席に着いてから紹介を…と思っていたが

その両家、店の駐車場にてバッタリ出くわしてしまい

そのまま路上で紹介し合うことになった。

ヨシコはあちらのお父さんに、次男の母親だと間違えられてご満悦。

会食では自分が結婚するかのように張り切って

予定通り、地元の話で賑やかしてくれた。


ご両親はさっぱりした善良な人で

結婚前、一人暮らしだった次男のお嫁さんに時々

私の作った料理を持たせていたけど

それをご両親も何度か召し上がる機会があったそうだ。

恥ずかしい…もっとお洒落に飾り立てて渡せばよかったと思ったが、後の祭り。


「美味しいおかずから、昭和のお母ちゃんを想像していたけど全然違った!

平成のママさんだった!」

お父さんはそう言い、お母さんの方は

「温かい料理をいただいて、きっと仲良くなれると思っていました」

と言っていた。

どちらも飾らない人たちだ。

「本当にうちの子でいいのか?やめるんなら、今しか無いぞ?」

会食の席で、あちらのお父さんはうちの次男に

私はお嫁さんに、それぞれ言ったが、二人の決心は固そうであった。


そういうわけで、滑り出しは順調。

後で結婚式をしたくなったら、その時に考えるとして

この子ら、結婚指輪もいらないと言う。

ダンプ乗りは仕事柄、指輪ができない。

運転中はむくみやすいし、ハンドルを切る時に滑って邪魔になるからで

二人がお揃いの指輪をはめて生きるという本来の目的が

達成される可能性など無いと言うのだ。

そういう形式的な物より、お金の方がいいそうで

今後の生活で有効に役立てたいとおっしゃる。

今どきの子は、そんなものなのか。


そこでせめて形に残るものをと思い、町のハンコ屋さんで

お嫁さんに印鑑をあつらえた。

彼女も社会人生活が長いため、結婚して苗字が変わるとなると

様々な名義変更で新しい苗字の印鑑が必要になる。

それに間に合うように急いで作ってもらい、プレゼントしたら

彼女だけでなく、ご両親も意外なほど喜んでくれた。

大切に迎えてくれる気持ちが、ありがたかったそうだ。


大切にできるかどうか、自信が無くて申し訳ないけど

うちなんかへ嫁いで、うちの息子なんかの妻になって

幸せなんだかどうだかわかんないけど…むしろ可哀想な気がするけど…

とりあえず印鑑は喜ばれると知った。
コメント (14)
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