世界遺産と日本/世界の町並み w/IT

世界遺産と日本/世界の個性的な町並みをITを交えた筆致で紹介します。

執念で復刻させた建物群がある旧市街の他にもワルシャワは見どころ一杯です(ポーランド)

2017-12-03 08:00:00 | 世界遺産
 チェスキークルムロフは、戦後に住んでいた人が立ち去って廃墟同然になっていましたが、かえってそれが町を冷凍保存状態にして、現在のように古い街並みの残る観光地になりました。一方、第2次大戦の戦火によって廃墟になり、元の町並みを力ずくで復活させたのがポーランドの使徒であるワルシャワ旧市街です。今回は、ワルシャワの市街地を中心に紹介します。

 
 
 
 
 
 
 
 
 ワルシャワはポーランドのほぼ中央やや東寄りに位置し、旧市街が世界遺産に登録されています。旧市街は、中央駅の北2kmほど、ビスワ川の左岸に南北400m、東西200mほどの楕円の地域です。現在のワルシャワの旧市街は、戦火によって破壊された町並みを、古い写真や市民の記憶を基に、建物のひび割れまでも忠実に再現したとされています。ただ、そこまでやるか、とその執念に恐ろしさすら感じます。旧市街の中心は、南端に位置する旧王宮で13世紀に侯爵邸として作られた後、首都となった後は行政府などが置かれました。第2次大戦で破壊され1970年代に再建された象徴的な建物です。そこから北の旧市街広場への途中には聖マルティン教会、聖ヨハネ大司教座そして聖母教会と教会が集中しています。さらに旧市街の北端にはバルバカンという要塞の遺跡があります。壁に門がありますが、エストニアのタリンにある「ふとっちょマルガリータ」と似ています。

 世界遺産の指定外ですが、中央駅から旧市街へ通じるクラクフ通り沿いにも見どころが沢山あります。ただ、筆者はバルト三国からの帰路に1泊のみ、それも午後4時過ぎに到着して夜までという滞在であまり紹介できません。ポーランドを代表する有名人と言えば、コペルニクス、ショパンそしてキュリー夫人でしょうか。これらの有名人に関連のある施設もこの通り沿いにありますが、写真は撮れていません。

 
 
 コペルニクスの像は撮れませんでしたが、旧ラジヴィウ家の宮殿の前のユゼフ・ポニャトフスキ大公の像とアダム・ミツキェヴィチの像は撮ることができました。ユゼフ・ポニャトフスキ大公はナポレオン軍に見方をしたポーランドの軍人で、後方に建つのは旧ラジヴィウ宮殿で現在は大統領官邸になっています。一方、アダム・ミツキェヴィチはポーランドを代表するロマン派の詩人だそうです。銅像にもなっていますが、我が国ではあまり知られていないですね。
 通りの南端あたりには、旧ソ連時代にスターリンの指令で建てられた文化科学宮殿が建っています。高さが237mある構想建築で、現在は映画館やオフィスが入居しているそうです。いかにも威圧的な建物ですが、目立つ建物でもあるようです。高層建築ではありませんが、ルーマニアの首都ブカレストにチャウチェスクが建てた国民の館にも似ているように思います。権力を誇示する建物は、このような形になるのかもしれません。

 ショパンのピアノ曲の一部は、弾くピアノが悪いと奏者の指を痛めると言われています。それだけ、超絶技巧を必要とするということでしょうか。ピアニストにとって、指の訓練は必要不可欠で、その前提で、演奏するうえでの解釈が生まれます。極論すれば、指の鍛錬は必要悪で、コンピュータによる自動演奏が進めば、この苦痛から解放され、ピアニストは曲の解釈に専念できる、とも言われています。さらに、現在のピアノ曲は、人間の10本の指で演奏する前提で作曲されますが、この前提からも自由になるかもしれません。ショパンは自動ピアノでの演奏を前提とした場合は、どんな曲を作曲したでしょうか。


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