羽鳥操の日々あれこれ

「からだはいちばん身近な自然」ほんとうにそうなの?自然さと文化のはざ間で何が起こっているのか、語り合ってみたい。

読書とDVD鑑賞

2017年08月09日 18時51分39秒 | Weblog
 東京は、昨日、今日と猛烈な暑さだ。
 午前中の早い時間に買い物をすませて、あとは自宅にこもる二日間だった。
 先週から読みはじめた二冊の本を最後のページまでたどり着いた。
 それに関連して見たかったDVDを5本見終わった。

 野口三千三の師範学校卒業から、小学校教諭時代、短期現役兵、母校師範学校の教官時代、そして少年航空兵となって亡くなった実弟の方が生きた時代。
 戦時中の日本を知るための読書だった。

 一冊は、『飛行機の戦争 1914−1945』一ノ瀬駿俊也著 講談社現代新書
『「日本軍=大艦巨砲主義」という常識をくつがえし、戦争の実体に迫る力作!』帯より。
 国民が飛行機に夢を託した道筋を、大量の資料を駆使して描き出している。

 もう一冊は、『学生を戦地へ送るには 田辺元「悪魔の京大講義」を読む』佐藤優著 新潮社
『悠久の大義のために死ねば 永遠に生きられる ー 日米開戦前夜 講義録 を読む佐藤優の合宿講義完全収録 〈戦前回帰〉の進む現代に警鐘を鳴らす』帯より。

 二冊とも、重かった。
 簡単に読み進むことができる内容ではなかった。
 久しぶりに、本に食らいついて、読んだ。

 読みながら、DVD映画を、次々に見た。
 1943年(昭和18年)から1944年(昭和19年)にかけて、上映された松竹映画 CINEMA CLSSIC
 5本とも、この時代の日本人の価値観、暮らしぶり、心情が描かれていて、本を読むのに十分な補完になってくれた。
 詳しい内容には触れないが、当時の女性の言葉遣いと、佇まい、そして和装・洋装ともに女優さん(田中絹代ほか)の所作が美しかったことは特筆しておきたい。

 野口の戦前、戦中、そして戦後の心情を本当のところはまでは理解できないとしても、今までとは雲泥の差で、当時の日本社会を通して少しだけ透けてみえてきたような気がする。

 ドキュメンタリー作品ではないが、あの時代がしっかり描かれている。
 本からは想像できない、リアルさが迫った。
 
 読書と映画鑑賞とで、もしかすると“不都合な真実” を、知り・見ることになるとしても、そこを私なりにしっかり受けとめなければならない覚悟が迫られたようだ。

 実は、7月から「野口三千三伝」を少しずつ書きはじめている。

 途中挫折しそうな、心もとなさをすでに感じているのだが……。

 逃げられるものなら、逃げてしまいたい……。

 溜息!
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