赤いハンカチ

夏草やつわものどもが夢のあと

▼婿殿をたずねる

2008年04月16日 | ■日常的なあまりに日常的な弁証法
ハナミズキが咲いていた。ひさしぶりに婿殿をたずねる。婿殿は正月に、わたしの写真が展覧されている美術館まで来ていただいた。以来、三ヶ月がたつ。毎年のことだが、この時期は4年前に亡くなった妹のことが思い出されて気持ちが落ち込んでならないという。四年前の今時分、妹は最後の闘病生活にあけくれていた。わたしが婿殿から、何年かぶりに電話をいただいたのが四年前の四月の十八日だったと覚えている。次の日、婿殿の家に駆けつけて、詳しい事情を聞いてきた。さらに次の日の四月二十日に病院の妹をたずねたのである。妹は前もって婿殿から聞かされていたとおり、骨と皮になっていた。それからちょうど一月目の五月二十日に妹はわたしたちの見ている目の前で息を引き取った。
コメント (8)
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