イレグイ号クロニクル Ⅱ

魚釣りの記録と読書の記録を綴ります。

水軒沖釣行、のちベーコンを作る

2022年01月28日 | 2022釣り
場所:水軒沖
条件:若潮 8:39干潮
釣果:ボウズ

港に到着した時点でクーラーボックスの半分が冷凍食品で埋まっているということはまったく魚を釣る気がないということは明白であった。



今日も朝一で母親を病院に連れて行かねばならないので釣りをすることが出来る時間は1時間ほどだ。それでも海に行きたいのは何かに飢えているからなのだということもあるが、小船のエンジンも回しておかねばという理由も大きい。1月4日にちょろっと動かしただけでそれ以来まったくエンジンを回していない。


何も釣れることがないと思っているので何かを持って帰らねばということで頼りになるのが「わかやま〇しぇ」。久々に冷凍コロッケを買って帰ろうということだ。こんなに寒かったら買ってから家に帰る2時間足らずの時間、溶けてしまうことはあるまい。

午前6時過ぎに「わかやま〇しぇ」に到着するとやっぱりこの時間は賑やかだ。



ほぼすべての店舗が営業している。



久しぶりに冷凍コロッケ屋さんに行くと、社長が、「久しぶりだね~。」と声をかけてくれる。コロッケを物色していると、こっちも安いよと見せてくれたのが、1キロのしゃぶしゃぶ用牛肉のパックだ。アメリカ産だが値段を聞くと700円。ということは100グラム70円だ。これはスジ肉並みの安さじゃないかと思わずカゴに放り込んだ。しかし、家に帰って賞味期限を見てみたら残り1週間もない。



しかし、冷凍食品のアウトレットとも言えるこのお店で賞味期限を気にしていたら何も買えないし、このお店のおかげで最近はまったく賞味期限を気にしなくなってしまった。タダでもらった謎の調味料はすでに2年前に賞味期限が切れているがいまだに使っている。同じころにもらってきたゴマだれはやっとこの前使い切った。
ウチの奥さんもそういうところは麻痺してきているらしく、気にするどころかいい買い物をしてきたと褒めてくれるのだ。

そして港へ。少し雲があるのでなかなか空が明るくならない。明るくなってくるのを待っていればいるほど釣りをする時間が短くなる。まだ航海灯が必要な時間だが、思い切って出港した。エンジンは2回ほどセルを回しただけでぶるんとうなりを上げて回り始める。心なしかエンジンも喜んでいるようだ。やっぱり道具は使ってこそ道具なのである。
釣りをすることが出来る時間は1時間ほどしかない。その時間で一体何ができるかというと、イチかバチかでブリを狙ってみるしか思い浮かばない。ベリーさんの言葉を借りると、「ギャンブルいうのは、あてずっぽうにやるいうことやあらへん。繊細に計画して、大胆に決行する、そういうことを言うんや。」となるのだが、今日の釣りにはまったく繊細な計画は存在していない。(まあ、いつものことだが・・)ふと思ったのは、たった1隻でドメル将軍率いるガミラス艦隊に挑んでゆく宇宙戦艦ヤマトと同じじゃないかということだ。沖田艦長は、「死中に活を見出さねばこの包囲を破ることはできない。」と叫んで艦をさせるが、アニメの世界でなければ死中に活を見出せることなど絶対にない。そもそも、宇宙戦艦ヤマトの物語には兵站という概念がまったくないのだから・・。
もう、絶対不可能なことを強要するという、こんな上司の下では絶対に働きたくはないという典型だ。それを僕は今日やっているということになるのだ。

渡船屋が臨時休業しているので沖の一文字の前から禁断の仕掛けを流し始める。



新々波止を通り、紀ノ川河口まで探ってみたが予想通りまったく反応はなかった。



今日はとことん穏やかな日で普通なら加太へ向かえる条件なのだが、もう帰らねば午前9時半までに病院にたどり着けなくなるので朝日を拝んで終了。



港に到着するころ、前にある工業団地に向かう労働者の車が多数走っている。



世間は1日の始まりを迎えたが僕はすでにその大半を終了してしまった。

このブログは翌日に書いているのだが、今日、渡船屋の釣果ではメジロが釣れたそうだ。やっぱり魚はいたのだ。死中に活を見出せることなんてありえないのではなく、繊細な計画がなかったのだということが露見してしまったのである。単に読みが浅いだけであった・・。


家に帰って道具を洗い病院へ。今日の病院は明らかに人が少ない。和歌山県も毎日100人単位で感染者が出ている。そのためだろうか、ロビーのベンチはガラガラだ。



不要不急の診察を避けた人が多かったということなのだろうが、それを考えると病院に診察に来る人の半分は別に診察をしてもらう必要のない人達なのではないのだろうか。落語のまくらでよく語られる、「今日は調子がいいから病院にでも行こうか。」というのは事実なのかもしれない。
僕たちの順番もあっと言う間にやってきて、家を出てから帰宅するまで2時間を切るというオリンピック記録並の速さであったのだ。

お昼を食べてから仕込んであったベーコンの仕上げ。
今回は燻製器の気密性を上げるため、扉をボルトで固定できるように改良してみた。



気密性は高くなったのだが、火力の調整があいかわらずよくわからない。本格豆炭の扱いは本当に難しい。まず、火が着かない。ガスコンロに直接置いて火に晒してみたが、温度センサーがすぐに働いて火が弱くなる。この火力では豆炭が自発的に発火するまでには至らない。火消し缶の中に残っていた木炭の力を借りてなんとか発火にこぎつけたが、試行錯誤を含めてそれだけで1時間かかってしまった。
次に煙を出す作業だが、これにも手間取った。前回は大量の豆炭を放り込んだので煙が出始めると同時に箱の中の温度も一気に上がってしまい戸惑ったので今回は豆炭3個だけで始めてみた。しかし、このくらいの数だと箱の中の温度は上がりすぎないが、チップの煙が出てこない。これは豆炭とチップのお皿の距離が長すぎるからのようだ。台座のところに鉄筋を入れてわざと距離を取ろうとしたがそれが3個の豆炭では逆効果になった。無理やり火元に近づけて煙を出したがそれでもチョロチョとしか煙が出ない。そして、気密性が高まるとどうも煙の循環が滞るようだ。あまり色が付かない。ある程度対流のようなものが必要なのかもしれない。チップをいつもの1.5倍使いなんとか形にすることができたが、まだまだ改良の余地があるようだ。

最後の仕上げはオーブンでの加熱だが、これもいったいどれくらいの温度でどれくらいの時間加熱すればいいかがどんどんわからなくなる。今日は110℃で80分加熱したのだが、肉汁と脂がかなり溶けだしてしまった。かといって、温度を下げるか加熱時間を短くすると肉が生の状態のままになりそうなので怖い。
衛生上、豚肉は中心温度が60℃で30分以上の加熱が必要だそうだ。その時間がわからないのだ。100℃で1時間だと明らかに肉は赤いままだ。おそらくこの時間・温度と110℃で80分の間に答えがあるように思うのだが、これはそこまで絞り込めたといっていいのか、行き当たりばったりで永遠に答えが出ないのか、どちらなのだろうか・・。ここにも繊細な計画が存在しなかったのである・・。



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