goo blog サービス終了のお知らせ 

赤いハンカチ

政治は人間精神の深い部分に干渉できる性質の仕事ではない・・物質的生活の整調だけをもっぱら目的とすればよい・・・小林秀雄

「写真のワナ」 新藤健一

2005年03月10日 | ■日常的なあまりに日常的な弁証法
「写真のワナ」(新藤健一)という本を昔、読んだことがある。その本によれば、今では誰でも知っている話だが、例えばロシア革命時に撮られた写真なども、その後の為政者の政治的意図によって、さんざんに改ざんされてしまったというような事例が書かれてあった。群集に向かって演説するレーニンの横にいるはずのトロツキーが消された写真が、われわれが教科書などで見せられてきた写真なのだという。「合成写真」などというのも、その類だろう。さらに、それを言うなら最近の映画には、なくてはならないコンピュータ・グラフィックスなどは、どう解釈すればよいのだろう。

さて、本日、私が撮った上の写真もワナがある。騙すつもりはなかったのだが、私の意図的なトリミングの結果、こうなってしまった。上の絵は、そのときレンズに入ってきた風景のほんの一部なのだ。この絵を見ただけでは小さな子どもが、ずっと先を歩く母親から離れてしまい、あわてて追いかけているように見える。

実際はどうだっただろう。実は、子どものずっと先を歩いている赤いコートの人物は、シャッターを切る前に私が確認したところによると男性のようだったし、子どものすぐ後ろから父親らしき人が歩いていたのである。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 息子の卒業式 | トップ | ▼一枚のデジカメ写真 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

■日常的なあまりに日常的な弁証法」カテゴリの最新記事