世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

マリアの出現は信じなくてもファティマ大聖堂はロケットのように天を突いて見事です(ポルトガル)

2017-02-05 08:00:00 | 世界の町並み
 かつては首都でもあった南京には郊外には世界遺産の明孝陵もありますが、旧市街もなかなか魅力的な街並みが広がっていました。我が国にもある孔子廟も夫子廟という名前で、運河が近くを流れていて中国らしい風景です。孔子といえば4大宗教の一つの儒教の聖人ですが、キリスト教の聖人のマリアが20世紀に現れたという場所がポルトガルにあります。今回は、そのファティマを紹介します。

 ファティマは、ポルトガルの首都リスボンの北120kmほど、ポルトからは南へ190kmほどの田舎町です。世界遺産のキリスト教修道院のあるトマルと絵のように美しい漁村と言われるナザレのちょうど中間に位置します。リスボンとポルトを結ぶ長距離バスが立ち寄るとの情報もありますが、かなり不便な場所です。ちなみに、筆者はリスボン発でアルコバッサなどの世界遺産などに加えてファティマにも立ち寄る現地発着の英語ガイド付きバスツアーに乗っかりました。

 ファティマの聖母の話はおおむね次のようなものです。
 1917年5月13日に、3人の幼女の前にマリアが出現し、その後毎月13日に出現をして予言をしたということです。この予言は第一次大戦や第二次大戦に関するもので、信者からは的中したと言われています。ノストラダムスの予言で21世紀は来ることなく世界が滅びると言われましたが、我々は普通に21世紀を生きています。信者以外の門外漢には、予言で右往左往するのは滑稽に見えます。

 


 しかし、信者にとっては大切な聖地で、巡礼のための場所のようで、マリアが出現したという場所にあるマリア像の周りや、大聖堂には数多くの信者が集まってお祈りをしていました。驚いたのは、地面にひれ伏しながら、尺取虫のように少しずつ大聖堂に向かって進んでいく人々がいたことです。チベット仏教でも同様な姿があったように思いますが、宗教の恐ろしさのようなものを感じました。

 
 ただ、宗教色から離れてバシリカ様式の大聖堂を見ると、ちょっと他で見る教会とは一味違って見事な建物です。規模は違いますが、平戸にあるザビエル記念教会とも似て、天を突く鐘楼は巨大なロケットのようにも見えます。第三の予言で世界は滅び、その前に地球から脱出するためのものなのでしょうか。

 ファティマの奇跡は宇宙人の演出との説もあるようです。地球外生物が、なぜ地球人と同じような構造体で、同じ考え方をする、と誰が決めつけたのでしょうか。地球上であっても、人類とは全く違った形で、エネルギーの取り込み方も異なる生物がいるわけで、どこかの天体で水が発見されたから、生物がいるかもしれない、という論理すらナンセンスです。IT技術は、今や全盛ですが、ほんの百年前までは仕組みさえ未知の分野だったわけです。宇宙人やUFOを論じる人は、19世紀のジュールベルヌよりも想像力の無い人々かもしれません。


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