萬蔵庵―“知的アスリート”を目指すも挫折多き日々―

野球、自転車の旅、山、酒、健康法などを徒然に記載

盛岡じゃじゃ麺の不思議。

2012年06月29日 | 酒食・グルメ?

<じゃじゃ麺>

この間の東北巡りの二日目、仙台から盛岡へ移動し盛岡名物「白龍(パイロン)」のじゃじゃ麺を食べてきた。11時半に着いたのだが、すでに10人ぐらいの行列ができていた。20分も待ったか。ようやく、店に入れた。カウンターに座ると大・中・小いずれにしますかと聞かれ、「中」と答えておいて、じゃじゃ麺だけなのもなんなので、熱燗もたのむ。待つこと2分で熱燗、5分でじゃじゃ麺がくる。じゃじゃ麺は熱いうどんのような麺の上に特製の味噌とキュウリとネギを刻んだものが乗っている。これを白い麺が茶色になるまでよく掻き混ぜ、酢や醤油を適宜さして食べる。

お味は麺に独特の歯触りはあるものの、たいして美味しいものとは思えなかった。遠方から来て並んで食べる程のものなのか、疑問である。

盛岡で昼に「じゃじゃ麺」を食べて夕方には仙台に戻ってきて、仙台在住の知り合いと呑んだ。知り合いといっても相手は若い。今年大学を卒業して就職したばかりである。出身は盛岡だ。もともと、じゃじゃ麺を食べる気になったのは、この若者に勧められたからだ。盛岡三大麺として、わんこ、冷麺、じゃじゃ麺とあるが、じゃじゃ麺が一番盛岡らしいと。

今回初めて食べた、とこの若者に言うと、「味はどうでした?」と聞かれ、「並んで食べるほどのものじゃない」と正直に答えると、

「そうなんです。じゃじゃ麺は初めは旨くないはずです。はじめから旨いと言う人もいますが、そういう人はごくわずかです。最初に食べてから5年経たないと本当の美味しさはわからない。<じゃじゃ麺って旨くなかったなぁ、でも、どんな味だったっけ。>と3年ぐらい経ってから思い起こし、とりあえず、また、食べてみるか。という気持ちにさせたら、しめたもの。その人はきっとじゃじゃ麺のファンになる。4年目、5年目と機会あるごとに食べるようになり、酢や醤油やラー油のかける分量もわかってきて、5年目からは大好物になるはずです。」

と、確信をもって言うのである。そんな、食べ物がこの世の中にあるのか。不思議ではあるが、そんなものかもしれん。しかしなぁ、60歳や70歳の人が5年という歳月を持ち出すのならわかるが、20歳そこそこの人間が5年という歳月を持ち出すのはどうだろうか?仮に"食"へのこだわり始めを10歳とした場合、20歳の人は"5年"を2回しか経験していない。60歳なら10回、70歳なら12回である。同じ"5年"でも“5年”が違うのだ。

それでも、あれだけ確信持って言うのだから、自分の経験だけではなく、盛岡人の言い伝えのようなものがあるのだろう。とりあえず、若者の言うことを信じることにした。

5年後が楽しみだわい。そうか、まずは3年後か

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