先日、「狂うひと」(梯 久美子著 新潮文庫)を三日がかりで一気に読んだ。副題に ー「死の棘」の妻・島尾ミホ ー とある。「死の棘」は刊行当時大評判になった小説家島尾敏雄の一大長編小説でありミホは彼の妻であった。
「狂うひと」は一言で申せば島尾ミホを主人公としたノンフィクションによる評伝だが読み終えて、ひとまず感じたことは、ミホの夫であるところの敏雄作なる小説の「死の棘」本体より、よほど面白く「事実は小説より奇なり」という俗諺をうべなって余りある感慨が、わたしの中でいよいよ本気で沸き起こってきた。とりもなおさず、そのことは「小説」とか「小説家」というものに対する大いなる失望と不信に他ならなかった。
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1 コメント
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- Unknown (学館英米研)
- 2022-01-29 11:35:56
- また、当時62年館(市ヶ谷地区、現:市ヶ谷田町校舎)を拠点にしていた日本共産党系が運営していた大学生協について、学生会館学生連盟の総会が学生会館(学館)からの排除を決めた。
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