今回の九州八十八ヶ所百八霊場めぐりは北九州シリーズということで、戸畑で終了。若戸渡船にて戸畑から若松に渡り、かつての石炭積み出し港の賑わいの跡地を見た後で、15時57分発の直方行き「DENCHA」に乗り込む。今は筑豊線の中で「若松線」と呼ばれる区間だが、石炭輸送のために昔から複線化されている。
折尾に到着。ここで鹿児島線に乗り換える。「DENCHA」もパンタグラフを出して、直方までは電化区間の運転となる。
折尾駅はおよそ10年の歳月をかけて行われた駅の高架化が今年完成し、鹿児島線、若松線、福北ゆたか線のホームが改めて一体化して、広大なコンコースで結ばれた。駅舎はかつての面影を残しているようだ。また、駅弁「かしわめし」を販売する東筑軒もコンコースに立ち食いうどんとともに店を構えているが、駅ホームでの立ち売りというのは今でもやっているのだろうか。
そろそろ夕方、小倉に遊びに行こうという客で鹿児島線の列車もそこそこ混雑していた。16時55分、小倉に到着。
この日(11月26日)の宿泊は小倉駅南口近くの東横イン。九州八十八ヶ所百八霊場だけが目的であれば、この時間なら小倉駅前で一献やっても広島に戻るところだが、翌日が大相撲九州場所の観戦ということでの宿泊である。数日前、たまたま空きがあったのを見つけて予約した。東横インはどこまで行っても東横インなので、宿泊として特筆するところはない。
部屋でしばらくゆったりする。テレビではその大相撲中継で、取組の結果、この日勝った高安が2敗の単独トップで、3敗で貴景勝、阿炎という展開となった。このところ、千秋楽の取組は14日目の打ち出し後に決めることもあり、千秋楽の取組はあくまでNHKの「予想」として、高安の対戦相手は琴ノ若、阿炎のいずれかと出たが、優勝争いに絡むのであればおそらく阿炎戦となるだろう。これまで何度も優勝争いに顔を出しながら、ここ一番でことごとく敗れた高安だが、さすがに今回は本割で勝てば優勝だから有利だろう・・・(結果はご承知のとおりだが、この時点では断然高安が有利だった)。
相撲の結果を見届けた後で、駅前に出る。すっかり暗くなって、イルミネーションも映えている。
小倉駅近辺には多くの飲食店があり、大勢の人が行き交っている。
その中で予約していたのが、「笑馬(しょうま)」。名物として「もつ鍋、餃子、馬刺」とある。店の名前だけ見れば、おっさんがカウンターに陣取る大衆酒場なのかなとイメージしていたのだが、訪ねてみるとビルの地下にあり、小ぎれいな店である。先客、後客とも私よりずいぶん年齢層が若い。予約していたのでそのまま入ったのだが、店内では私のほうが浮いていたようである。
カウンター席とともに予約していたのが、店の三大名物であるもつ鍋、餃子、馬刺と前菜がセットになったコース料理。
そこに追加料理として、あん肝、そして鯖のぬか炊きを注文する。ぬか炊きは小倉の郷土料理である。
1人分のセットということで、馬刺、そして餃子はハーフサイズのようだ。ただ、もつ鍋は1人前にしてはボリュームもあった。その頃には店内も満員御礼となった。もつ鍋にはシメの雑炊またはちゃんぽんがついていたが、注文するような雰囲気ではなく、パスして早々に店を後にした。
料理はそれなりに美味かったが、店選びとしては十分満足したかと言われるとどうだったか・・と思いつつしばらく通りにたたずむ。そこで目についたのが「ももたろう」という店。1階が立ち飲み、2階がテーブルという造りで、駅から来た時は満員だったようだがこの時はカウンターにも空きがあった。ちょっと飲むつもりで入ってみる。
そんなに多く飲み食いしたわけではないが、店の雰囲気としてはこちらのほうが私には合っていたように思う。プレーンサワーを中心にいただき、気分もよくなったことである。このところ、安全策をとってか(店を訪ねて「満席です」と全言われる=全人格を否定されるのが嫌なので)夜の店は予約することが多いのだが、予約したから万全というものでもなく、たまたま空いていた店がよかったということもあり、難しいものだ。
東横インに戻り、この後は部屋でゆっくりする。翌27日は小倉から在来線で博多に向かい、大相撲の行われる福岡国際センターに向かう。カテゴリーは九州西国霊場に変更・・・。
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