世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

郊外にある雲崗石窟も魅力ですが市街にあるお寺もすばらしい大同です(中国)

2012-11-18 08:00:00 | 世界の町並み
 旧市街をを囲むjぷへきの内外で見える風景ががらりと変わるのがチュニジア第2の都市スファックスでした。お隣の国の中国には、城壁で囲まれた都市がかなり多いのですが、かつて存在した城壁を再建している都市が大同です。今回は、世界遺産の雲崗石窟訪問の基地でもある大同の市街を紹介します。

 大同市は山西省の北端にある人口約280万の都市ですが、街中に緑もあって、そんなにたくさんの人が暮らしている感じはしません。北京からは、ほぼ真西に直線距離で約300kmの黄土高原のただ中にあります。日本からは、北京で飛行機を国内線に乗り継いで行くのがオーソドックスなのでしょうが、陸路で行くと鉄道でも高速バスでも5~6時間は掛かってしまいます。バスで移動をすると、砂漠のような黄色の景色の中に伸びる高速道路をひたすら走ります。

 大同の城壁ですが、歴史的に存在をしていた城壁を、観光のためでしょうか再建しているようです。ところが、その手法が、いささか乱暴で、ガイドブックに載っている広いメインストリートを横切って新しい城壁が立ちふさがっていました。城壁が完成した時には、穴が開けられて通行できるようにするのかも知れませんが、工事中の城壁からはその様子は読み取れません。目的地まで行くのに、開口部がある部分まで、工事中の城壁に沿ってずいぶんと遠回りをさせられました。おそらく、バスの路線もガイドブックに載っているものとは様変わりだったのでしょう。

  
 この東西に伸びる城壁の北側にあるのが善化寺で、かなり広い境内にはたくさんの雄大な堂宇が建っています。建物群の西側には、放生池とそれを取り囲む回廊があって、また違った風景が楽しめます。

  
  
 善化寺から北に繁華街のような場所を突っ切っていくと、華厳寺があります。華厳寺は上下の2箇寺がありますが、同じ華厳宗のお寺という共通性ですが別々のお寺です。こちらも境内は広く、遼、金代の建物としては最大の巨大な建物が建っています。美しい瓦屋根は日本のお寺に似ている感じですが、開口部が狭いような気もします。お寺の近くには、古民家のような家並みが続いていましたが、なにかゆわれのある建物群なのかもしれません。

 
 次は東に行くと、道路が交差する中央部に鼓楼が建っています。西安にある鐘楼もそうですが、周りが道路で近づくのに苦労する建物です。建ったころは、こんなに交通量は無かったので問題は無かったのでしょうが。鼓楼を北に行くと九龍壁があります。14世紀に邸宅の外壁として作られ、邸宅は焼失して壁だけがのこっとのだそうです。陶製の龍が9匹も並ぶ姿はさすがに迫力があります。ちなみに、9匹の龍の並ぶ九龍壁は、北京の2箇所とあわせて中国でも3箇所しかないのだそうです。

 大同の市街には、紹介したお寺以外にもたくさんの寺院があります。ただ、訪問をした1年半前は町中が工事中の感じで、ガイドブックの地図がほとんど役立たずでした。世界遺産の雲崗石窟へのバスの始発も変わっていて、「XXの歩き方」はほとんど用を無さない状況でした。最近は、携帯で簡単に目的地を検索してナビゲーションしてくれますが、データが常に最新という保障はありません。最後は、方向感覚と言葉が通じなくても目的地を聞くことのできる身振り手振りなどの技法かもしれません。携帯のナビばかりに頼っていては、方向感覚が鈍るのではないでしょうか。


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