ほそかわ・かずひこの BLOG

<オピニオン・サイト>を主催している、細川一彦です。
この日本をどのように立て直すか、ともに考えて参りましょう。

人類の運命と「2030 未来への分岐点」2

2021-07-29 10:09:44 | 文明
 仮に人類の飛躍か自滅かの決定的な分かれ目を2050年頃とした場合、分かれ目はその時、突然現れるのではない。その予兆は段々強く明らかになっていく。あるいは、多くの人々が気づかないうちに、分かれ道を進んでしまっていることになるかもしれない。
 こうした観点に立つとき、NHKテレビの『2030 未来への分岐点』シリーズは、非常に考えさせられる番組だと思う。
https://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/episode/te/D3WY8P4K1W/?fbclid=IwAR2RSviU_mDG-vTaPkJyEpNXJqm0Iq577ps9OlRz0kfVgLtrbh6eSv2YRqs
 番組案内のサイトから、これまでの各回の案内文を掲載する。

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(1)「暴走する温暖化 “脱炭素”への挑戦」

 持続可能な未来を模索する新シリーズ「2030 未来への分岐点」。第1回のテーマは新たなフェーズに入った地球温暖化。このままいくと早ければ2030年にも、地球の平均気温は臨界点に達するといわれている。それを超えていくと、温暖化を加速させる現象が連鎖し暴走を始める可能性が明らかになってきた。その時、私たちの暮らしはどうなるのか、どうすれば破局を回避できるのか。この10年歩むべき道を考える。

(2)「飽食の悪夢~水・食料クライシス~」

 先進国の食への飽くなき欲望が、世界中に「飢餓のパンデミック」を拡大させている。日本で一年間に出される食品廃棄物を世界に分配すれば、飢餓問題の多くを解決すると言われるほどだ。富めるもの、富めないものを分ける現在の食料システムを2030年までに改善できなければ、その先の未来に待ち受けるのは「破滅」という悪夢であると研究者たちは指摘する。俳優の森七菜さんが2050年の日本で直面するものとは…。

(3)「プラスチック汚染の脅威 大量消費社会の限界」

 今、リサイクルされずに放置されたプラスチックごみが、地球全体に拡散。小さく砕けたかけらが脅威となり始めている。生き物が誤飲によって育たないだけでなく、化学物質が食物連鎖の中で、濃縮されていく実態も明らかに。さらに、ナノレベルの粒子となったプラスチックが人体に悪影響を与えるリスクも浮かび上がってきた。プラスチック汚染の脅威、社会システムの模索の最前線から、未来への処方箋を探っていく。#SDGs

(4)「“神の領域”への挑戦~ゲノムテクノロジーの光と影~」

 生命の設計図を操るゲノムテクノロジー。2030年、ゲノム解析のコストは限りなくゼロに近づくと試算され、人類は地球上のあらゆる生命の遺伝情報を手に入れることが可能になる。その先に、どんな未来がまっているのか。森七菜さんが、人類の欲望のままに技術が暴走した世界に降り立つ。私たちは“神の御業”を操る資格があるのか。最前線の現場を取材し、技術の光と影にどう向き合っていくべきか考える。

(5)「AI戦争 果てなき恐怖」

 いま世界の紛争地では、人間の判断を介さず自律的に敵を攻撃するAI兵器が戦力になり始めている。大国がAI兵器の運用を本格的に開始する2030年、世界はどこに向かうのか。脅威の一つとされるのが「グレーゾーン戦争」だ。従来のように武力を行使することなく、サイバー攻撃などさまざまな手段で相手国の機能をマヒさせ、支配下におくというのだ。しかし、規制する明確なルールはまだない。森七菜が見た未来の戦争の恐怖。
(註 「グレーゾーン戦争」は、ハイブリッド戦争、超限戦を意味するものだろう)
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 以上のように、NHKテレビの『2030 未来への分岐点』は、2030年を「未来への分岐点」とし、今年2021年から2030年までの10年の間に人類がどのように行動するかが、分岐の方向を左右することを指し示している。
 上記の案内文は、「このままいくと早ければ2030年にも、地球の平均気温は臨界点に達するといわれている。それを超えていくと、温暖化を加速させる現象が連鎖し暴走を始める可能性が明らかになってきた」。「富めるもの、富めないものを分ける現在の食料システムを2030年までに改善できなければ、その先の未来に待ち受けるのは『破滅』という悪夢であると研究者たちは指摘する」。「2030年、ゲノム解析のコストは限りなくゼロに近づくと試算され、人類は地球上のあらゆる生命の遺伝情報を手に入れることが可能になる」。「大国がAI兵器の運用を本格的に開始する2030年、世界はどこに向かうのか。脅威の一つとされるのが『グレーゾーン戦争』だ。従来のように武力を行使することなく、サイバー攻撃などさまざまな手段で相手国の機能をマヒさせ、支配下におくというのだ。しかし、規制する明確なルールはまだない」などと書いている。
 2050年に向けて、これからの10年間が極めて重要であることは間違いないだろう。(了)

************* 著書のご案内 ****************

 『人類を導く日本精神~新しい文明への飛躍』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/cc682724c63c58d608c99ea4ddca44e0
 『超宗教の時代の宗教概論』(星雲社)
https://blog.goo.ne.jp/khosogoo_2005/e/d4dac1aadbac9b22a290a449a4adb3a1

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