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秋葉神社、兄夫婦と参拝

(火伏せの神様、秋葉山本宮秋葉神社)

在所の兄夫婦が来靜していて、火伏せの神様、秋葉神社に行きたいという。今朝、お天気は曇りで雨は無さそうだ。名古屋の娘も帰っているので女房は留守番で、3人で出かけた。久しく秋葉神社にもお参りしていない。おそらく、在所の親父の最晩年に両親を連れてお参りしたのが最後のように記憶する。

秋葉神社の信仰は全国に広がっており、四方八方から秋葉道と名付けられた街道が秋葉山に通じている。東西方向の道は現在東海自然歩道と多く重なっており、南北の道は別名「塩の道」とも呼ばれた街道である。自分の故郷(兵庫県豊岡市)でも、秋葉講がある町内があり、毎年お金を出し合い、年1回、順番で代表が秋葉さんまで火伏せのお札をもらい受けに出かける。娯楽の少ない時代にはそれが旅行の楽しみになっていたという。

袋井のボタンの花で有名な可睡斎には秋葉総本殿があり、秋葉山本宮に詣でることができない人のために、そこでも火伏せのお札がいただける便宜がはかられていた。要領のいい代参者はそこでお札を頂き、節約した時間とお金をもっぱら遊興に使ったという話を聞いたことがある。

今日は間違いなく秋葉山本宮まで車を進めた。秋葉山への道はうる覚えで、おおよそは天竜から入ればよいと考えていた。カーナビは森町から入る道を示していた。カーナビに従って進むと、秋葉山下社前に出た。これより徒歩で90分ほどかけて秋葉山本宮まで登る、昔の参道が通じている。その道は東海自然歩道にもなっていて、ハイキングを楽しむ人がたどる道である。

車で参拝するには、それより天竜川の支流、気田川に沿って、時計回りに細い道を延々たどり、最後に秋葉さんへの自動車道を登ることになる。帰り道で天竜へ出る道を取ったが、この方がはるかに良い道で時間的にも早く行けたと思った。

本宮駐車場から緩やかな石段を500メートルほど登る。親父を連れてきたとき、すでにこの石段はあり、覚束なくなった足取りで、それでも出来るだけサポートを受けずに、この石段を登ったことを、昨日のことのように思い出す。

石段の右下、杉の巨木が立つ斜面がネットで囲われて、雌鹿と子鹿が一頭ずついた。昔にはなかった施設で、鹿を飼うのは誰の思いつきなのだろう。子供は喜ぶかもしれないが、眼下に見下ろすだけで動物と触れ合える状況ではないし、ネットの中だけ土が露出し、今にも流れ出しそうになっている。そばの杉の巨木が今後根を洗われて危ういと思う。山を荒らすだけで秋葉山には無用のアイデアだと思った。

兄夫婦は子供たちの分など、火伏せのお札を8枚もいただいて参拝を済ませた。
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