まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

新疋田・近江塩津・柳ヶ瀬

2009年09月17日 | 旅行記D・東海北陸

・・・この言葉を並べてみて、「ははん、あそこのところやな」とピンと来る方もいらっしゃるでしょう・・・・。

先日から書いている敦賀へのBCリーグ観戦旅行記の続き。ここで時計の針を少しさかのぼって、13日の朝に戻す。

前日の12日は大雨の中をクルマで走ってきたのだが、13日は雲が広がるものの朝から晴れ間も見える。野球場に移動するまでに時間があるので、敦賀の近辺をクルマと歩きで回ることにする。

とはいうものの市内の見学スポットを回るには朝が早すぎる。それまでに一仕事こなそうと、国道8号線を南下することにする。福井県と滋賀県の県境、往年の交通であれば鉄道も道路も建設が困難だったところである。

Dscn3223国道8号線から国道161号線に入ったところにあるのが、ログハウス風の新疋田駅。これまで北陸線で何度も通過している駅だが、こうやって駅舎を見るのは初めて。

Dscn3225ちょうど、敦賀行きの2両編成の列車がやって来た。乗客を一人降ろして静かに走り去ると、静かな峠の駅のたたずまいを見せるようになる。

Dscn3229駅は無人駅だが、中の壁にはさまざまな列車の写真が掲げられている。そう、ここは山越えの区間であり、いろいろな顔の列車がやってくるということもあり、その筋の人たちには人気の撮影スポットが点在するところ。

Dscn3233駅のホームにもしっかりと、こういう感じで陣取っている人たちがいる。特に朝は光線の感じがよく、列車の形がしっかりと写るということもある。私は三脚を持たないし、一眼レフではなくただのデジカメというシロートの出で立ちだが、ちょいと撮影を試みてみよう。

Rscn323710分ほどでやってきたのは、大阪行きの特急雷鳥。この後数年で引退とも噂されている国鉄型車両を1枚収める。まあ、写りはこんな感じだ。

Dscn3245この後は深坂峠を越え、一旦滋賀県に出る。やってきたのは近江塩津。北陸線と湖西線が分岐する駅だが、乗り降りする客は少ない。ここまでがICOCAの利用区間であり、大阪近郊区間の大回り乗車の北端駅である。いずれ、大回り乗車の関西版もやってみたいものだ。

Dscn3252この先もう少しクルマを走らせ、湖西線の高架橋が見える農道に停める。ここでやってきたのは、青森発大阪行きの寝台特急日本海。ブルートレインというものが珍しくなった時代。これも貴重な風景として心に残しておこう。こちらもまたいずれ乗ってみたいものだ。

Dscn3255再び深坂峠を越えて福井県に入る。進路を少し東に向けて、刀根というところを過ぎると、北陸自動車道のガード下のところでトンネルに差し掛かる。これまで2車線の道路だったのだがここで急に道幅が狭くなり、トンネルに入るに当たっては片側通行を指示する信号が設けられている。

Dscn3253ここは「柳ヶ瀬トンネル」という。現在の北陸線は先ほど走ってきた近江塩津、新疋田を通るのだが、明治時代に長浜から敦賀までの鉄道が開通した際のルートは木ノ本から柳ヶ瀬を経由するもので、このトンネルはその当時のものが残っているという。それが現在では車道として利用されており、旧線跡、廃線跡めぐりの有名スポットとしてファンが訪れるところになっている。

昔のトンネルのこととて単線の幅しかなく、クルマも片側交互通行となる。感応式の信号機のようで、トンネルをくぐるクルマがあればその動きに合わせて赤信号となる。結構待った後、トンネルから数台のクルマが出てきたのを見計らってこちらの信号が青になる。

Dscn3262トンネルの中をクルマで走ると、何だか機関車の運転手にでもなったような気分だ。こういう鉄道遺産の保存方法というのも面白いものだ。トンネルをくぐると再び滋賀県に入るが、今度はすぐにUターンし、再びトンネルをくぐって福井県に戻る。このあたり、行ったり来たりだ。

Dscn3263しばらく走ると、今度は車道ではなく車の進入を柵で遮っているトンネルに出会う。ここも旧北陸線が走っていた小刀根トンネル。先の柳ヶ瀬トンネルとともに、県境越えで4つあったというトンネルの一つで、鉄道遺産としての昔ながらの姿をよく止めているトンネルである。車道ではないので入口のレンガ造りや中の空洞もゆっくりと見ることができる。両側を北陸自動車道の上下線で挟まれているのも妙な感じだが、逆にいえば北陸自動車道が昔の北陸線の跡をよくたどっていることがよくわかる。

今回はクルマを使っての鉄道遺産めぐり。朝早めの出発で少しトクした気分になり、再び敦賀の市街に戻ってくる。次に入ったのは敦賀の名産を扱うスポットで・・・・。

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