まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

BCリーグ観戦記・群馬ダイヤモンドペガサス初勝利

2008年04月26日 | プロ野球(独立リーグほか)

P4260163本日26日はオリックス・バファローズは西武ドームでのライオンズ戦。本当であればそちらの試合を観に行くことになるのだが(結果は逆転直後の8回にまた逆転本塁打を浴びたようで、実質3試合連続のサヨナラ負けみたいなもんでしたな)、この日はそちらには背を向けてやってきたのは群馬県太田市。富士重工の工場に隣接する太田運動公園である。

2年目を迎えるプロ野球独立リーグ「ベースボール・チャレンジ・リーグ」。今シーズン新たに加入した群馬ダイヤモンドペガサスの試合を観戦しようというものである。相手は、前年熾烈な優勝争いを勝ち抜き初代王者となった石川ミリオンスターズ。ダイヤモンドペガサスは秦真司監督、「ゲンちゃん」こと河野博文、「西の福留、東の澤井」こと澤井良輔という、経歴をよく見ればいずれも千葉ロッテマリーンズに籍を置いていたこともあるという首脳陣に、新潟から移籍の小西、富山から移籍の昨年の打点王・井野口という野手の2枚看板、そしてエースには群馬出身で、西武や広島、楽天で13年間活躍した富岡という布陣。新加入とはいえそれなりの戦力はありそうだ。

P4260191さてやってきた太田運動公園。両翼90m、中堅120mという、今や「狭い」部類の球場であるが、「OTA CITY」というロゴとともに張られた人工芝や、選手表示部分が一つのLED掲示板になっているスコアボードなど、なかなか立派なグラウンドである。観客席は屋根つきのベンチ席、コンクリート席、芝生席と、いかにもローカル球場といった趣きで、これはこれで味わいを感じさせるもの。ネット裏の一角が「ゾーン指定席」となっており(といってもビニール紐1本で仕切っているだけだが)、通常料金1000円にもう1000円プラスしてそこに陣取る。独立リーグとはいえ2000円の入場料は結構高いのかな・・・?

P4260196さて試合、群馬はエースの富岡、石川は今年加入の山崎。富岡は初回、2回と四球のランナーを出すものの、左腕から繰り出される持ち前の速球で見逃三振を取るなど無難に切り抜ける。一方の山崎も、ダイナミックなフォームから投げおろす投球で群馬打線をねじ伏せる。

P4260205試合が動いたのは3回裏、2死3塁から群馬の3番・西川がライトオーバーの2塁打を放ち先制、4番・井野口が四球を選び、5番・丹羽が右中間に2塁打。これで3点を先制。ネット裏から一塁側にかけての群馬ファンは大喜びだ。

P4260206先制点が入ったからか、富岡の投球はここから冴え、速球にカーブ、スライダーを織り交ぜる投球で石川打線にいい当たりをさせない。そこは13年も(中継ぎ中心ではあったが)NPBでやってきた貫禄というものか。私の後ろで観ていた人も「やっぱ"プロ"でやってきたからモノが違うわ」「正田(注:群馬・桐生一高で甲子園の優勝投手となり日本ハムに入団したが、プロでは実績が出ずに阪神に移籍したがそこでも活躍できていない左腕)も来年はここで投げりゃいいよ」と話していたり。

P4260209試合開始時から天候は怪しく、序盤からポツポツ雨が降っている。5回からは照明灯が点灯したが雨が強まり、6回表終了時に一時中断。NPBならそのまま続行するくらいの雨量だが、やはりグラウンドの状態がそこまではよくないからとの判断だろう。ここで席を立つ客も多かったが、15分の中断で小雨になったこともあり試合再開。

P4260219結局富岡は7回まで1安打7奪三振の好投。8回は韓国から来たキム投手にマウンドを譲る。このキム投手、サブマリンからの速球で見た目は迫力あるがコントロールが伴わず、ストライクを狙われて2死1・3塁。そして自らボークを献上し、これで3対1。石川は9回も群馬の抑え・越川を攻めるも最後は封じられ、このまま3対1で群馬が公式戦初勝利。

P4260230P4260224試合後は秦監督のインタビュー、先制打を放った西川、先発で好投した富岡の両選手のインタビューが行われ、最後まで残った観客たちが大きな声援を贈っていた。独立リーグとはいえ、新加入のチームの初勝利の瞬間に立ち会うことができて、私自身群馬県でも群馬に縁とゆかりがあるわけではないのだが、やはりうれしかった。これから子馬が産まれ、天馬(ペガサス)として羽ばたいていくのだなと思えば(大げさかな)、これからも頑張ってほしいなと思う。

P4260240インタビュー後、秦監督はじめ、群馬の選手たちが球場の前でお見送り。記念撮影やサインに応じていた。この日、群馬のファンブックを買い求めていたので、秦監督や富岡、井野口選手たちに、自身の紹介ページにサインをしてもらう。この人たちはNPBや昨年のBCリーグで「サイン慣れ」したものだが、初々しかったのが先制打を放った西川選手。「僕なんかのサインでええんですか?」と聞かれ、ややぎこちない感じでペンを走らせてくれた。なかなか明るい感じの選手だし、これからどこまで伸びるか。

これで群馬ダイヤモンドペガサスは1勝1敗1分。今年は前後期制、地区制が導入されており、優勝争いも混沌とすることが予想される。その中でこの球団がどこまで頑張れるか、これから注目していきたいものである・・・。

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