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手抜き料理・弁当

2018年11月11日 11時40分17秒 | 手抜き料理
コメント欄で、くぢらさんから

お子さんの弁当というテーマをいただいた。

そこでさっそく‥と言いたいところだが

弁当、それは私の鬼門。

苦手の一言である。


料理は嫌いな方じゃないけど、弁当は別物。

弁当だけは違う食べ物なのだ。

女に生まれて何が辛いと言えば

旦那の浮気や嫁姑より、弁当作り。


子供が大人になって、やっと弁当作りから解放されたと思ったら

大きな間違いだった。

彼らは結婚せず、家に居る。

仕事に行くから弁当がいる。

買った弁当は嫌だと言う。

トホホ。

7月の豪雨災害以降、仕事の現場や内容が変わってきて

弁当を作る機会が増えた。

このままずっと弁当作りかと思うと、目の前が暗くなるような心持ちだ。


なぜ弁当作りが嫌なのか。

私は考え続けた。

そして判明。

どうも朝が悪いらしいということになった。

必要にかられて昼間に作る時は、さほど嫌ではないからだ。

そんな時、私の頭の中で弁当は料理の一つになっている。


だって朝は忙しい。

朝食を作り、弁当を作り、自分は空きっ腹のままで働く。

腹が立ってくる。

子供が可愛い‥旦那を愛してる‥そういう気持ちとは別なのだ。

早く起きたって、かったるさは同じ。

時間を取って先に何か食べたら、くつろいでしまってやる気が無くなり

ますます辛くなる。

毎朝、旦那さんや子供の弁当を作り続けているお母さんは

本当にえらいと尊敬してしまう。


この苦しみにさいなまれているのは私だけかと思ったら、同志がいた。

同級生の友人、けいちゃんである。

料理の専門学校を出た調理師でありながら、子供の弁当作りに苦しんだという。

彼女の娘がいまだに言うのは

「学校で弁当を開けたら、柿の葉寿司だった」。

けいちゃんは、お土産の柿の葉寿司を弁当箱にそのまま入れたのだった。

あの衝撃は忘れられないと、20年後の現在も言われるそうだ。


同志が現れたことに気を良くした私は、いかに朝の弁当作りを乗り切るか

研究を重ねた。

いくら研究したところで、苦手なものは苦手なのだが

近年使用している技をご紹介しようと思う。


『前夜祭』

夕食を作る時、あらかたのことは済ませておく手段である。

夕食の残りを弁当に入れるのは当然であるが

鍋物など、弁当に使えない物もある。

そんな時は鍋物のかたわら、弁当に入れる肉を一緒に茹でて皿に取っておく。

そして冷しゃぶを装い、翌日の弁当に入れる。

ウィンナーも、これでいける。


豚肉や鶏肉であれば、翌朝フライパンで温め直し

市販の生姜焼きのタレをかければ生姜焼きがすぐできる。

朝、生の肉を扱うのは意外に時間を取る上、けっこう消耗する。

すでに火が通っていれば気軽だし、なにしろ早い。



『横取り』

例えば夕食のサラダのために、ブロッコリーを茹でるとする。

茹でたブロッコリーは一部を取り置きして、翌日の弁当に回す。


この時、茹でたブロッコリーはザルにあけず、箸で取り出して湯を残す。

残った湯にそのまま生卵を入れれば、弁当用の茹で卵が作れる。

野菜を茹でる時は、色良く仕上げるために塩を入れるので

熱湯に生卵を入れても、はじけない。

卵が茹で上がったら水で冷やし、カラ付きのまま冷蔵しておく。


この方式は、ほうれん草などの葉物野菜にも使える。

茹でたほうれん草は少し取っておいて細かく刻み、冷蔵しておく。

そして翌朝、弁当用の卵焼きやオムレツに使う。

彩りや栄養バランスが良くなり、作り手としては満足感が得られる。


『ミンチもの』

ハンバーグを作る時、ミンチと玉ねぎをこねたタネを

かなり多めに作って余らせる。

それをジップロックに入れ、薄く平たく伸ばして冷凍しておいて

ミニハンバーグやミンチカツ、肉団子にして弁当に入れる。


薄く平たく伸ばして冷蔵しておくと、解凍がしやすいので時短になる。

使用する時は、もちろん前日に料理を完成させておく。

このペラペラになった冷凍タネがあると、忙しい日の夕食も早くでき

安心感が得られる。

うちの冷蔵庫には、このペラペラがいつも入っている。


また、ミンチは弁当作りの強い味方である。

甘辛く炒め煮にしてごはんの上にかけたり

卵焼きの芯にして巻き込んだりと、用途が広い。



『彩り三兄弟』

弁当は、人の目に触れる機会が多い。

人目というのも、弁当作りの苦しみの一つである。

うちの冷蔵庫には赤と黄色のパプリカと、ピーマンが常駐している。

彩りというものは赤、黄、緑で構成されるからだ。

人参でもいいが、柔らかくなるのに時間がかかるため

赤ピーマンを多用している。


この三色さえあれば、弁当の中身が何であろうが

とりあえずおいしそうな雰囲気は得られる。

これらと共に、ブロッコリーも常連である。

ブロッコリーはかさばるので、隙間を埋めてごまかすには最高の役者である。


前夜祭として、彩り三兄弟を細かく刻んでおき

やはり刻んだベーコンやハムと混ぜて卵焼きにしたり

三兄弟だけをさいの目に切ってマヨネーズで炒めると、彩りだけは美しくなる。


また、お子様向けではないが、三兄弟を大きめに切って魚焼きグリルで焼く。

焼く前に、醤油とみりん同量に七味少々の液体を合わせておき

熱々を浸けておくと、翌朝には美しい箸休めとして弁当を飾れる。

私は魚を焼く前にこれを作っている。



『順番』

調理器具を次々と変えたり、汚すたびに洗うのは大変だ。

まず、フライパンが汚れにくい卵焼きやウィンナーから着手し

洗わずにそのまま、フライパンの汚れるメイン料理へと進む。

途中で洗わなくていいため、楽である。


この方式は、まな板にも使える。

まな板のど真ん中で作業を始めず、まず端っこから始めるのだ。

すると、まな板の洗浄は弁当を作り終えた時の一回で済む。



『冷凍チャーハン』

どうにもならない時は、市販の冷凍チャーハン救助隊がいる。

そのまま入れても食べる頃には解凍されていると思うが

心が痛むので、一応電子レンジは使う。

あくせく作るより、この方が喜ばれるのはいまいましいが

おかずの方は適当で済むため、時々使用する。


『焼肉のタレ』

困った時は焼肉のタレ。

牛、豚、鶏‥何でも炒めては焼肉のタレで味を付ける。

その時、前出のピーマン、パプリカで構成された彩り三兄弟や

白ネギなんかを一緒に炒める。

主役は肉でなくとも、チクワやカマボコでもおいしい。



以上のように卑怯きわまりない手段で、私は弁当作りと格闘している。

細かいメニューなど、また思い出したらご紹介させていただきます。
コメント (7)
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