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スークの喧騒と住宅街の静寂の対比が面白いチュニス旧市街(チュニジア)

2007-06-10 17:20:01 | 世界遺産
 ベルンは首都の旧市街が世界遺産に指定されていましたが、首都に世界遺産がある国も意外と多いものです。いやむしろ、首都に世界遺産の無い国のほうが少ないのかもしれません。首都に世界遺産おある国々の中から、今回は北アフリカのチュニス旧市街を紹介します。チュニスはチュニジアの首都で、世界遺産の旧市街は新市街の西より、城壁に囲まれたメディナと呼ばれる一画です。

 北アフリカにあるチュニスと聞くと暑い!というイメージですが、その通りで、7月に訪問したときにはカーッと射す太陽に暑くって閉口しました。ただ、地図で見ると東京より少し北にあるし、地中海に面していて内陸性の気候でもないので、なぜこのように暑いのか理解できません。ただ、湿度は低いので、木陰に入ると東京のジメジメあひた暑さより過ごしやすいようです。

 メディナの東端の中央にはフランス門があり、この門からグランドモスクまでの一帯がスーク(マーケット)になっています。アクセサリーや銀器などのお土産、衣服や履物など道路にまで張り出した店屋がひしめいています。

日本人と見るとナカターと呼びかけられます。日本人すべてが中田姓だとでも思ってんでしょうか。

 この猥雑な一画を通り抜けたところ、メディナのほぼ中央あたりにグランドモスクがあります。ちょうど工事中で、内部はよくは見れませんでしたが、アーチの連なる回廊に囲まれた中庭は、意味のある空間のように思えます。

グランドモスクの周りでは、「我が家の屋上に上がらないか}と声をかけられます。グランドモスクを俯瞰できるというのが売りのようですが、回廊の高さがけっこう高いのでどの程度の眺望が開けるのかは疑問でした。モスクの裏側には多角形のミナレットがあり、なかなか美しいのですが引きが足らなくって写真を撮るのには苦労しました。

 グランドモスクを南に折れると、スークの喧騒がうそのような住宅地になります。人通りも少なくって、ちょっと不安になりますが、子供が飛び出してきたりして生活のにおいがします。メディナの大部分はこのような住宅密集地なんですね。この住宅街の中にも、いくつかの観光ポイントがあり、地球の歩き方などにも紹介されていますが、訪れる人は多くなさそうです。施設に入場しても、他の人に会わないんです。ゆっくりと見れていいのですが、石棺がずらりと並ぶベイの墓などでは、人気が無いとちょっと不気味です。これらの施設にも中庭があって、中央に噴水のあるものがあります。

どこかで見た景色だなと思ったら、スペインに似ているんですね。北アフリカはイスラム世界そのものですから、スペインがチュニスに似ているんですよね。

 チュニジアは、かつてフランスの植民地であったところから、英語よりフランス語の方が通じるようです。英語でもままならないのにフランス語では完全にお手上げです。数少ない単語の訳語が表示される電子辞書を持っていって、駅の方向を訪ねるときなどに表示を見せて尋ねたりしましたが、どうもまどろっこしい。音声認識と音声合成で同時通訳をしてくれる、携帯通訳マシーンが手ごろな安価に出現してくれませんかね。今から35年ほど前に研究所にいた頃には、録音音声を認識するだけで、大きな部屋にドーンととしつらえられたコンピュータをフル稼働していましたが、現在ではPCで簡単に実現できるようになりました。携帯同時通訳なんてのも意外と早く、ケータイ電話のおまけ機能に追加されてしまうかもしれません。


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