早くも最下位に低迷しているオリックス・バファローズ。いよいよ先発陣が手薄で、高木を回してみたり、4日の先発は鴨志田ですか、何だか人材がいないものだなという気がする。投手陣が手薄なれば「多国籍打線」が破壊力を見せつけてやらねば勝ち星には結びつきにくいのだが、その打線が投手陣の頑張りに応えられない。どないかせんと。
さて、試合結果や最新情報をチェックするのに、パ・リーグ各球団のホームページを見ることがある。今年からリーグの意向なのか、各球団とも共通のレイアウトで作成されており、内容が若干異なる程度。まあ見やすいといえば見やすいのだろうが、全部が共通のレイアウトというのも、個性が感じられなくてそれほど面白いとはいえない。ホームページくらいは各球団の個性やセンスを発揮すればよいと思うのだが・・・。
そんな中、それぞれのチームの「歴史認識」がわかるのが、各球団トップページの「球団情報」から見ることのできる「チームヒストリー」。1950年(昭和25年)のリーグ発足以降、パ・リーグのチーム変遷のめまぐるしさはセのそれを大きく上回り、今や発足当時の球団名は一つも残っていない(セは巨人、阪神、中日、広島が原形をとどめている)。そんな中、現在のチームが歴史をどのように捉えているか、過去へのリスペクトはどうかというのが大きな差となって現れている。
日本ハム・・・昔の東急、東映はおろか、東京時代のファイターズの歴史すら語られていない。そもそも、チームヒストリーのページすらない。過去のことに執着せず、移住前の生活を語りたがらない北海道人らしいページといえば納得かな。
ロッテ・・・ここはすごい。パ・リーグ発足の火付け役となった毎日新聞社のプロ野球参入から始まり、毎日オリオンズからの各年度の成績、タイトルホルダー、主な出来事(日付入り)のほか、年度別の所属選手一覧まで用意されている。マリンスタジアム横のミュージアムもそうだが、球団の歴史の紹介は非常に熱心で、内容が濃い。ディープなファンが多いオリオンズ→マリーンズらしいページ。
ソフトバンク・・・「ホークスの歩み」ということで、南海球団発足以来の歴史、往年の名選手(野村克也は外れていますが・・・やはりこの人のことに触れるのはタブーなんでしょうか)、ユニフォーム・背番号の変遷など、こちらも見ていてうならせるものがある。ただヒストリーが南海として優勝した各年のことについてのみ触れられており、福岡移転の話や、ダイエーホークスとしての歴史は語られていない。これは「書きかけ」ということなのかな? 今年は福岡移転20周年ということで、ホークスの復刻版ユニフォームを着用するという話を聞いたが、本当に実現するのだろうか。
楽天・・・チームヒストリーなし。まあ、球団発足4年目では無理もないかな。
西武・・・今年は「球団創設30周年」という冠詞がついているが、サラっととはいえその前の西鉄~太平洋・クラウンと続く福岡時代のことも触れているのは一歩前進といったところ。
オリックス・・・ここが中途半端やな。ヒストリーはオリックスへの球団委譲が発表されたあの1988年の「10・19」から始まる。ただその譲渡も「誰が」行ったのかを書いていない。そして、別ページで「大阪近鉄バファローズのヒストリー」もあるのだが、こちらも1988年のシーズンからのことしか書いておらず、それ以前のことがない。中途半端だ。やはり「オリックス」中心の歴史観なんだろうな。
まあ、ホームページで球団史全てを掲載しろというのも難しいのだろうし、各球団の歴史観が比較できて面白いといえば面白い。ただ、長年の歴史あるプロ野球、往年に活躍した選手も数多くいる中、いろんな出来事を後々に伝える必要というのはあるのではないだろうか。王・長嶋、巨人軍中心の歴史ではなく、南海、西鉄、阪急、近鉄、東映、大毎という名前で「実力のパ」を彩ったサムライたちの歴史を。
各球団がそれを網羅するのが無理なら、パ・リーグの「BLUE BOOK」のような記録集だけではなく、リーグ通史をもうちょっと充実させてほしいのだが・・・・。