30年位前の話になりますが、京の庭巡りで訪ねた記憶がある城南宮、天皇陵巡りの途次案内標識を見かけたので思い出を探りに立ち寄りました。
そうです。
庭園に清らかな流れが配されているのを記憶していたので、涼感も得られるかと期待しながら周遊します。
春の山に清涼感一杯の桔梗が咲いていました。
色褪せすることなく、今が旬とばかりに咲き誇っています。
立ち入ることが禁止されている場所の、程々の手入れ感に親しみを覚えます。
かと思えば、一転して落ち葉一つ見かけない遊歩道が現れます。
この場所に人影のないのが、無限に価値を高めています。
庭園内のそこかしこに遣水が配されています。
ここに十二単衣の佳人が現れても違和感はありません。
中央に浮かぶのは低く落ち着いた石組から亀の島でしょう。
亀の島の対岸は立てた石組みの鶴の島であり、究極の極楽である蓬莱峡をも現わしているのでしょう。
ゆったりとした流れに沿って、曲水の宴が催ようされる苔の庭です。
庭の中央には「青もみじ」も鑑賞するることが出来ました。
秋の紅葉もさぞかしの光景が見られることでしょう。
秋の七草でもある「女郎花(オミナエシ)」。
オミナは美しい女性のこと、ヘシは圧倒するの意味から、超絶の美人を指して女郎花と名付けられました。